このときにマーキュリーの杖が気になって、調べてみようと思った。
一橋大学の校章にも
(下記サイトより引用)
http://www.hit-u.ac.jp/guide/outline/emblem.html
アントウェルペンの商業学校
当時ベルギーはフランス語の国だったから、アンヴェルス高等商業学校
Institut supérieur de commerce d'Anvers という名前だった。
昔の絵葉書を見てみる。ファサード(正面)。
ちなみに右側に写る家、あの出っ張りはあれだ!
出っ張りは船だった。
斜め横から見てみる。
ちょっと離れた写真では、王立美術館の庭と一緒に写っている。つまり美術館からschilderstraat(画家通り)をはさんで向こう側に学校はあったのだ。そして今も全く同じ姿でそこにある。
ちなみに庭にたつ彫像は、Léon Mignon の作品で
Hulde aan Antoon Van Dyck と刻まれている。アントウェルペン出身の偉大な画家、アントン・ファン・デイクへの賛辞を表している。
この像は2010年に撤去され、どこかに移されたようだ。
アンヴェルス高等商業学校は、当時ヨーロッパでも指折りの商業学校で、外国人留学生も多かった。日本からもベルギーモデルを学ぼうと、1885年学生や学校のスタッフなどが視察にやってきた。そしてJulian Van Stappenをお雇い外国人講師として招聘し、その後さらに二人、アンヴェルス高等商業学校卒業生を呼ぶのである。そのうちの一人が、一橋大学の校章を作る際、この「杖」はどうかとアドバイスしたらしい。
杖はあちこちの学校に
今では日本各地の商業高校で、校章に取り入れているところも多い。たとえば
思いがけないアントウェルペンとの繋がり - 調べるとおもしろいことがたくさんわかる。
*追記
三越デパートの正面にも!2015年秋に撮った写真。
拡大