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ベルギー 鳩の王国  

ベルギー 新聞・TV・ニュースまとめ

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私の部屋のドア。

この鳩のポスターは、アントウェルペンのビール醸造所見学(*)に行ったときに、ショップの親切なおばちゃんがくれたものだ。

ポスターを見た人は

・ああ、鳩のマークのビールがあるんだな。

・なんで眼帯なんかしているんだろう。

・背景はアントウェルペンの町並みだろうか。

そんなことを思うんじゃないかな。

 

*説明はこちらにあるので、ざっと過去記事をどうぞ。

cenecio.hatenablog.com

今これを 読むと、ものすごく昔のように思える。冬休みなので息子もアントウェルペンへやってきて、醸造所見学に行ったのだった。

 

眼帯をかけた「ワイルド・ジョー」は、この醸造所の新しい看板商品で、その宣伝のため、剥製まで飾っている。

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実際、鳩は市内の至る所にいる。

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市民はくったくなくパン屑をまき、どうも禁止されているふうはない。鳩は強く図々しい。日本の鳩とずいぶんイメージが違うなと思う。

道路や公園でも鳩は、エサをめぐり、カモメを牽制したりバトルを繰り広げたりしている。

 

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カフェテラスのテーブルや椅子に、我が物顔で乗ってくる鳩たち。

こうした日常風景に溶け込んだ鳩とは別の鳩もいる。

 

鳩レース

ベルギーはレース用の鳩の飼育では世界的に有名である。

鳩レースは、鳩の帰巣本能を利用し、各自が鳩を持ちより、同じ場所から一斉に飛ばして鳩舎に戻るまでの時間を競う。公平になるように、あらかじめ距離を計り、時間で割る。そして分速を比べて競うのだという。

当然距離が伸びれば、巣に帰れない鳩も増える。速く飛び、長旅に耐える丈夫な鳩が必要となる。

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 高額の鳩

にわかには信じられない、こんな記事を読んだこともある。

2013年5月の記事ふたつ。内容は同じ

www.standaard.be

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中国人が鳩一羽に31万ユーロ払ったという。(ユーロ円、130円で計算してみてください。2013年はもっとユーロが高かったけど)

一羽に支払われた額の、史上最高値だそうである。Boltという名前の鳩。

ブリーダーは写真のGijselbrechtさん一家。こちらの鳩舎はよい鳩を育てるので世界的に有名だというが、それにしてもこの金額…あきれてものがいえない。

中国人は毎年多額のお金を落とすらしい。というのも中国(や台湾)では鳩レースが賭けの対象となっていて、日本円にして何千万というお金が動くのだ。優秀な鳩をベルギーで仕入れ、国で繁殖させて愛好家に売る。愛好家はベルギーブランドを好む、というわけである。

 その反面、鳩界の変容、衰退への嘆きも聞く。詐欺や鳩へのドーピング、飼育のプロ化、投資の対象など、鳩レースを純粋にスポーツとして楽しみたい人たちは足が遠のいてしまう。そして鳩界全体がますます縮んでいくことになる。

 

中国人マフィアに激怒

www.demorgen.be

ベルギー北部のMol-Wezelという村で起きた事件。

記事によると、中国人マフィアが14羽の若き優良鳩の足をちょん切ったという。足についているリングが目当てだという。ベルギーの優良鳩を証明するそのリングを自国の普通の鳩につけて、法外な値段で売るのである。

TVニュースでは中国人らが道に捨てた鳩と足を映し出し、なんともやりきれない気分になった。

 

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(写真:アントウェルペンで。地下鉄の通風孔は暖かいもんね)

 

傷ついたレース鳩

1994年パリに住んでいたとき、9階の住まいのベランダに鳩が飛び込んできたことがあった。足環から、競技用の鳩でレースの最中なのだろうと思った。少し休めばまた飛んでいけるかも、と思って箱に入れて様子を見ていた。

しかしその夜死んでしまった。子供たちと一緒にアパートの中庭へ行き、大きな木の根元に穴を掘って埋めた。足環にはBE(ベルギーの略)と電話番号が書いてあり、あのまま生きていたら電話をかけて、持ち主にどうすべきか聞いただろう。

郵便小包には小動物用、鳥用のパッケージがあり、郵送できるそうだ。でも運送の途中で具合が悪くなって死んだらどうするのだろうな。人間が勝手にやっているレース、あの一件で考えさせられた。

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(駐車場の壁一面に鳩の写真。アントウェルペンにて)