アート・文化全般

藝祭(続き) 今年も「指を売る店」で指を買いました。

前の記事(8日)の続きです。 お神輿はみなさん予想が当たったようで、ビーナスが大賞をもらいました。 現在は学内に飾られており、多くの人が記念写真を撮っていました。 楽しみはお気に入りの学生アーティストをみつけること 美術学部の展示はきっちり見ま…

今年も行ってきました!東京藝術大学・藝祭の神輿(みこし)パレード2017年 -1-

もう30年以上も行っている藝祭(げいさい)です。徒歩圏ということもあり、上野近辺はよく出かけるのですが、藝祭は特別です。毎年これが近づくと、我が家では期間中の天気を心配します。藝祭2017 芸術祭というくらいだから、様々な魅力的なプログラムが組ま…

あなたの心に潜む虫を標本に!『弱虫標本』川越ゆりえ展 & アーティスト江本創 + Kate Kato

いいなあ、金沢! 10no3さまがおもしろい展覧会を紹介してくださいました。どこでもドアがあったらすぐに見にいくのにな。↓こちらです↓ 弱虫標本(前編) - 金沢おもしろ発掘 弱虫標本(後編) - 金沢おもしろ発掘 個別の写真をたくさん撮ってくださって、本…

世界一美しい本を作る男 -2- アーティストが作りたいと思う本のコンセプトを完璧に実現したい

(前回の続きです) ゲルハルト・シュタイデル この男の存在自体が文明批評 シュタイデル社は1972年からゲッチンゲンのこの通りにある。シュタイデル氏の実家から50mくらいだそうだ。初めの一棟に次々と建物をつなげていったので、中はちょっと迷路になって…

世界一美しい本を作る男 -1-

ゲルハルト・シュタイデル 天才たちに愛される完璧主義の男。(予告編の最初に出てくる言葉) ドイツ・ゲッチンゲンにある小さな出版社シュタイデル。社を率いるのはゲルハルト・シュタイデル、まるでラボの研究者とかお医者さんみたいな白衣の男。一年もの…

手作りの贅沢と最良をすべての人に ーヴァージニア・リー・バートンの『ちいさいおうち』展ー

竹中工務店ってすごいと思う。 先日、東陽町(東京メトロ東西線)からすぐのところにある竹中工務店本店に『ちいさいおうち』展を見にいってきた。 竹中工務店と絵本?どんな関係があるの、と思うでしょう。(竹中工務店のギャラリーのサイトはこちら。Galle…

壁絵・ストリートアート この奥深き世界

自分が絶対興味を持たないだろう、と思うもの、ありますよね。 たとえば私だったらラップなんて詩吟と同じくらい遠いものです。ある日突然、ラップにはまってラッパーさんの追っかけになっている、なんてあり得ないです。ラップファンの皆さんには申し訳ない…

奇想天外アルチンボルド 合成肖像画のディープな世界(+蝶ダースベーダー)

上野の国立西洋美術館で開催中。 アルチンボルド展 公式サイト 横チン (id:yokobentaro)さま、先日すれ違ったはずです(笑)。お仕事サボってぜひいらしてくださいね。私は上野は徒歩圏内で散歩コースですからよくフラフラしています。 公式HPはこのように非…

見るたびに新しいブリューゲル 現代社会と人間を映し出す鏡 (2019年はブリューゲル没後450年) -2-

(前回ブリューゲルの続き) 信長や秀吉と同じ時代の話です。ブリューゲル(1525/1530?~1569)は 40歳くらいで亡くなってしまいますが、残した作品はいずれも完成度の高いものばかりです。絵画は40点ほどで、これがまた古びるどころか見るたびに新しい。美術…

ブリューゲルのほうへ 「バベルの塔」展 -1-

今日は東京都美術館で開催中(7月2日まで。7月18日~大阪)の「バベルの塔」展に行ったことを書きますね。 ピーテル・ブリューゲル1世の油彩『バベルの塔』と版画が来ています。1世と書いているのは、ブリューゲル画家一族は大変多い。なんと五代も栄…

