ブリュッセルは実はなにを隠そう、袋小路(東京の向島みたいな感じもある)や路地で有名なのである。高低差があるので坂道もおもしろい。1年住んでいたにも関わらず、あらたな発見がたくさんある。それに8年もたてばずいぶん変わってしまい、残念に思うところもあった。
すでに紹介したコウノトリ小路(フランス語rue de la Cigogne, 蘭語Ooievaartstraat)
ベルギー王立図書館・カフェ「即死」・秘密の小路:コウノトリ小路(追記王立図書館)の続き。反対側のフランドル通りに来てみた。
ついでに古い写真も。
今と同じだね。現在の住民も夏は外に椅子を出して、近隣なかよくおしゃべりしたりするらしい。
今日は一番大事なことに気が付いた。きのうは興奮のあまり見上げることもしなかったのだが、入り口ポーチの上に聖ロクス像↓が祀られているではないか!(作られたのは1780年)
なぜ大事かというとー 現代に住んでいる私たち日本人には想像しにくいことだが、黒死病と呼ばれたペストはヨーロッパで猛威を振るった時期がある。ロクスはペストに対する守護聖人で、ヨーロッパで広くあがめられ、崇敬の念を込めて様々な作品が作られ、あちこちに置かれた。たいてい、傷を負った脚を見せて立つ姿で描かれ、そばには口にパンを加えた犬がいる。
参考:イタリア、パルミの有名なロクス像。
さて、コウノトリ小路の近くに、もうひとつ小路を見つけた。名前はアザラシ通り。仏語rue du Chien Marin, 蘭語Zeehondstraat。
あんまりぱっとしない通りなのだが、やはりこちらにもロクス様がおられるので紹介しておく。
壁に嵌め込まれ、安置されている。新しく作り直したようではあるが。
さあ、ちょっとほかの小路も見にいこう。
Rue des minimes とrue Hauteをつなぐ小路&坂道の数々が最高。
ちょっとここだけは説明する。古い地域なので老朽化した建物は保存が難しかったりすると、市が買い上げて壊して新しく住宅を作る。そのせいで同じような色レンガの建物が並んでいる。
壁に書かれた漫画SPIROU
日本に紹介されていないのが不思議だが、ヨーロッパでは、特にフランス、ベルギーでは圧倒的な人気を誇るスピルー(赤い服)とファンタジオ(ブロンドで青い服)とリスのスピップの冒険シリーズ。
小路をあとひとつだけ rue de Ruysbroeck
最後に袋小路もひとつ Impasse madrille。美しい。
路地オタクの趣味におつきあいくださり、ありがとう!
曇天&雨で写真が暗いのはご容赦ください。
🌸 個人メモ: