『キャンディ♥キャンディ』見たことありませんけど、それが何か?
(フランスの広告。1995年)
『ベルサイユのばら』も『AKIRA』も読んだことがなく、日本でもヨーロッパでも肩身が狭いんですが、知っている漫画やアニメもあるんです。こちらマミーさんのブログ、家族内で「そうそう、その通りだよねー」と盛り上がりました。
まずそのエントリ「日仏アニメソング事情」をどうぞ。mamichansan.hatenablog.com
①ベルばら
マイク「フランスでは”Lady Oscar”っていうんだよ!」
昔はこのようにタイトルが変わることもあったが、近年では日本語タイトルのまま。でないと日本アニメファンの読者、視聴者に怒られる。昔は日本のオリジナル曲とはなんの関連性もない、自前の主題歌を作っていた。子供じみた内容の歌謡で、正直ビックリした。1994-95年は子連れのフランス滞在だったが、子供たちは唖然として「この歌、変だよ、いやだ~」と受け入れられないようす。やはり日本アニメにあやかって、歌やCDで儲けるしくみ?と思ったものだ。
(あ、マミーさんのビデオ、今は見られなくなっていますね)こちらでどうぞ。
これはうちにあるDVD. 次元大介が大活躍。
Lupin III (Rupan Sansei)が世に出たのは1967年。名前の由来はみなさんもご存じ、あのアルセーヌ・ルパン(Arsène Lupin, リュパンが正しい発音)から来ている。一応孫という設定だ。しかし作者のモンキーパンチ氏は、本家本元のモーリス・ルブラン( Maurice Leblanc)側に名前の使用許可を申請しなかったため、Lupinの使用は日本国内のみと限定された。
フランス語のタイトルは ”Edgar, le détective cambrioleur”(強盗探偵エドガー)となった。でもオタクたちは”Rupan Sansei”と日本語で呼んでいたとか。2012年になってモーリス・ルブラン側の版権が切れ、晴れてLupinの使用が認められた。(今回の下調べで、ウィキペディア英語版の詳しさに驚愕した)
③キャンディ♥キャンディ
ウィキペディアから簡単に紹介。
原作:水木杏子、作画:いがらしゆみこによる日本の少女漫画作品。テレビアニメ版の主題歌の曲名にも使われた。・・・
1970年代からヨーロッパでも放送され、特にフランスとイタリアで人気を得た。ヨーロッパでも韓国と同様にフランスやドイツで日本の作品と知らずに見ていたと言われることがあり、多くのフランス人がフランス製アニメだと信じていたという逸話がある。
フランスには1977年に輸出され、1978年から『Candy』のタイトルで毎日5分ずつ放送されて大人気となった
私が初めてフランスに行ったのは1975年で、そのときは日本といえば、映画か文学。若い人はYMOも聴いていたかな。漫画やアニメの話が出てくるのはそのあとである。そして「え、Candy 知らないの?日本人なのに…」と早速あきれられていた。
主題歌
「やればできるじゃないですか」とマミーさんも言っているように、Candyは日本の主題歌の曲にフランス語の歌詞をつけている。
歌っているのはDominique Poulain(1949年生まれ)。
おもしろいのはフィンランド版で、話は声優をあてて吹き替えているが、主題歌はカラオケになっている。つまり日本語の歌詞のローマ字表記が下に出て、色が変わってリードしていく。
ところが、である。
私はセーラームーンの主題歌「ごめんね素直じゃなくて. ムーンライト伝説」が大好きで今でも歌えるし、名曲だと思っている。皆さんにも賛同いただけるのではないだろうか。
フランスではまったく別の歌で、Bernard Minet(1953年ー)という男性がノリノリで歌ってこれが大ヒットした。今や堂々たる懐メロに君臨し、フランス人のある一定の年齢層は聞こえたらすぐに合唱するし、ノスタルジーを感じると言っている。
Sailor Moon : le générique de Bernard Minet (Clip officiel)
あんなに批判的だった私も、フランスで毎日聞いているうちに慣れてしまい、今聞くと懐かしさを感じる。CDさえ持っていた。ほら、この特集号についていたもの。
今日はいったん終わりにして、次回またアニメ&アニソンの話を続けます。
おまけ
フィギュアスケートのエフゲニア・メドベジェワ選手。「セーラームーン」の原作者 武内直子さんとの記念写真。
フィギュアスケートの世界女王、ロシアのエフゲニア・メドベジェワ選手。日本のアニメ「美少女戦士セーラームーン」への愛が凄いと、ファンの間で話題になっています。7月1~3日、新潟県で開かれたアイスショーでは、主題歌「ムーンライト伝説」の曲にのせ、セーラームーンになりきって演技を披露。観客を沸かせました。