読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ひと・もの・ときをつなぐ魔法 ルリユール-3-

ルリユールは今日で3回目。 初めていらしたかたは、1と2を読んでからの方がわかりやすいと思います。 紙の発明→グーテンベルグの活版印刷→印刷出版業 とくるわけですが、フランスでは、ルイ14世が印刷と製本を完全な分業にしたため、製本術が独自かつ華麗…

ドナルド・キーン氏と浪士さま再び  日本語-4-

ドナルド・キーン自伝 前回記事の続きだが、本当なら、みなさんにこの『ドナルド・キーン自伝』を読んでいただければよいのである。アーミー・メソッドのくだりはこの本からも引いている。 キーン氏は10年前に、読売新聞連載をまとめたこの本を中公文庫から…

ちょっと残念なデーブ&アーミー・メソッドの日本語教育 日本語-3-

きもちが沈んだとき、寂しいときはね、 はてなだったら 浪士さまのブログ、そしてisakuさまのブログを読むといいですよ。みんなに笑顔を分けてくださる。isakuさまの場合はちょっと危ない域にまで達しているので、ときに爆笑のあまり呼吸困難になることも…。…

美しい日本語・台湾少年工・青島要塞爆撃 日本語-2-

前回の続きです。 1.日本語の勉強会 台湾には「台湾歌壇」や「台北俳句会」などがあり、活動は活発で、日本の新聞や雑誌にも投稿してくる。ご存じかたも多いのではないだろうか。 また「美しく正しい日本語を残したい」という願いから、1990年代初めから、…

お初のおめもじなれば 日本語 -1-

浪士さまのブログはコメント欄もすごい。浪士色満載で「浪士ワールド」といっても過言ではない。 先日、イノシシの話を読んで 猪は落ちてきたら保険が降りる - 備後「あこう浪士」 釣り場の周辺 ある方のコメントに行き当った。出だしを読むや、はて、どこか…

真珠湾 行っておけばよかったな・・・

1.真珠湾 昨日の朝、日本の新聞を読むより早く、ヨーロッパの新聞で安倍首相の真珠湾訪問を知りました。ベルギーのオランダ語新聞、一面でした。 「犠牲者を慰霊するのが目的」で「現職の首相として初」という、内容は日本で報じられているのと同じです。…

ツイッターの威力ひとことお礼を!&戦艦武蔵と鉄底海峡

Twitter ツイッターはやっていません。というか私にはできないと思う。TwitterやFacebookはちゃんと管理ができるまめな人がやるものだと思っていますから。それにブログで手いっぱいです。 ところが、このところ人様のTwitterに大変お世話になっており、その…

パール・ハーバーの授業 & 日系人収容所再び(追記)

真珠湾攻撃(1941年12月7日、日本は8日)から75周年。 アメリカにとっては忘れてはならない日です。 Pearl Harbor 75th Commemoration この時期になると、思い出すエッセイがひとつあります。 猪口邦子さんの『パール・ハーバーの授業』。皆さんのなかに、も…

都会の秋を満喫・ 新宿御苑のまき

みなさまのブログを多々拝見しますと、すでにたくさんの小さな、大きな秋を切り取っていらっしゃいますね。 雨上がりの翌日の朝、素晴らしく晴れ上がった午前中に、新宿御苑へ行ってきました。なにやらピンとこない単位でいうと、東京ドーム12個分だそうで、…

タンポポの綿毛の飛んだところ・『この世界の片隅に』熱烈応援中 

みなさま、映画もうご覧になりましたか。 熱烈応援 フランスでも 過去ログ(封切り前、記事を2本書いたことがあります) 『この世界の片隅に』 記憶の器として生きる-1- - ベルギーの密かな愉しみ België-fan 『この世界の片隅に』 記憶の器として生きる -2-…

スズメはスピッツを歌う

デンマーク 先日アンデルセンのことを書いた。それはなぜかというと、映画『さとにきたらええやん』を見たあと、突然「アンデルセンとマリリンモンロー」の話が頭に浮かんできたからだ。 アンデルセンとマリリン・モンローの違い - ベルギーの密かな愉しみ B…

レジリエンスの基礎をつくるもの

前回記事の続きです。初めていらしたかた、前回記事の終わりの方をまずお読みください。精神科医シリュルニク氏が挙げたアルベール少年の話。 みなさま、コメントをありがとうございました。どれも正しいですね。 よんばばさまのコメント 人生のスタート地点…

アンデルセンとマリリン・モンローの違い

「みにくいあひるの子」は、アンデルセンが童話で書いた自伝だという人が多い。貧乏な靴職人の家に生まれて、気ちがいだった祖父と、その血をうけて多少どころでない変人だった父と、娘じぶんは乞食もして、男を転々した末に靴職人へ嫁したが、夫に先立たれ…

