ベルギーの密かな愉しみ

しばらくの間 お休みします。

禁断のピンクな食卓 華麗なピンクカレーに挑戦の巻(ビーツその2)

 絶賛ピンク化計画進行中!

初めてのかたは前の記事を読んでくださいね。ビーツはスーパー野菜 食卓紅化計画!&無農薬の野菜に虫食いあとがないわけ

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とにかくなんでもビーツを使ってみる。ピクルスやジャムのほかに、今日はまずコロッケであるが、ビーツの汁を吸ってジャガイモがみごとに怪しいほどのピンク色に染まった。一見スウィーツかと思うピンクのお団子だ。これだけ見たら「何これ!」とビビるかな。

ビーツの味がするかというとそうではない。というのも右上の「黒トリュフ入り・ゲランド塩 」を使ったのでむしろトリュフの匂いと味がする。これは春にもらったからそろそろ使いきらないといけないのだ。そんなわけで黒トリュフ塩入りピンクコロッケのひと品。

 

華麗なピンクカレー

つぎに挑戦したのはたまうきさまni-runi-runi-ru から教えてもらったピンクカレー。私は初めて知ったのだが、鳥取県はビーツの産地として有名らしい。「鳥取県産ビーツ」をブランドにしようと、野心満々、ユーモア精神いっぱいの職員(たち)がいるのだろうね。なんともおもしろいことを考えた。

ピンク華麗(カレー)なんてインド人もびっくり!ほかにもピンク醤油とかピンクうどんとか…。想像するのがちょっと怖い領域まで手を広げている。鳥取県やるな。

http://www.ba-tottori.com/img/brand/hanakifujin.jpg

http://www.ba-tottori.com/brand.html

このような美しい四姉妹キャラクターを創出し、華貴婦人シリーズを展開。左から

次女優梨華(まりか)ダンス好き、

四女莉梨華(りりか)甘えん坊さん、

三女砂梨華(さりか)読書家、

長女優梨華(ゆりか)バイオリンの名手。

ピンク華麗(カレー)は鳥取市の古民家カフェ「大榎庵」でいただける。貴婦人のドレス体験もできるし、近くには国指定重要文化財、フレンチルネッサンス様式の「仁風閣」もあるとのこと。

さてピンクなカレー、私も作ってみよう。

まずスパイスはうちに何があるかな。クミン(粒)、ガラムマサラターメリック、シナモン、オールスパイスはある。ニンニクとショウガも必須。

ないものはカルダモンとかコリアンダー。前あったのだが、あまり使わないため賞味期限が切れて廃棄。カイエンペッパー、これも先日捨ててしまった。家族があまりに辛いのを嫌うために最近は全然出番がない。コショウやトウガラシ系で辛さは調節できるし、カレーパウダーを一振り入れ、味をしめることもできる。

クミンシード、ニンニク・ショウガのみじん切りを弱火の油でじっくり炒める。(網で濾す。うちでは使うのは油だけ。粒粒が舌にあたるのを好まないので)その油でほかのスパイスを炒める。

ビーツは薄くスライスしてマッシュルームと炒め、ブイヨンを注ぎ、牛乳適量を入れ、5分くらい煮る。最後に鶏ささみ(他の用途で前日に調理済み)を一口サイズに切ったものを入れ完成。

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私のピンクカレー

ビーツの土臭さは消え、ビーツの甘みが引き出されているが、味は完全にカレー。辛くない優しいお味のカレー。
そうなると自分用にスパイスの効いたカレーを作ってみるのもいいなと思い始めた。次回はそれかもね。

ところでレトルトも売っているそう。(買わないけど)

www.hanakifujin.com

 

叔父と ボルシチと渋谷ロゴスキーと。

貨物船の船長だった叔父は、成績も優秀だったが語学の才能にも恵まれ、中でもロシア語は堪能だった。寄港地は主にアフリカ、フランス(マルセイユ)、ソ連で、よく母や私におみやげを買ってきてくれた。ロシア人とは仕事以外の付き合いも多く、家庭によばれたり地域のダンスパーティに参加したりと親交が深かったようだ。ロシアの話が実に楽しそうなので「私も行きたいよ」と言うと「ロシア語を勉強してからね~」とかわされていた。

今の新宿高層ビル群からは想像もつかないが、当時新宿の叔父の家は2階建ての民家がぎっしり立ち並ぶ住宅街にあり、そこに文化服装学院の8階建ての円形校舎がそびえたち、よい目印となっていた。たいていは新宿で食事に連れていってもらったが、ある日渋谷へ行こうと言う。それがロシア料理の老舗「渋谷ロゴスキー」で、現在渋谷店は閉店したが銀座では営業中。http://www.rogovski.co.jp/

真っ赤なボルシチには驚いたものだ。色がちょっと怖い。おそるおそる食べ始めた記憶がある。でも味はまったく覚えていない。実は私の視線をくぎ付けにし、全感覚を虜にした料理が他にあったのだ。それは「きのこと鶏肉のつぼ焼き」(Chicken and mashroom cream sauce in a cup)という料理。鶏肉のホワイトシチューが入った壺に、帽子をかぶせるようにパン生地を載せて丸ごとオーブンで焼いたものだ。パンをスプーンでこわし、中のシチューに沈めて混ぜながら食べる。熱さと格闘しながら食べている間、私は喩えようのない幸福感に包まれたものだ。

今改めてメニューを見てみると「ズワイガニのつぼ焼き」というのもある。ズワイガニも思い出深い。ロシア産ズワイガニは巨大で、足一本持つとまるで剣で、チャンバラでも始めたくなってしまう。結婚してからだが、叔父がソ連から東京へ送らせたコンテナのズワイガニを、発砲スチロールの小さめの箱に詰め替えてうちに送ってきたことがあった。たくさん足があるのだから近所へおすそ分けしようと思って、足一本握って「ソ連カニですけど食べますか」と尋ねて回った。どこのお宅でも「え、ソ連?」と驚かれ、何の料理に使おう、何がいいと思う?とお喋りが始まったものである。後日何を作ったか皆さん報告してくれた。多かったのは「カニクリームコロッケカニの身たくさんバージョン」(笑)。

さてボルシチの話にもどり、銀座ロゴスキーのメニューを見てみるとボルシチには2種類ある。

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http://www.rogovski.co.jp/oshokuji0.htm

私が食べたのは下の方だったと思う。東急プラザの渋谷ロゴスキー、懐かしいな。今渋谷は、到底追いつけないような速さで変わりつつあるからよけいに…。

 

今日はコメントのお返事も書きたかったのだが、ちょっと時間がないので次回にまた。実は日曜が町内会の餅つきで、朝8時から3時ころまでお手伝いしてきた。年なのですぐに疲れてしまい、今日(火曜)もまだあちこちが痛い。とほほ・・・