育児は男性の権利、育児は人間の仕事。ジェンダーやセクシズムについて考える-4-(コメントにお答えして)

いつもみなさんから貴重な意見・コメントをいただいて感謝している。

私ははてなでブログを書いているのだが、分析サイトの数字を信じれば、当ベルギーブログの訪問者は95%以上がはてな以外の人である。つまり単なる検索で入ってくる人のほか、おすすめ記事や他ブログに掲載されたもの、スマートニュースや まとめサイトからというのが圧倒的に多いらしい。

さらに前にもお話したが、映画『この世界の片隅に』(記事3本)をツイートしてくださった片渕須直監督、『ダンケルク』の記事2本も映画関係者のツイッターで訪問者が増え、それぞれ1万弱くらいだったと思う。ツイッターの威力は凄い。

ブログについての考察もいつか書いてみようと思っているが、ともあれコメントを下さるみなさま(のほとんど)は「はてな」の人たちである。この一点で私たちはお互いに繋がっている。

コメントの恩恵は計り知れない。もうどんなに感謝していることか。得る情報ばかりか新しい視点とか思いがけないアプローチなどを授けられるのだから。いや、みなさんにはわかるまい。大袈裟だと思われるかもしれないが、いただいたコメントをきっかけに書いた記事はいくつもあるのだ。そのうちの一つなんて、元々自分にはまるで興味のないことだったのに一生懸命調べて書いたら4万アクセスを超えるオバケ記事になったものまである。(マミーさんのおかげなんですけどね^^その話はいずれ。)

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(写真:2016年1月アントウェルペン 日曜の仮設スケートリンク。お父さんたちでいっぱい) 

 話は戻り「ジェンダーやセクシズムについて考える」である。「まだやるの?」と呆れると思うけれど私はこのテーマであと5本くらいのエントリは難なく書ける。が、今日はみなさまのコメントから考えてみたい。

 

男性トイレにもオムツ替え台がある時代 ジェンダーやセクシズムについて考える-1-

ribbentrop189 「自分の子ども育ててイクメンって何ですか。当たり前のことじゃないですか。気持ち悪い言葉イクメンて(byハライチ岩井勇気)」マジ歌で歌う前に言ってたんだけど、これに激しく共感したんだよねー 

ribbentrop189さんのこの3行は深い。岩井勇気さんって知らなかったんだけど、そんなカッコいい発言をする人なの?教えてくれてありがとうございます。若い人のてらいのないスタンスに、明るい未来を覗いたような感じがする。

srng その辺の田舎の道の駅の男性トイレにオムツ台普通にあったなあ(そもそも道の駅は田舎に多い)。感覚的には半数、なくても多目的トイレはほぼ完備でそっちにはあるんじゃないかな。道の駅スタンプラリー民並感 

BUNTEN 最近街中で子連れのお父さん(お母さんは伴っていない)を見かけることが増えた気がしている。社会

田舎の道の駅には普通にある!多目的トイレはほぼ完備!子連れのお父さんは増えている⁉…わあ、それを聞くとますます嬉しくなる。環境が整っていけば育児する男性たちも不便や疎外感が減る。私たちはますます応援していけばいい。

yonnbaba そうそう、男性の育児参加は「手伝い」じゃなくて、男性の「権利」。私は自分の子育て中から、なぜ男性は、こんなに楽しく大切なことに関わる時間が欲しいと主張しないのか不思議だった。 

mamichansan 育児は「権利」。でも日本では育児を「義務」と捉える人が多い…と最近「ミステリと言う勿れ」という漫画で語られてました。漫画だけどすごい説得力でした。オススメ。 

育児は権利。 これにつきる。あとは環境だな、育休含む種々のケア、支援である。

ここでガツンと打ちのめされるような、人類史上もっとも進歩的と言われているスウェーデンの事情を覗いてみよう。「クーリエジャポン」に英国人ジャーナリストが寄せた記事。https://courrier.jp/news/archives/62207/

このイギリス人男性は、7年前に6カ月間専業主夫として第一子の子育てをしたのだが、それは周りから見下されて心を打ち砕かれる惨めな体験だったと語る。そこでスウェーデンに視察に向かうのである。

今や9割の男性が育休をとるスウェーデンでも、かつては専業主夫で子どもの世話をしていると、Tv番組などで女々しい男などとばかにされたり、変人扱いされていた時期もあったそうだ。それが「9カ月の育休をとった」というと「たったの9カ月?」と言われるほどの先進国家になるまでに、約40年の月日と巨額な公的資金が必要だったという。

