アート・文化全般・建築

ノートルダム大聖堂の火災と「復元」の問題

ノートルダムの隣で生まれたけど、なんか質問ある? と長男。産んだのは私ですけど、なんか質問ある?(笑)あまり答えられないと思うけど。 いやいや笑っている場合ではない。火災はショックだった。あれから毎日ニュースを追っている。 まずは短く病院のこ…

春めいてきたこの頃 雑感(キーン氏お別れ&編み物の世界) 

こんばんは。 暖かく気持ちの良い季節が戻ってきました。季節は浪士さま(id:akouroushix)も連れて戻ってきました。 何とも不思議な気がしたものです。ちょっと、聞いてくださいます?過去エントリで、浪士さまに言及した記事*がすごく読まれているので、「…

ピカソのゲルニカを連想させる 井上有一の書「噫横川国民学校 」 東京大空襲 追記:

前回記事顔真卿(がんしんけい)から 細野晴臣コンサートポスターを思い出した。 こんな地味で簡素なエントリに、まさか1000近くもアクセスがあるとは!思いがけないことがあるものだ。9割以上がSmartNewsとTwitterだった。 展覧会について知りたければ、私…

岡上淑子「沈黙の奇蹟」展 報道写真と50年代ファッション 展覧会-2- 

前回岡上淑子フォトコラージュ「沈黙の奇蹟」展 糊とハサミと洋雑誌と。展覧会-1- の続きです。 『天性』1951年 The Third Gallery Aya - Artists 岡上淑子 BIOGRAPHY 戦禍と天災 岡上淑子についてはほとんど前知識なく展覧会に行った。頭部が物に置き換わっ…

岡上淑子フォトコラージュ「沈黙の奇蹟」展 糊とハサミと洋雑誌と。展覧会-1-

岡上淑子(おかのうえとしこ)の展覧会が やっと東京でも。 「沈黙の奇蹟」展 ↑ポスターの作品は『夜間訪問』(1952年。東京国立近代美術館蔵) やっと東京でも、と書いたのは去年高知県立美術館でやったのをツイッターを通して知り、東京に来ないかな、来た…

編み物少年のステキなお話 &”ヒュッゲ”とか”コーシェリ”はオランダ語にもあるコンセプト 

11歳のジョナー君 編み物は趣味なだけじゃなく… 数日前に読んだ記事に感動して、忘れないうちに書いておこうと思う。ウィスコンシン州在住のジョナー君は、5歳の時から編み物をしているが、お母さんから習ったわけではない。youtubeで独習した。そして現在、…

Queenとマレーネ・ディートリヒ&マルクス兄弟 フレディ-3- 追記:2019年2月

今日はいろいろな話題です。 映画『ボヘミアン・ラプソディ』は大ヒットらしい。一人で数回も見に行っては細部についてSNS上で意見交換している人たち。ハッシュタグ#もっとクイーンが好きになるトリビアにもQueen愛と興奮と熱狂が渦巻いている。第三次クイ…

編み物をすればみんなしあわせに、世界は平和に!(編み物男子②)

秋風が吹くと毛糸が恋しくなり、編み物をしたくなる。 だけどここ数年、私は毛糸や編み棒を見ないようにしている。なぜって一度始めるとのめり込んで他のことに気が回らなくなるから。自分の性分は熟知している。他にやるべきことがたくさんあるし、年をとっ…

東京藝術大学#藝祭2018 神輿を中心に。「指を売る店」今年も。

もう30年以上も通っている東京藝大の藝祭、昨日始まりました。 今年のテーマは「ほてり」。 今年はお神輿が去年の8チーム(8体)から4チーム(=4団とも言うそうです)、つまり半分に減りましたが、完成度はどれも高く楽しめました。簡単にレポートします…

華麗なる中世ギルドの大行列(プラド美術館展)中世の職業カタログ

(*別ブログの記事を移動) プラド美術館は世界屈指の美術館。 artexhibition.jp そこからディエゴ・ベラスケス(1599-1660年)の作品を含む60点あまりを持ってきている。 見どころは多々あれど、見るべきはかの華麗なる中世ギルド員の大行列ではないだろ…

