女子のみの修道会
これは北西ヨーロッパにしかなく、珍しいのだそうだ。ベルギーのベギン会修道院13件がまとめて世界遺産になっている。特に有名なのはブリュージュとルーヴェンのもので、規模も大きく観光客が絶えない。そこでは女性たちは質素で敬虔な、そして自律した共同生活を送っている。
上の二つに比べると、アントウェルペンのベギン会修道院はこじんまりと小さいが、それでも住居のほか、教会や庭など、修道院の伝統的な空間設計を踏襲している。
観光客もさすがに冬の修道院は敬遠か・・・。しんしんと寒空の下、人に出会うこともなく散歩した。庭の芝が青々ときれい。左奥に教会がある。
1986年に最後の居住者の女性がなくなった。
今でも住宅に使われているようだが、住人には会わなかった。でも番地もインターホンはある。苔むした瓦屋根がきれい。
聖心教会堂 Basiliek van het Heilig Hart
ベルヒェム(アントウェルペン)のド・メーローデ通りに立つこのバジリークは、「聖心」に特化した、世界初の教会堂なのだという。ネオゴシック様式で1875年に建てられ、付属の「イエスの聖心の娘修道会」は1887年に創立。
聖心とはイエス・キリストの心臓のことで、フランス語ではサクレ・クール。
写真のキリスト像も、自分の光輝く心臓を指し示している。いばらの冠は受難を意味し、体の周りの炎は愛の力を表すのだそうである。
上を見上げるとキリスト架刑像。写真ではわからないが、ステンドグラスは大変に美しい。
2013年までは、Marie de Jésus Deluil-Martiny (1841 - 1884) の亡きがらがガラスの棺桶に入って、さきのキリスト像の下に置かれていたという。
このマリーという女性は、1989年にヨハネ・パウロ2世によって、徳と聖性を認められ、福者となった。信者たちに大切に守られていたが、現在はローマに移され、そこで眠っている。
教会関係ここまで。
地域の建物が美しいので写真を添えておく。
よい散歩だった。ベルヒェムっていいところ!