芭蕉の蛙とムーミン

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上記は言及したくてブックマークしていた記事です。 

今日はあうすどいちゅらんと(aus Deutschland)ブログからお借りした記事、

3本立てでいきます。tomotomotrpさん、ありがとうございました。

(勝手に抜粋させていただきますね)

複数形

日本語って厳密にいうと複数形ってあまり使いませんよね。

鉛筆が1本でも2本でも鉛筆達とは言わない。

 その代わりに助数詞があり得ないくらいたくさんあるのは大変ですが。

複数形でいいたくなる

日本語で適切なものがないのでいいづらいですが

 

観光客がたくさんいる時に

「今日は人が出てるね~」←(これも鎌倉しか言わない?)

というのも

「今日もたくさん人たちが~」

といいそうになったり笑

 

すごく小さな変化ですが何十年もいたらこういった変化が積もり積もっていくんだろうなーなんて思います。

tomotomotrpさんは他にも「受動態」など興味深いポイントを幾つも出してくれているが、今回は「単複数問題」にしぼる。

日本語には英語の「a ~」「 ~s」などの名詞の単数・複数を表すやり方はない。

 

松尾芭蕉の俳句

古池や 蛙飛び込む 水の音

海外の翻訳者(俳句愛好家もふくめて)はこれを訳すのに苦心した。さっそく単複数問題が出てくるからだ。今、私は「翻訳者」「俳句愛好家」と書いたが、これが複数であるのは文脈でわかると思う。

「今日は人が出てるね~」

これも文脈や状況で「人」が複数であるとわかるため、わざわざ複数形にする必要はない。しかし外国語に訳すなら必ず複数形にしなければならない。

 

さて「蛙(かわず)」をどうする?

調べてみると、フランス語・ドイツ語では単数で、ロシア語では(聞いた話では)複数形で訳されている。もちろん他の個人訳もいろいろあるだろう。(tomotomotrpさん、Übersetzungsvarianteなど、こちらウィキペディアでどうぞ。Matsuo Bashō – Wikipedia) 

英語バージョンを見てみよう。日本の教科書にも載っているくらいだし。

多くの人が訳しているが、三人の訳詩はこんなふう。

 

古池や 蛙飛び込む 水の音

 ドナルド・キーン 訳 

The ancient pond ― A frog leaps in ― The sound of the water

 ラフカディオ・ハーン 訳

Old pond ― frogs jumped in ― sound of water
正岡子規 訳

The old mere!ーA frog jumping inーThe sound of water

 

ラフカディオ・ハーンは複数形を選んだ。

 

私たちがふつう、日本語で複数を表したいときはどうするか。

すぐ思い浮かぶのは「~たち」「~ら」をつける。「こら!」も「子」の複数形 、子ら。「かけら」も「欠ける」の連用形「欠け」+「ら」で複数である。(連用形は名詞として扱える。「行き」「帰り」みたいに)

「~がた」→「先生がた」や「人々」「家々」「木々」など、いろいろある。

 「今日もたくさん人たちが~」

この文をちょっと直す。

①「今日もたくさんの人たちが~ 」

②「今日も人がたくさん~」

 

「多数」「大勢」「大量」など漢語も含めて、単語レベルではたくさんあるし、副詞・副詞的表現(擬態・擬音語なども含めると)も非常に豊かなバリエーションがある。「ぞろぞろ」「わらわら(と)」や「(いいこと)ずくめ」「(間違い)だらけの~選び」のような方法で「たくさん」を表すこともできる。

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丸谷才一の『文章読本』は、文章を書く人、翻訳をする人のバイブルであるのみならず、文章を読む私たち一般人にも、達人技をていねいに解き明かしてくれるすばらしい手引書である。

第12章 「現代文の条件」(p286)林達夫『旅順陥落』のいちページを例にとり、名詞の単数・複数について述べている。

「(略)文章の名手にかかるとそこがあっさりと処理され、数に関する事情はいちいち仔細に判るのに、ちっとも直訳じみていないという、何か手品みたいなことになる。」(本文は旧仮名遣い)

私は林達夫著作集(全7巻、平凡社)を持っているのでこちらをスキャンした。『文章読本』はどんな図書館にもあるので、興味がある方はご自身でお読みください。

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「数に関する事情」(

「~たちの」普通の複数形のほか

・それら一連の

・外国雑誌(すみません、このページに入っていませんでした)

・人々がさんざん~

・えげつないやりくち

 ・次から次へと~

背負投げを食わされた

 

丸谷才一は「やりくち」「背負投げ」が複数であることは、「スターリンだけがその例外だった…」の「例外」が単数であることと同じくらい歴然としている、と書く。

また「個々の語によってではなく前後の関係によって単数・複数を表現し、欧文の厳密を和文の暢達のなかへと流しこむことは、今後、日本人全体が身につけなければならない文章技術であろう」と続けている。(単複数の話題はいったん終わります)

 

他にも、息子と一緒に楽しんだこんな記事。

恐るべしMnozil Brassの皆さん!鳥肌ものだった。

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全部チェックしたけど、私はフレディ・マーキュリーファンだから、 Bohemian Rhapsodyが一番気に入った。https://www.youtube.com/watch?v=qSZ67qsObeo

  

しかも休暇でフィンランドへ行って、ムーミンたちに会ってきたんだって。

羨ましいですね。

マミーさんのムーミンたちがダブるわあ。

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tomotomotrpさん、

これからも勉強に、練習に、国際交流に、たくさん吸収してがんばってくださいね。

 

 

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写真:ブリュッセル東博物館( Musées d’Extrême-Orient de Bruxelles)の日本庭園。2007年5月。 

 

 

ムーミンの記事

cenecio.hatenablog.com

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