浸透し深化する日本のサブカルチャー-3- 妖怪を愛するフランス人の漫画『鬼火』&水木しげる追悼 追記:

みなさん、こんにちは。 これまで扱ってきたヨーロッパにおける日本のアニメ・漫画関連から、今日はちょっと趣向をかえてみようと思います。 こちらです。 ナニコレ?と思うポスターですね。パリの街かどで見かけたらビックリするでしょう。 Fushigi ! - Thé…

藝祭(続き) 今年も「指を売る店」で指を買いました。

前の記事(8日)の続きです。 お神輿はみなさん予想が当たったようで、ビーナスが大賞をもらいました。 現在は学内に飾られており、多くの人が記念写真を撮っていました。 楽しみはお気に入りの学生アーティストをみつけること 美術学部の展示はきっちり見ま…

今年も行ってきました!東京藝術大学・藝祭の神輿(みこし)パレード2017年 -1-

もう30年以上も行っている藝祭(げいさい)です。徒歩圏ということもあり、上野近辺はよく出かけるのですが、藝祭は特別です。毎年これが近づくと、我が家では期間中の天気を心配します。藝祭2017 芸術祭というくらいだから、様々な魅力的なプログラムが組ま…

あなたの心に潜む虫を標本に!『弱虫標本』川越ゆりえ展 & アーティスト江本創 + Kate Kato

いいなあ、金沢! 10no3さまがおもしろい展覧会を紹介してくださいました。どこでもドアがあったらすぐに見にいくのにな。こちらです 弱虫標本(前編) - 金沢おもしろ発掘 弱虫標本(後編) - 金沢おもしろ発掘 個別の写真をたくさん撮ってくださって、本当…

世界一美しい本を作る男 -2- アーティストが作りたいと思う本のコンセプトを完璧に実現したい

(前回の続きです) ゲルハルト・シュタイデル この男の存在自体が文明批評 シュタイデル社は1972年からゲッチンゲンのこの通りにある。シュタイデル氏の実家から50mくらいだそうだ。初めの一棟に次々と建物をつなげていったので、中はちょっと迷路になって…

世界一美しい本を作る男-1- ノーベル文学賞作家ギュンター・グラスの本も。

ゲルハルト・シュタイデル 天才たちに愛される完璧主義の男。(予告編の最初に出てくる言葉) ドイツ・ゲッチンゲンにある小さな出版社シュタイデル。社を率いるのはゲルハルト・シュタイデル、まるでラボの研究者とかお医者さんみたいな白衣の男。一年もの…

手作りの贅沢と最良をすべての人に ーヴァージニア・リー・バートンの『ちいさいおうち』展ー

竹中工務店ってすごいと思う。 先日、東陽町(東京メトロ東西線)からすぐのところにある竹中工務店本店に『ちいさいおうち』展を見にいってきた。 竹中工務店と絵本?どんな関係があるの、と思うでしょう(竹中工務店のギャラリーのサイトはこちら。Gallery…

壁絵・ストリートアート Spear &El Bocho

自分が絶対興味を持たないだろう、と思うもの、ありますよね。たとえば私だったらラップなんて詩吟と同じくらい遠いものです。ある日突然、ラップにはまってラッパーさんの追っかけになっている、なんてあり得ないです。ラップファンの皆さんには申し訳ない…

奇想天外アルチンボルド 合成肖像画のディープな世界(+蝶ダースベーダー)

上野の国立西洋美術館で開催中。 アルチンボルド展 公式サイト 横チン (id:yokobentaro)さま、先日すれ違ったはずです(笑)。お仕事サボってぜひいらしてくださいね。私は上野は徒歩圏内で散歩コースですからよくフラフラしています。 公式HPはこのように非…

見るたびに新しいブリューゲル 現代社会と人間を映し出す鏡 (2019年はブリューゲル没後450年) -2-

(前回ブリューゲルの続き) 信長や秀吉と同じ時代の話です。ブリューゲル(1525/1530?~1569)は 40歳くらいで亡くなってしまいますが、残した作品はいずれも完成度の高いものばかりです。絵画は40点ほどで、これがまた古びるどころか見るたびに新しい。美術…