『さとにきたらええねん』釜ヶ崎 こどもの里

今日は ドキュメンタリー映画です。 この明るく賑やかな絵を見ただけで、声が聞こえてくるようでしょう? 映画『さとにきたらええやん』公式サイト このすばらしい映画を紹介してくださったのは、こちらのSPYBOYさま。 ぜひ記事を読んでくださいね。写真も多…

『この世界の片隅に』 記憶の器として生きる -2-

先日の第29回東京国際映画祭で 『この世界の片隅に』上映後、イギリス、フランス、ドイツ、メキシコ、南米諸国をはじめ世界14か国で公開されることが発表された。 声優初挑戦の、のんさん(能年玲奈から改名した「あまちゃん」のこと)もどんなにか嬉しいだ…

『この世界の片隅に』 記憶の器として生きる-1-

呉といえば戦艦大和、軍港…えっと… それ以上の知識はなく、空襲のことにさえ思い至らなかった私は、ベルギーの書店で『この世界の片隅に』というマンガ(仏語版*)を見つけてかなり驚いたものだ。戦時下の呉市で暮らす、普通の人々の毎日が描かれている。主…

文化侵略からオタク文化の受容 -7(終)-  交流する漫画家・BD作家たち 

浦沢直樹とフランス マンガを全く読まない人に浦沢直樹(1960年1月2日ー)をひとことでどう紹介するか。日本の漫画界においてトップランナーの一人、そして手塚治虫の跡を継ぐ者、といったところだろうか。華々しい漫画賞の受賞歴を持ち、手塚治虫文化賞大賞…

マンガの仏語訳 反転した世界を楽しむ

鳥取のみなさま、お見舞い申し上げます。 三朝町のみなさまもまだ数日、油断なさりませんよう、ご注意ください。 さて、早く次の記事を書け、とメールが来たり、「前の記事で、マンガの反転うんぬんのところ、よくわからない」と叱られたりしています。本当…

文化侵略からオタク文化の受容 -6- マンガの翻訳(日本語→仏語)

先週はベルギー色の一週間だった。 今年2016年は、日本・ベルギー修好通商航海条約が締結され、日本とベルギーが外交関係を樹立してから150年、という記念すべき年なのだ。それで春から(テロ事件発生にもめげず)数多くの行事が両国で開催されている。 ベル…

文化侵略からオタク文化の受容まで -5- 影響しあう作家たち

前回の続きです。質問をいただき、自分の説明の仕方が悪かったなと思いました。お答えしながら進めます。 宮崎駿はメビウスの作品を見て、1980年ころ大ファンになり、のちにメビウスも宮崎を尊敬するようになり、二人は固い友情で結ばれました。そしてついに…

文化侵略からオタク文化の受容まで-4- 宮崎駿とメビウス

アニメといえば日本なら宮崎駿でしょ。 メビウス と宮崎駿 もちろん、かの歴史ある『カルピスこども名作劇場』や『ハウス食品・世界名作劇場』のTVアニメ群も、かつて子供たちだった私たちの心に根をおろしているけれども、日本で「好きなアニメ作品は?」と…

ツッコミどころ満載の 「昭和レトロ家電」展

会場はクスクス笑いや興奮気味の会話が飛び交う。 そんな「昭和レトロ家電ー増田健一コレクションー」(足立区立郷土博物館)に行ってきた。 入るとまずこちら。 岩崎通信機「ボースホーン」(BOTHー PHONE) 昭和38年 向きを変えずに両方から使える電話機。…

文化侵略からオタク文化の受容まで -3- 日本アニメ育ちが吹き込む新風KI-oon(キューン)

鳥取県、とくに三朝(みささ)町のかた、激しく情報求む!!(あとでわかります) 1. 『聲の形』(こえのかたち)A Silent Voice。大今良時 2.『予告犯』(よこくはん)フランス語のタイトル:Prophecy 筒井哲也 目次 1.胸キュンのKI-oon(キューン)出…

文化侵略からオタク文化の受容まで -2-  マンガの時代

フランスにおける日本のサブカルチャーの広がりについて、最初に渡仏した1975年から2016年現在までの40年を、個人的にふりかえる試みです。見聞きしたことは多分に狭い範囲のものであり、無知ゆえの誤解や記憶違いなどあるかもしれませんが、ご指摘いただけ…

「文化侵略」からオタク文化の受容まで -1- 日本アニメ

前回の記事に関して寄せられた質問への答えと、私の雑感、いわゆる「隔世の感がある」この40年について述べてみたい。 目次 1.鉄腕アトムはどうなの? 2.スポーツもの 3.文化侵略ー日本アニメが9割独占 4.「ドロテ・クラブ」幕引き 1.鉄腕アトム…

