いよいよEU軍創設? 非英語圏で最も英語ができる国民は…

新しい防衛協力体制

北やトランプに目を奪われているうち、ヨーロッパでは次々と新しい動きが…。

下のドイツ語記事によると、先日ブリュッセルで開かれた外相理事会で

PESCO(permanent structured cooperation) 「常設軍事協力枠組み」

という、EU加盟国で有志連合軍のようなものを作ることが決まった。あくまで意欲のある加盟国だけなので「EU軍」というわけではない。(しかもEU以外の国の参加も認めるらしい)。

 

www.tagesschau.de

そのPESCO創設に向けた文書には23か国が署名したという。イギリスはEUを離脱しており、デンマークなどは署名していない。

参加国は共同で軍事プロジェクトを遂行する。どの国も軍事支出の拡大は避けられないし、他の様々な要件も満たす必要がある。

その代わりに戦闘機など一国でそろえるのが難しい軍事装備や、パイロットの訓練、基地の管理・整備、そのほか軍事研究開発など協力して行えるので、効率的かつ費用も節約できる。たとえば戦闘機をドイツとフランスが50機ずつ買うとしたら、他の国々はそれよりもっと少ない。

では、NATO(北大西洋条約機構)はどうなるの?とすぐに思ったが、あれはアメリカ・カナダと欧州諸国の軍事同盟であり、アメリカ主導の組織なのである。やはりアメリカ抜きの新体制をドイツ・フランスが中心となって作りたかったのではないか。

冷戦が終わってもロシアの脅威は増すばかり。3月の過去記事でも触れたが、ロシアの軍事大国化に備えて、スウェーデンが徴兵制を復活させた。女性も対象である。

話は逸れるがノルウェーはその点では先進で、男女平等徴兵である。40年位前から女性も軍隊に志願している。すでに女性のジェット戦闘機パイロットや潜水艦艦長が誕生しているとか。

これでロシアと隣り合う国すべてに徴兵制があることになった。

そういえばたしかマクロンさんも以前、徴兵制度復活の可能性について言及していたっけ。もちろん義務化ではないと思うが。

 

壁とミサイル

2014年ロシアが併合したクリミア半島、まず位置を確認する(赤い印)。

Zeit紙の記事によると、ロシアはウクライナとの国境に壁となるフェンスの建設を開始した。約50kmにわたる境界線となり、2018年前半までに完成の予定だという。

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www.zeit.de
あくまでクリミア半島の住民や観光客の安全を確保する目的だという。

 

次にロシアのミサイル配備を見てみる。

英Daily Mail Online紙から地図をお借りした。赤い丸は

超長距離地対空ミサイルシステム S-400、SA-21 グラウラーというのだそう。

http://i.dailymail.co.uk/i/pix/2017/03/02/22/3DE4C5AD00000578-0-image-a-3_1488494354474.jpg

Sweden reintroduces conscription amid conflict fears | Daily Mail Online

↓SA-21 グラウラー、クリックすれば見られます。

http://i.dailymail.co.uk/i/pix/2017/03/02/23/3DE4C89900000578-4274026-The_Growler_pictured_is_one_of_the_most_advanced_air_defence_mis-a-4_1488496545533.jpg

ついでに記事内の写真に写っていたドイツ国防相フォン・デア・ライエンさんについても。

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ちょっと長いお名前、ウルズラ・ゲルトルート・フォン・デア・ライエン(Ursula Gertrud von der Leyen 1958年生まれ)。ブリュッセル生まれ。夫の姓(van der Leyen) からするとオランダ系のようだ。

この人がまたスーパーウーマンなのである。医師で7人の子どもの母親。夫も医師。父は政治家でニーダーザクセン州首相を務めた人だとか。

才色兼備を絵に描いたような人物である(日本の誰かとは違うわあ…ため息)。

メルケル政権下で、家庭相、労働社会相と来て、現在国防相。(写真:ピンタレスト画像)

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https://www.pinterest.de/pin/471822498444473145/

 

ドイツの不安

そのメルケルさんだが、連立に失敗したようだ。

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www.bbc.com

「再選挙」なんて言って、選挙はそんなに簡単にはできないでしょ。何よりも今選挙したら、「ドイツのための選択肢」(AfD、極右)がさらに躍進するはめになるのでは?