ブリューゲルのほうへ 「バベルの塔」展 -1-

今日は東京都美術館で開催中(7月2日まで。7月18日~大阪)の「バベルの塔」展に行ったことを書きますね。 ピーテル・ブリューゲル1世の油彩『バベルの塔』と版画が来ています。1世と書いているのは、ブリューゲル画家一族はなんと五代も栄えました。…

「小惑星が地球に接近」でムーミン谷の彗星を思い出した。劇場版『ムーミン谷の彗星』追記:

『ムーミン谷の彗星』 フランスの大統領選が大混戦になりそう。朝早くおきたらBSをつけて”France 2”を見ることにしている。なんと右と左のポピュリスト対決になるかもしれず、反EUの悪夢が現実味を帯びてきているらしい。メランション氏(左派、社会主義者)…

春の話題 夜の地球・復活祭の卵・フランスの海藻「ゴエモン」etc

みなさん、こんにちは。 今朝はびくびくしていましたが、北朝鮮の弾道ミサイルは失敗だったとかで…ふう~っ。でもいつまで不安が続くのでしょうか。 で、今日は春の楽しい話題を捜してきました。 1.白いリス https://www.gva.be/cnt/dmf20170306_02765218/…

スカート男子におくる応援歌-2- 追記:スカート瀬戸康史「海月姫」の蔵之介役がはまってる!

スカート男子の第二弾。 え?と思う方、去年も書いていますので。(きれいな写真がいっぱいです) cenecio.hatenablog.com 日本ではきっと肩身が狭いであろうスカート男子。 私も以前、上野近辺で何度か見かけたスカート姿の青年のことが気になる。セーラー…

ひと・もの・ときをつなぐ魔法 ルリユール-3-

ルリユールは今日で3回目。 初めていらしたかたは、1と2を読んでからの方がわかりやすいと思います。 紙の発明→グーテンベルグの活版印刷→印刷出版業 とくるわけですが、フランスでは、ルイ14世が印刷と製本を完全な分業にしたため、製本術が独自かつ華麗…

猫の日おめでとう&マニアックなオランダ人猫画家 追記:たま駅長&猫は神聖な生き物

猫の日おめでとう うちにも保護猫がいます。生後2か月くらいのとき、母親とはぐれたのでしょうか、子猫がうちの車の下にいて、ミャーミャー泣いていました。二羽のカラスがそれを狙ってつついていたそうで、夫と娘が保護し、現在に至ります。性格は甘えん坊…

ピコ太郎ベルギーへ。ポケモンGOをおさえての受賞。(+フランス篇)(追記)

PPAPが ”Hype of the year”受賞! ピコ太郎さん、昨年のフランスのあと、ベルギーには寄らないの?と思っていたら、昨日2月4日土曜日、Ketnetというオランダ語TV局主催の「黄金のKの祭典」('Het Gala van de Gouden K's' 今年で4回目) に登場しました。こ…

文化侵略からオタク文化の受容-7(終)-交流する漫画家・BD作家たち 追記:2018年

浦沢直樹とフランス マンガを全く読まない人に浦沢直樹(1960年1月2日ー)をひとことでどう紹介するか。日本の漫画界においてトップランナーの一人、そして手塚治虫の跡を継ぐ者、といったところだろうか。華々しい漫画賞の受賞歴を持ち、手塚治虫文化賞大賞…

文化侵略からオタク文化の受容まで-4- 宮崎駿とメビウス

アニメといえば日本なら宮崎駿でしょ。 メビウス と宮崎駿 もちろん、かの歴史ある『カルピスこども名作劇場』や『ハウス食品・世界名作劇場』のTVアニメ群も、かつて子供だった私たちの心に根をおろしているけれども、日本で「好きなアニメ作品は?」と聞か…

お別れトゥーツ(Toots Thielemans)とベラ・チャスラフスカ(Věra Čáslavská) 

トゥーツ・シールマンス Toots Thielemans(1922~ 2016 ) ベルギーのジャズマンが8月22日に亡くなった。人間国宝とも伝説とも言われ、世界中の人に愛され、オバマ大統領も弔意を表した、ジャズ・ハーモニカ奏者。94歳だった。先日、国葬級の葬儀がしめやかに…