フランスで視聴率100%だった日本アニメ (永井豪おそるべし)

フランスにおける日本アニメと漫画事情、あくまでも当時住んでいた範囲内のことがらに限られてはいるが、思い出を記事にしたことがあった。 cenecio.hatenablog.com cenecio.hatenablog.com そのときマミーさんがせっかく そういえば、フランスでは視聴率1…

千石船の里&小木は猫の町 佐渡-2-

佐渡の続きです。 ギアさんの質問の答えにもなるよう心掛けつつ、宿根木散策をまとめます。 遅ればせながら地図を。 二列の山脈、それに挟まれるように平野(米の産地。朱鷺の生息地)がある。 私は直江津から小木港に船で入って、小木港のすぐ西にある小さ…

キセキの集落 宿根木 佐渡-1-

国の重要伝統的建造物群保存地区。(ふ~、長い) 先日、NHKブラタモリ 『佐渡は「キセキの島」だった!』NHKドキュメンタリー - ブラタモリ「#46 佐渡」を見て非常におもしろかった。タモリさんたちが訪ねたところとは別の地域だが、宿根木(しゅくねぎ…

スティングはホントいい奴 &りゅうせい君のベルギーデビュー

今日は軽い楽しめる話題です。 LeSoir紙 - いつも読んでいるベルギーのフランス語新聞。 これを読んでいるとベルギーのニュースのほか、フランスの話題がしょっちゅう出てくるので一挙両得。先日、スティングがフランスのTVのバラエティーに出ているのを発…

お別れ トゥーツ(Toots Thielemans)と ベラ・チャスラフスカ(Věra Čáslavská)

トゥーツ・シールマンス Toots Thielemans(1922~ 2016 ) ベルギーのジャズマンが8月22日に亡くなった。人間国宝とも伝説とも言われ、世界中の人に愛され、オバマ大統領も弔意を表した、ジャズ・ハーモニカ奏者。94歳だった。先日、国葬級の葬儀がしめやかに…

金子みすゞ、アメリカデビューと 水着問題(+クロアゲハ)

〔前回よりニュースの続き -2- 夏の間、ブックマークしてたまりにたまった記事をまとめています〕 こだまでしょうか、いいえ、だれでも。 待ちに待った金子みすゞ詩の英語翻訳と短い生涯を紹介する本が、美しい挿絵入りでアメリカの出版社から出た。 金子み…

藝祭の神輿パレードと 指を売る店

残暑のころ、それとも晩夏というべきか。トンボが飛び交い、風も心地よくなるこの時期に、決まって訪ねるところがある。それは上野の東京芸術大学の学園祭である。 (音楽学部の入り口。みこしが見える。パレードの準備をしている朝10時ころ) 身内に出身者…

祈りの日・ 花の絨毯/フラワーカーペット・フェスティバル

8月15日。戦後71年です。 正午に黙祷しました。 〈アントウェルペン 3月〉 ベゴニアのフラワーカーペット 公式サイトhttp://www.flowercarpet.be/ 昨日の記事で触れましたが、日本とベルギーが修好条約を結んで150年。それを祝い、ブリュッセルの広場、グ…

ポケモンキャラの名前を子どもにつける親たち ・記念切手

小学校に入学したら、クラスメートはポケモンのキャラクターばかりだったら? http://www.lesoir.be/1285683/article/soirmag/actu-soirmag/2016-08-08/pokemon-go-bebes-au-nom-pokemon-augmentent http://geeko.lesoir.be/2016/08/08/de-plus-en-plus-de-p…

オランダからの手紙(戦争-3-) 〈追記アリ〉

大切な一通の手紙(写真左)。 2年前の9月にオランダ、ハーグ(便箋右上にDen Haagと見える)から届いた手紙。その前の月、終戦記念日のころに私がオランダの出版社宛てに送った手紙に対する返事で、イギリスの田園風景の絵葉書も同封されていた。 くださった…

戦争の深き傷あと ・ 両陛下のお志(戦争-2-)

オランダのべアトリクス前女王は、2013年に生前退位され、今は近所の住民とお茶を飲んだりお喋りしたりの日々だという。 私も天皇陛下に一日も早くのんびりしていただきたいと思っている。美智子さまとともに、軽井沢でテニスや読書、散歩や住民とお茶会など…

エリカ 奇跡のいのち ・ 戦争の傷あと -1-

今年はオリンピック年だし、戦争が終わって71年で、去年の「70周年」的な企画は、テレビでは少ないようだ。 2015年夏、私がTVで見た戦争映画はというと、すぐ思い出せるだけで 「日本の一番長い日」(1967年) 「ビルマの竪琴」(1956年) 「黒い雨」(1989…

