ベルギーの密かな愉しみ

しばらくの間 お休みします。

台風19号ハギビス

みなさま、こんにちは。

お久しぶりです。

まず台風ですね。被災された方々、心よりお見舞い申し上げます。死者も増える一方で、ニュースを見るのも恐ろしく、言葉もありません。

みなさまの地域ではいかがでしたか。怖い思いをされたのではないでしょうか。私の住む地区ではさいわい被害はありませんでした。しかし3日土曜の午後から「避難準備」のアラームがスマホから何度も何度もけたたましく鳴りました。川が近いわけでも崖があるわけでもないんですが。しかも避難場所が六義園という、歩いたら結構離れた場所を指示しています。さらに台風は夜10時前には去ったのに、静かな夜更けの2時半にも鳴ったのです。実に不思議です。

東京は「夜6時から風雨が強くなり、9時ころがピーク」と言われていました。「過去に経験のない」台風で、「【台風19号】直撃なら死者8000人、被害総額115兆円の予測も 東京23区は3割浸水」というアエラの記事を読んでいたので、今回は危機感を持って準備をしました。ベランダや植木の片づけはもちろん、重くて動かせない睡蓮鉢と火鉢以外のメダカ水槽を家の中に避難させ、自転車が飛ばされて迷惑をかけないよう、車庫の奥に収めました。停電・断水対策の他、水嚢(すいのう)というものも今回初めて作りました。トイレや風呂の排水口の逆流を防ぐため、豪雨時に推奨されている対策です。ビニール袋を二枚重ね、水を入れて作ります。特に一階には夫の書斎があるため、トイレの水が溢れて水浸しになったら大変…。そうしたもろもろのことを一人でやらなければなりませんでした。というのも間の悪いことに夫がちょうど留守の期間だったのです。

さきほど「(予報では)夜6時から風雨が強くなり、9時ころがピーク」と書きましたが、お昼過ぎにはすでに雨が強くなり、雨音の激しさでテレビの音も聞こえなくなりました。今の時点でこの風雨、じゃあこの先どれだけ激しくなるんだろうと非常に心配しました。しかしそのなかで心強かったのはラインやメール、twitterです。あちらこちらと繋がっていることができ、不安をやわらげてくれました。結局予想したほどの猛威ではなく洪水も起こらず、避難もせずにすみました。ありがたいことです。

こちらアンさんはどんなにか心細かったでしょうね。ご無事でよかったです。

anneneville.hatenablog.com

 

 

「お互い様」は死語なのか。

政府はこれだけの台風が来るとわかっていたのだから、前もって対策本部を設けるべきだったんじゃないでしょうか。気象庁に丸投げしていましたね。さらに「まずまずに収まった」 など二階幹事長の呆れた発言。

もう怒りも頂点に達したのが、台東区の避難所に路上生活者が入れてもらえなかったことです。twitterのタイムラインで流れてきたときすぐには信じられませんでした。この風雨の中、どこにいろと?しかも多くの商業施設が閉鎖され、ちょっと身を寄せるスペースもないというのに。

台東区といえば、浅草や上野ミュージアム群を抱える有名な観光地です。一方で、山谷(さんや)地区があり、上野公園や隅田川沿い、河川敷で野宿する多くの人たちの存在は日常の風景となっていて、行政は見ないふりすることができないはずなんです。拒否はもちろん避難所の職員の判断ではなかった。職員は対策本部に問い合わせ、「避難所は台東区民が対象である」という回答を受け、頼ってきた二人の男性を断ったということです。のちに二人でなく三人だったこともわかりました。

外国人観光客の人々のために、上野駅のそばの「東京文化会館」が開放されていました。公園内には公共の施設はほかにもいろいろあります。開放する気があればできたはず。もともと排除する方向でしか考えていなかったのかな。ここでも自己責任論なのか。しかもさらに腹がたつのは、批判を受け大騒ぎになり、BBCTyphoon Hagibis: Homeless men denied shelter in middle of typhoon - BBC Newsなど海外のメディアでも報道されてしまい、区長はいろいろ言い訳を述べてしかたなく謝罪した感があることです。

「被災地NGO協働センター」(神戸市)の村井顧問が阪神淡路を振り返り、こう言っています。

「災害の前では皆『お互いさま』だから、人を分け隔てなんてしない。避難所にはホームレスの人も不法滞在の外国人も入った。神戸に百万人ものボランティアが全国から集まったのも『困っている人がいるから手伝う』という一心だった」(東京新聞10月16日朝刊)

世田谷区では10日から多摩川の河川敷に住む野宿者を訪ね、「チラシを配って台風と避難所の情報を知らせた」そうです。13日まで担当者が河川敷を回り、取り残されている人はいないか調べたそうです。

渋谷区でも同様に避難所に野宿者を受け入れたということです。

世田谷区長の保坂氏保坂展人 (@hosakanobuto) | Twitterは台風のさなか、まめに情報発信して状況を知らせたり、渋谷区・目黒区などと積極的に連携を図ったりしていました。頼れる区長さんですね。

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さて最後に、ゴーストタウン化した東京の各地の写真、twitterで楽しませてもらいましたが、一番印象的だったこちらを貼っておきます。

それとラグビーカナダ代表のボランティア、素晴らしい!

「こんな時だからラグビーより重要なものが存在する」

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 今日はこの辺で。またすぐに続けて書きます。去年は8か月も空けてしまい、そのくらい休むと書くのが億劫になりますね。

では~!