政府の顧問を務めるプランティン教授が言う。

「これはスウェーデン経済の生き残りをかけたものでした。スウェーデンは小国です。国が旧来型の経済から情報経済へと移行するなか、優秀な働き手が仕事を続けられるようにすることが合理的でした。優秀な働き手には女性が多いですからね」

記事によると、スウェーデンでは、父親も母親も同性のカップルでも、家庭の事情に合わせて子育てができるように両親合わせて480日取得できるという。

母親だけがとれる育休が90日、父親だけがとれるのが90日、残りは分け合うことができる。480日のうち390日分に対して、給与の約80%相当額が支払われる仕組み。ただし上限は約43万円。さらに驚くのは、無職の人もこの育休制度を利用できるということだ。

 

これに対し、イギリスでは父親の育休は2週間だけ、給付されるのは週に約2万円と嘆いていた。その嘆きはよくわかる。日本だって同じ。だから一方的に父親に「子育てをしろ」というのは無理な話である。社会が変わり、支援策がないことには。そして変革はすぐに起こらず、意識も少しずつ時間をかけて変わっていくのだろう。若い人たちには大いに期待している。育児は権利。

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Photo: Christian Science Monitor / Getty Images

 

お子さんをセクシストにしないための絵本選び ジェンダーやセクシズムについて考える-2- 

watto しかし日本の「子どもの日」が、女の子のお祝いの桃の節句ではなく男の子のお祝いの端午の節句に設定されていることに関しても、炎上の余地ありそうだなぁ。間を取って4月4日にすればいいというのが昔からの持論。

watto さんの「4月4日」案はおもしろい。それは一度も考えたことがなかったな。というより、こうした視点がそもそも私にはなかった。他の方のコメントにもあったが、「雛祭りを失くせ」という議論でないことは再度お断りしておく。外国にお住いの人たちの話だ。

で、watto さん、台湾は4月4日だそうだ。シンガポール10月1日、タイ1月の第2土曜など。どこの国にもそれぞれ「子どもの日」があって休日だったりそうでなかったり。また国連の「世界子どもの日」(6月1日)に合わせている国もある。その国の祝い方でよいのだ。

まあ、日本の桃の節句はなくならないと思う。でも50年後は、と言われればそれはわからない。

ただ個人的には、ひな祭りの食べ物にはかなりドキリとする意味や伝説(中国由来や日本昔話)があって、聞いたあとでショックが長く残ったのも確かである。貞節と美徳の象徴ハマグリとか、甘酒の前身である桃香とか…。マジで~!というレベルなのでここには書かない。

ネズミの婿選びがなぜセクシズムと関係あるのかという問いだが、フランスのリストを作った人たちは結婚において、現在のフランスにも残る家制度や格式、階級社会(もしかして政略結婚も含む?)などを絡めているかもしれないと思っている。10年ちょっと前のフランスでの話だが、自分の娘を嫁にやるのは、5歳年上で大卒以上で、収入がこれこれで、家柄は同じくらいの相手が最低条件、と言ったお父さんを知っている。私は腰をぬかすほど驚いたものだ。

そもそもこの昔話だって別の意味もある。つまりネズミはネズミと結婚する。身分相応がよろしい。それが幸せへの道だという教訓である。

 

男らしさとは? マッチョ社会を揺さぶる男性用カミソリのCM ジェンダーやセクシズムについて考える-3-

bg4kids 「立場が人を育てる」などいいますが、頭の悪い役割につけられると、本当にその役割のようになってしまうのが怖いところ。「生物学的に向いていない」とされることも、多くは社会で決められたロールのせいなのかも。 

「社会で決められたロール」まさにおっしゃるとおり。力仕事ならともかく、生物学的に不向きなんてことはないのに。

去年大きく日本社会を揺さぶった医大の入試差別はこれである。たとえば中国や欧州の国々では、統計が示す通り、女性医師・医学生の数は男性よりも多い。7割近くを女性が占める国だっていくつもある。

日本でも公正な入試や採用をしていれば、優秀な女性がもっと活躍しているはずなのだ。結婚・出産したら働き続けることができない仕組みを作っているのは社会なのだ。

 

ここは長くなりそうなので一旦終わりにしますね。それからコメントは少ししか取り上げられなかったこと、どうかお許しください。

みなさん、いつもありがとうございます。

また続きます。

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(写真:ピンタレスト画像)