秘密諜報員

将来の夢 小学生のころ、将来の夢はsecret agent、つまり秘密諜報員。しかし当時は国際スパイと言っていた。私と同世代なら「ああ、そう呼んでいたな」と同意してくれるだろう。産業スパイに対して「国際」なのか、よく知らないけれども。 国際スパイごっこ…

クルマとネコ 

今日は7月30日。730といえば沖縄の・・・ みなさん、何かおわかりですか。わかった人は凄い。沖縄のかたはわかるんでしょうけど。私はオランダ語を通して知ったのです。それはもう少しあとで説明するとして、ギアさんの「マイカー」の記事、楽しませても…

7月のニュース -続き-

昨日の続きです。 目次 ①血塗られた七月 ②ブログのアクセス数ーシーボルト展 ③谷川俊太郎のあたらしい詩集 ④ポケモンGO狂想曲 教会襲撃・犠牲になった神父さま 南仏の美しいリゾート地の事件はショックだったが、二日前26日の北フランスの教会襲撃立てこもり…

ムーミンから アヒルまで

みなさんはこの週末、Pokémon Goで大盛り上がりなのでは? うちもちょっとだけ、といっても子供がやっている。(一番下に写真を一枚貼り付けてあります) ©REUTERS 私は先日マミーさんからいただいたコメントによって、ムーミンの「スイッチ」が入ってしまい…

芭蕉の蛙とムーミン

www.tomotrp.com 上記は言及したくてブックマークしていた記事です。 今日はあうすどいちゅらんと(aus Deutschland)ブログからお借りした記事、 3本立てでいきます。tomotomotrpさん、ありがとうございました。 (勝手に抜粋させていただきますね) 複数形 …

赤い亀から漫画アイまで

カメキチさん、いきなり驚かせてしまい、申し訳ありません。映画の宣伝です。 今日は気になっていることを箇条書き的に。 目次 1.映画 レッドタートル ある島の物語 2.天皇陛下のご意向 3.公立図書館 貸出有料に? 4.ルイ・ヴィトンの漫画アイ 5.…

フランスの子どもたちを日本アニメオタクにした番組 (セーラームーン・ドラゴンボール)-2-

昨日、一回で書ききれなかったので、その続きです。 フランスにおける、日本のアニメ・漫画熱はすごい。昨日話題にした『Candy』で育った世代は現在親になり、小学生や中学生の子供がいるわけだが、この子たちがまたすごい。親からじかに学ぶからだ。二世代…

アニメソング Candy~Sailor Moon-1-

『キャンディ♥キャンディ』見たことありませんけど、それが何か? ええ、もちろんです『ベルサイユのばら』も読んだことがありませんよ。変ですか? (フランスの広告。1995年) …とまあ、日本でもヨーロッパでも肩身の狭いセネシオです。しかし知っている漫…

ネロはルーベンスになれたかー「フランダースの犬」

今日は、私以外の多くの皆さんがなじんでいる物語「フランダースの犬」を取り上げてみる。私はこの「国民的アニメ」を見ていないため、みなさんと思いを分かち合うことができない。 『ムーミン』は見たのだが、そのあとに来る一連のアニメ作品『アルプスの少…

ちょい足しアート・ポケモンGO・アングレーム国際漫画祭

いつも美しいお花とすてきな小噺を紹介してくれる、リチャード・ギアさん。 私は「おあにいさん」と呼んでいるが、ギアさんは笑いもギャグもお得意である。ダジャレの連発の不意打ちを食らい、ぶっ飛んだりもする。 でも、笑うと心がパッと明るくなり、固く…

バングラデシュのテロで思うこと -1-

統計や数字は上げられないが、テロの襲撃事件と死傷者数はここ数年でぐんと増えた、さらに増え続けていくような印象を持っている。 また昨日と今日も、イラクとサウジアラビア3都市でテロが起きたようだ。毎日毎日TVで、新聞でそのニュースを聞き、気持ちが…

輸入したいニッポン語-2- 「積読」"Tsundoku"ほか

前回に続き、また「日本語」の話題。 その前に”Karoshi”の補足だが、ゲームまである。個人的には「もう勘弁して」って気分なので、興味のある人だけどうぞ。ネット検索ですぐ出ます。 Karoshi (video game) ハラキリ みなさんはまだあの「シャルリー・エブド…

輸入した(い)ニッポン語「過労死」”Karoshi ”

とっくに国際語になってしまったKaroshi, それどころかkaro-jisatsu (過労自殺)という言葉まで目にする。 Karoshiは、2000年はじめころには英語圏の辞書に載っていたらしい。 寡聞にして知らず、私が実際に聞いたのは前回の2007‐08年のベルギー滞在である…