春らしい話題 いろいろ

みなさん、こんにちは。 今朝はびくびくしていましたが、北朝鮮の弾道ミサイルは失敗だったとかで… ふう~っ。 でもいつまで不安が続くのでしょうか。 で、今日はなにか楽しい話題をつらつら書き連ねたいと思います。 1.白いリス In Bazel is de eerste wi…

スカート男子におくる応援歌 -2-

スカート男子の第二弾。 え?と思う方、去年も書いていますので。(きれいな写真がいっぱいです) cenecio.hatenablog.com 日本ではきっと肩身が狭いであろうスカート男子。 私も以前、上野近辺で何度か見かけたスカート姿の青年のことが気になる。セーラー…

漫画家谷口ジロー氏へのオマージュ (パリ国際ブックフェア)

忘れてしまうので取り急ぎ。間もなく開催の、パリ国際ブックフェア(サロン・ド・リーブル)で、先日亡くなった谷口ジロー氏を追悼します。 谷口 ジロー(1947年8月14日 - 2017年2月11日)鳥取県出身。多臓器不全により死去。満69歳没 1か月前のあの日2月11…

ひと・もの・ときをつなぐ魔法 ルリユール-3-

ルリユールは今日で3回目。 初めていらしたかたは、1と2を読んでからの方がわかりやすいと思います。 紙の発明→グーテンベルグの活版印刷→印刷出版業 とくるわけですが、フランスでは、ルイ14世が印刷と製本を完全な分業にしたため、製本術が独自かつ華麗…

『ルリユールおじさん』-パリの製本職人と少女のお話ールリユール-2-

絵本『ルリユールおじさん』 いせ ひでこ (著) 大型本: 56ページ 出版社: 理論社 (2006/09) 絆 ・LIENS 写真は上が原書。2006年発行、そして2007年にはフランス語版(下)が出た。絵本で日本→仏語訳が1年というスピードは異例と言ってよい。 もっと驚いたの…

工芸製本 めくるめくルリユールの世界-1- 

今日はヨーロッパの製本ルリユールの話です。 実はルリユールについては前にもちょっと触れているので、お暇なときにでも過去記事、読んでくださいませ。なぜ和紙が出てくるのか、フレディ・マーキュリーが和紙とどんな関係があるのか、とっておきのネタです…

猫好きのみなさん、猫の日おめでとう &マニアックなオランダ人猫画家

猫の日おめでとう 「涅槃まで百万歩」の横チンさま 今日は猫の日だということで、ミーさん画像を載せてくださいました。 こちら 新宿区市谷田町 麺屋いまむらの豚骨魚介つけ麺大盛!!! - 涅槃まで百万歩 横チンさまとは行動範囲が半分くらい重なるので、時々…

タンポポの綿毛の飛んだところ『この世界の片隅に』熱烈応援中 追記:アヌシー国際アニメーション映画祭 長編部門の審査員賞に輝く㊗

みなさま、映画もうご覧になりましたか。 熱烈応援 フランスでも 過去ログ(封切り前、記事を2本書いたことがあります) 『この世界の片隅に』 記憶の器として生きる-1- - ベルギーの密かな愉しみ België-fan 『この世界の片隅に』 記憶の器として生きる -2-…

『この世界の片隅に』 記憶の器として生きる -2-

先日の第29回東京国際映画祭で 『この世界の片隅に』上映後、イギリス、フランス、ドイツ、メキシコ、南米諸国をはじめ世界14か国で公開されることが発表された。 声優初挑戦の、のんさん(能年玲奈から改名した「あまちゃん」のこと)もどんなにか嬉しいだ…

文化侵略からオタク文化の受容 -7(終)-  交流する漫画家・BD作家たち 

浦沢直樹とフランス マンガを全く読まない人に浦沢直樹(1960年1月2日ー)をひとことでどう紹介するか。日本の漫画界においてトップランナーの一人、そして手塚治虫の跡を継ぐ者、といったところだろうか。華々しい漫画賞の受賞歴を持ち、手塚治虫文化賞大賞…

