ブリュッセルの建物の壁にはよく絵が描かれている。ただの落書きも多いが、ベルギーを代表する漫画家の作品があちらこちらに飾られている。これもブリュセルッ子の自慢のひとつ。漫画はベルギーではBDといって「アート」と位置付けられ、「漫画博物館」には約3万点のBD作品を所蔵し、毎年20万人以上の来場者があり、その半分が外国人だそうである。
Roger Leloup ”Yoko Tsuno” Rue Terre Neuve
ヨーロッパでは「二人のヨーコ」が有名だ。ヨーコ・オノと上のヨーコ・ツノ(津野洋子)。ロジェ・ルルー(Roger Leloup)の人気漫画で、合気道6段の美人で才媛のヨーコ・ツノの冒険シリーズである。(1978年~現在も進行中)
http://www.yokotsuno.com/fr/accueil.html(フランス語サイト)
ちなみに先日紹介した パッサージュ
の中の「女王通り」は「ヨーコ・ツノ通り」とも呼ばれている。ツノさんはそれほどまでに有名かつ愛されキャラなのだ。でもいつも日本人旅行者に「ヨーコ・ツノ?誰?」と聞かれるので、ベルギー人はがっかりなんだって。「全巻翻訳されていてもおかしくないのに…ブツブツ」はい、代表して謝っておきます。
こちら中古レコード屋さん。
フランス人元祖ストリートアーティストの一人Jef Aerosolの作品
上Jim Morrison と Bob Dylan 下John Lennon とJimi Hendrix
そして左の壁にはまだこのかたが。Bruce Springsteen
ジミヘンとジョン・レノンの間で体操すわりして、写真とってもらいたい。
スピルーとファンタジオ
Spirou et Fantasio
左:赤い服がスピルー 右:ファンタジオ 下:リスのスピップ
同じく
Jijé ”Blondin et Cirage”
Rue des Capucins
タンタンとハドック船長
Hergé ”Tintin” Rue de l’Etuve
Dany ”Olivier Rameau” Rue du Chêne
Jacobs ”Blake & Mortimer” Rue du Houblon
Hergé ”Quick et Flupke” Rue Notre-Seigneur 19
Morris”Lucky Luke”Rue de la Buanderie 写真が悪くて申し訳ない。
Verron et Yann ”Odilon Verjus” Rue des Capucins
Dupa ”Cubitus” Rue de Flandre
↑うちのすぐそば。小便小僧のジュリアンが座を奪われた。
Vandersteen ”Bob et Bobette” Rue de Laeken
ブリュッセル中心部からちょっと離れたモーレンベーク地区に入る。 モーレンベークは、パリのテロ事件以来、世界中に名を知られ、「ジハディスト養成工場」「テロリストの巣窟」「ヨーロッパのガザ地区」などと散々なレッテルを貼られまくっている地域である。アパートから歩いて10分程度なので行ってみた。
するとこの面白さである。
広場の向こうに立つドーム付きの建物は、公共のもの、役所かなにかだろう。それが壁の絵では、左側に描かれている。右側の建物や教会の塔は実際にあるものを描いているようだ。彼らなりに町を愛しているんだね。
まだ朝早いので閑散としているが、日中は賑わうのだろう。また別の時間帯に来てみよう。
ついでに街なかの日本アニメ&グッズ店、2軒。
セーラームーン、復活して人気です。私はその昔、セーラームーンの衣装を縫い、かつらまで作って娘に着せたりしていたのだ。しかもその衣装セット一式を近所のお嬢さんたちに貸し出してもいた。
セーラームーンは男に頼らないヒロイン第一号といえる。普通、戦隊&チームものは、女子は主役じゃなく添え物感が否めなかったし、いつでも男に助けてもらえるので気楽だったが、セーラームーンたちは五人で力を合わせて戦う自立した娘たちだった。もちろんタキシード仮面もいたけど、お飾りっぽかった。
こちらは中華街の一角にある。中華スーパー「金源超市」(Kam Yuen Supermarket)さんの向かい。(ウインドーに字が写っている)。漫画やキャラクターグッズなど、日本の製品を広く扱っている。中国人の方が二人で始めたそうで、定期的に日本へ買い出しに行くんだとか。
新刊書店のアジアコーナーもちょっと覗いてみよう。
左から
綿矢りさ『かわいそうだね?』
フォト&エッセイ祇園小芳
野坂昭如『吾輩は猫が好き』
江國香織『神様のボート』
村上春樹『図書館奇譚』
古川日出夫『ベルカ、吠えないのか』
何が訳されているのかを見るのは興味深いですね。翻訳者さん、ご苦労様です。川端康成がノーベル賞をもらったとき、英語の翻訳者に半分受け取ってくれ、と言った話は知られていますよね。
*個人メモ
Home — The Belgian Comic Strip Center - Museum Brussels