9月、ドイツ総選挙の結果を見て不安視する人は多かったと思うが、案の定、連立交渉は難攻した。メルケル首相のCDU・CSU緑の党自由民主党(FDP)の間ですでに4週間も進められていた交渉であるが、19日夜遅くFDPが離脱して周囲をがっかりさせた。

メルケル首相は「少数政権で首相を担当するつもりはない」と語ったそうだ。

ともあれ、再選挙を実施する権限はシュタインマイヤー大統領にあるということで、最後まで説得を続けるのだろう。

 

 

英語能力指数(EF EPI)試験で オランダ人がトップ 

これは成人対象の英語能力の話である。オランダや北欧の国々はつねに優秀だし、5位のシンガポールも、日常的に英語を使うとはいえ、すごいと思う。かたや日本は37位、去年は35位、その前は30位だった。これからもっと下がるのかもしれない。

毎年話題にあがるのでうんざり、と思われるかもしれないが、ゆゆしいと思うのは職業社会で中心となる年代30~40代の英語力が低いことだ。

www.efjapan.co.jp

↑ 中を見るのが面倒だと思われるので切り取ってきた。

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2020年東京オリンピックが控えている。普通オリンピック開催国では、外国語学習熱が高まり、海外の人とのコミュニケーションをうまくとりたいという機運が高まる、と一般に言われているのだが、日本はどうだろうか。少なくとも私の周りではそんな気配を感じない。皆さんの周囲ではいかが?

日本はとっくに大学教育から第二外国語を「排除」してしまった。初めに理系の学部から第二外国語のドイツ語やフランス語(最低でも2年は習ったはず)が必修でなくなった。ロシア語、スペイン語、中国語なども同様に。

ということは当然教師もいらない。英語以外の外国語入試も受験生が激減して、多くの大学・学部で廃止になっている。

英語さえできればいいじゃないか。ビジネスも学問も英語でじゅうぶんだ。…ともう10年くらい前から言っていたのに、その英語も習熟度が低いというのはどういうことだろう。

私は大学時代は複数外国語とラテン語を学んだが、周りの人もそうだったし、当たり前だと思っていた。

フランスに住んでいたとき、カトリックの女子校(日本でいうと小学~高校まで)で選択科目の日本語の授業を持っていたのだが、そこでは母国語フランス語のほか、外国語を3つとることが定められていた。

たいていの生徒はまず英語を選ぶ。そのあと、スペイン語・イタリア語のような近い言語を選ばず、日本語や中国語、ロシア語のような難しいことばに挑戦する生徒がたくさんおり、今振り返ってみれば、あれは日本語ブームの始まりだったなと思う。頭の柔らかいうちにいろいろな外国語に触れるのはすばらしいし、財産になる。

その後聞いた話によると、あの学校からは毎年数名は大学の日本語科に進学し、日本留学、日本関係で就職と、実に頼もしい架け橋となってくれている。

 

オランダと北欧の国々では小学校から英語を習う。文法は重要視せず、コミュニケーション重視。その後の進学は、成績や親・教師の勧めで異なるのだが、英語学の専門家になるわけではないので、小学校で習ったレベルの英語でも運用能力は驚くほど高い。

知り合いのオランダ人やベルギー人が言うには、「日本のアニメのおかげ」だとか。つまり日本アニメはオランダ語吹き替えは存在しないので、英語字幕のDVDやテレビを見るのだという。

「内容が知りたくて必死で英語を勉強したよ」

「ついでに日本語のセリフも覚えちゃった」

もちろん、ゲルマン語系と英語は非常に近い言語ということもある。

 

最後にもう一回嘆きますが、日本は英語教育、どうしたらいいんでしょうねえ。

みなさん、ご意見ありますか。

ではまた次回!

 

参考:

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編み物の季節ですね!

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 参考:過去記事

cenecio.hatenablog.com

cenecio.hatenablog.com