文化侵略からオタク文化の受容 -6- マンガの翻訳(日本語→仏語)

先週はベルギー色の一週間だった。 今年2016年は、日本・ベルギー修好通商航海条約が締結され、日本とベルギーが外交関係を樹立してから150年、という記念すべき年なのだ。それで春から(テロ事件発生にもめげず)数多くの行事が両国で開催されている。 ベル…

文化侵略からオタク文化の受容まで -5- 影響しあう作家たち

前回の続きです。質問をいただき、自分の説明の仕方が悪かったなと思いました。お答えしながら進めます。 宮崎駿はメビウスの作品を見て、1980年ころ大ファンになり、のちにメビウスも宮崎を尊敬するようになり、二人は固い友情で結ばれました。そしてついに…

文化侵略からオタク文化の受容まで-4- 宮崎駿とメビウス

アニメといえば日本なら宮崎駿でしょ。 メビウス と宮崎駿 もちろん、かの歴史ある『カルピスこども名作劇場』や『ハウス食品・世界名作劇場』のTVアニメ群も、かつて子供たちだった私たちの心に根をおろしているけれども、日本で「好きなアニメ作品は?」と…

文化侵略からオタク文化の受容まで -3- 日本アニメ育ちが吹き込む新風「キューン」

鳥取県、とくに三朝(みささ)町のかた、激しく情報求む!!(あとでわかります) 1. 『聲の形』(こえのかたち)A Silent Voice。大今良時 2.『予告犯』(よこくはん)フランス語のタイトル:Prophecy 筒井哲也 目次 1.胸キュンのKI-oon(キューン)出…

文化侵略からオタク文化の受容まで -2-  マンガの時代 

フランスにおける日本のサブカルチャーの広がりについて、最初に渡仏した1975年から2016年現在までの40年を、個人的にふりかえる試みです。見聞きしたことは多分に狭い範囲のものであり、無知ゆえの誤解や記憶違いなどあるかもしれませんが、ご指摘いただけ…

文化侵略からオタク文化の受容まで -1-日本アニメ・追記:Japan Expo2017小林七郎・須田 正己ほか

前回の記事に関して寄せられた質問への答えと、私の雑感、いわゆる「隔世の感がある」この40年について述べてみたい。 目次 1.鉄腕アトムはどうなの? 2.スポーツもの 3.文化侵略ー日本アニメが9割独占 4.「ドロテ・クラブ」幕引き 追記:Japan Ex…

フランスで視聴率100%だった日本アニメ・永井豪 追記:2017マジンガーZ&嶋星光壱

視聴率100%? フランスにおける日本アニメと漫画事情、あくまでも当時住んでいた範囲内のことがらに限られてはいるが、思い出を記事にしたことがあった。 cenecio.hatenablog.com cenecio.hatenablog.com そのときマミーさんが 「そういえば、フランスで…

スティングはホントいい奴 &りゅうせい君のベルギーデビュー

今日は軽い楽しめる話題です。 LeSoir紙 - いつも読んでいるベルギーのフランス語新聞。 これを読んでいるとベルギーのニュースのほか、フランスの話題がしょっちゅう出てくるので一挙両得。先日、スティングがフランスのTVのバラエティーに出ているのを発…

お別れ トゥーツ(Toots Thielemans)と ベラ・チャスラフスカ(Věra Čáslavská)

トゥーツ・シールマンス Toots Thielemans(1922~ 2016 ) ベルギーのジャズマンが8月22日に亡くなった。人間国宝とも伝説とも言われ、世界中の人に愛され、オバマ大統領も弔意を表した、ジャズ・ハーモニカ奏者。94歳だった。先日、国葬級の葬儀がしめやかに…

東京藝大・藝祭の神輿パレードと 指を売る店

残暑のころ、それとも晩夏というべきか。トンボが飛び交い、風も心地よくなるこの時期に、決まって訪ねるところがある。それは上野の東京芸術大学の学園祭である。 (音楽学部の入り口。みこしが見える。パレードの準備をしている朝10時ころ) 身内に出身者…