22日の空港・地下鉄テロ事件のあと、ベルギーは全土で3日間の喪に服した。
そのかん、様々な式典や集いがあり、そして今でも救命活動や精神的なケア、旅行客の旅程変更など、忙しく集中的に尽力がなされている。
写真:3月26日朝10時半 ブリュッセル証券取引所前には朝から人が集まり、
ろうそくや花を持ってきては置いていく。あぐらをかいて瞑想にふける人、泣いている人もいた。テロ後はじめての週末で、昼過ぎには人の輪が幾重にもできていた。
証券取引所階段わきのライオン像
各国のTVクルーも朝から場所取り合戦で大変だそうだ。各局びっしり横に並び、日本のTV局の方々も目にした。どこの局かはわからない。
これが現地スタッフやクルーの舞台裏。ごったがえしてるでしょ。
みんな違う言語でまくしたてている。捜査状況のまとめを報告していたようだ。
ところで昨日の集まりは印象的だった。テロなどの事件が起こった場合、私たちが一番頼りにし、その存在を心強く思う人たちがいる。そう、消防士や医師・看護士、救急医療チーム、赤十字の職員などだ。あの現場でつらい光景を目撃しながらも、救助に奮闘していた人たち。彼らが証券取引所まえに集まり、仲間の顔を見つけては喜びあい、労をねぎらったのだった。その周りに市民もつどった。感謝の気持ちをこめて。
下2枚はDe Morgen紙から。
地上に書くスペースがないので、証券取引所の壁にメッセージを書いている女性。
2日前のブリュッセル中央駅。警察が荷物を調べるのに時間がかかり、恐ろしい列ができている様子。けさ、アントウェルペンから来たときは、検問はやっていなかった。
3日間の喪があけて、ブリュッセルの人たちは日常を取り戻すべく、まちなかに繰り出してきた。できるだけ笑顔で、できるだけ普通の週末の過ごし方をしようと努力しているように見えた。
そしてこんな日でも結婚するカップルはいる。もちろん市庁舎に来る。それは世界で一番美しい広場にある。しばし様子を観察していたら雰囲気がただならない。
いつもならそこにいる観光客たちはニコニコ顔で、手をふったりしておめでとうの視線を向けるのだが、この日、人々の目がなんとなく冷たい。目をそむける人もいる。
なぜ?それは結婚するカップルがイスラム教徒だったからだ。スカーフや服装で一目瞭然である。テロ事件があると、どこの国や町でもそうだが、普通の善良なイスラム教徒もつらい仕打ちにあうのだ。突然近所の人から「おまえらのせいだぞ」と怒鳴られたり、子供たちも学校で「もうあんたの顔なんか見たくない。よらないで」などと言われたりするそうだ。学校の先生がたも「テロ事件」について、クラスで話し合いをするのに頭を悩ませるという。特に低学年では。
毎日テロ関連ニュースでつらいので、公園へ行ってぼーっとする時間を作り、バランスをとっていた。
公園にはいつもこの子たちや
うさぎたち。
うちの猫みたいに仰向けになってゴロゴロするのがおもしろい。
仲良しのカモもね。この公園は私の大好きなスタッツ公園。
最後に
テロ関連ではないが、日本でもあるでしょ、「よく読まれている記事」DeMorgen紙 3月25日の「よく読まれている記事ベスト5」はこんな風。
左からいきますね。
(左から)テロ、テロ、3番目が日本の捕鯨、そしてテロ、テロ。ヨーロッパでは「クジラ」に関しては非常に関心が高く、真剣に憂えている。「殺戮」扱いなので私もニュースに接するたび、肩身が狭い。