アート・文化全般・建築
浦沢直樹とフランス マンガを全く読まない人に浦沢直樹(1960年1月2日ー)をひとことでどう紹介するか。日本の漫画界においてトップランナーの一人、そして手塚治虫の跡を継ぐ者、といったところだろうか。華々しい漫画賞の受賞歴を持ち、手塚治虫文化賞大賞…
アニメといえば日本なら宮崎駿でしょ。 メビウス と宮崎駿 もちろん、かの歴史ある『カルピスこども名作劇場』や『ハウス食品・世界名作劇場』のTVアニメ群も、かつて子供だった私たちの心に根をおろしているけれども、日本で「好きなアニメ作品は?」と聞か…
トゥーツ・シールマンス Toots Thielemans(1922~ 2016 ) ベルギーのジャズマンが8月22日に亡くなった。人間国宝とも伝説とも言われ、世界中の人に愛され、オバマ大統領も弔意を表した、ジャズ・ハーモニカ奏者。94歳だった。先日、国葬級の葬儀がしめやかに…
残暑のころ、それとも晩夏というべきか。トンボが飛び交い、風も心地よくなるこの時期に、決まって訪ねるところがある。それは上野の東京芸術大学の学園祭である。 (音楽学部の入り口。みこしが見える。パレードの準備をしている朝10時ころ) 身内に出身者…
今日は気になっていることをいくつか。 1.映画 レッドタートル ある島の物語 2.天皇陛下のご意向 3.公立図書館 貸出有料に? 4.ルイ・ヴィトンの漫画アイ 5.水泳の応援 1.映画『レッドタートル ある島の物語』 以前ジブリが、海外作家のプロデュ…
日本人の多くに浸透している物語「フランダースの犬」を取り上げる。しかし、この「国民的アニメ」を同時代にテレビで見ていないので、みなさんと熱い思いを分かち合うことはかなわないのだが、だからこそ客観的に見られるのではないかと思っている。 テレビ…
いつも美しいお花とすてきな小噺を紹介してくれる、リチャード・ギアさん。私は「おあにいさん」と呼んでいるが、ギアさんは笑いもギャグもお得意である。ダジャレの連発の不意打ちを食らい、ぶっ飛んだりもする。でも、笑うと心がパッと明るくなり、固くな…
メモ アニエス・ヴァルダの展覧会に行ったのは2016年3月、テロのあと、帰国する前の日のことです。今ちょっとまとめておかないと忘れちゃうので。 アニエス・ヴァルダ(Agnès Varda, 1928年5月30日 - )はベルギーのブリュッセル出身。しかも私たちが1年住ん…
モハメド・アリ追悼 モハメド・アリが亡くなって、昨日は多くの人が死を悼み、思い出に浸ったことだろう(Muhammad Ali1942 - 2016) Charles Trainor | The Beatles and “The Greatest”, Cassius Clay (Muhammad Ali) in the Ring, 1964 ボクシングはいかに…
オーソドックスなルリユール(製本)です。 ①半革角革装 背と角(仏語:coinコワンと発音)に革を使う方法。 紙は職人の手作りマーブル紙。 本: L'amitié de stéphane mallarmé et de georges rodenbach. (préface de henri mondor. lettres et textes inédi…
外国暮らしで出会うおもしろいニッポン。たいていはクスリと笑えるものばかり。 以前書いたエントリ、デスノート絡みの「キラ殺人事件」のような衝撃的で恐ろしいものはめったにない。あっては困るし。今日は「すしブームさいたまの謎」みたいな、日本と関係…
アジサイの季節がやってくる。 アジサイは私の中でいつもシーボルトと結びついている。この結びつきが起こる前は、シーボルトは教科書に載っていたドイツ人医師、それ以上の知識も興味もなかった。 (写真:ブリュッセル ベルギー王室の温室のアジサイ) ま…
散歩の愉しみは毎日なにかしら発見があることだ。小さなことでも家や図書館でそれについて調べていくと、思いがけないことがわかり、驚くこともある。 今日はブリュッセル生活を通して、おもしろいなと思ったものを幾つか紹介したい。 1.屋外エレベーター…
〈*絵本ブログ「子どもの領分」から移動〉 美しくも衝撃的な絵本『虹伝説』 開くやいなや、めくるめく彩色の世界に絡めとられてしまう絵本。 虹を食べる七人の鬼(ゴブリン)」の話です。 私が持っているのは、 虹伝説 ウル デ・リコ (著), 津山 紘一 (翻訳…
先月ブリュッセルの連続テロ(3月22日)があったあと、ベルギーの音楽ファンがひそひそ声で心配していたことは、 「Queenのコンサート、どうなるの?来てくれるかな?」 テロの前、私は街のあちこちにポスターが貼ってあるのを見ていた。 「ふーん、クイーン…
3月28日朝10時 証券取引所前 ↑右の男の子の写真は数多くのメディアで紹介され、すでに有名だが、ブリュッセル市民がそれに応えて、左ににメッセージを書いている。 今日のライオン像 嫌ムスリム感情を助長させないように、けがをして入院しているベルギー人…
ブリュッセルの建物の壁にはよく絵が描かれている。ただの落書きも多いが、ベルギーを代表する漫画家の作品があちらこちらに飾られている。これもブリュセルッ子の自慢のひとつ。漫画はベルギーではBDといって「アート」と位置付けられ、「漫画博物館」には…
Mont des Arts 芸術の丘 ブリュッセル ここはグランプラス(旧市街)から10分ほど歩く、小高くなったところ。日本人観光客によく出会います。 The old Delacre Pharmacy 昔は薬局だった建物。どれだけ金持ちかわかろうというものです。1895年に建てられたア…
リエージュ フランス語は現在 Liègeと綴る。以前はアクサンの位置が異なり、 Liégeと綴って「リエジュ」と短く発音していた。 オランダ語ではLuik。この辺がベルギーはめんどうくさい。ドイツ語でもまた別の名前になる。(ベルギーでは公用語が3つ) 前回来…
今日は、ベルギー国内の貴重な資料などを保管しているベルギー王立図書館(La Bibliothèque royale de Belgique。左の赤い垂れ幕のところ)を簡単に紹介します。 この庭園は夏なら花咲き乱れる美しいフランス式庭園で、市民がベンチでランチを食べたり足を休…
「デスノート」の新作、今年の秋らしいですね。 ノートが6冊ですって?わお~ わたし わ きら です 今日は、キラがブリュッセルに現れたという話をしたい。『DEATH NOTE』(デスノート)は、ご存じないかたのために簡単に述べておくが、『週刊少年ジャンプ』…
Yoko at the Baltic 「あの頃ペニー・レインと」(原題Almost Famous)というアメリカ映画があって、今日のタイトルはそれをもじっている。ちなみに当ブログのタイトル「ベルギーの密かな愉しみ」だってお気づきだと思うけど「ブルジョワジーの秘かな愉しみ…
「 アントウェルペンにはカテドラルが二つある」と言われる。。一つは聖母大聖堂、もう一つはこの中央駅である。さしずめ鉄道大聖堂といったところ? アガサ・クリスティーの推理小説シリーズ「エルキュール・ポアロ」は、「名探偵ポワロ」としてイギリスでT…
散歩する門 時々方角を間違えて、反対方向に行ってしまうことがある。34番のバスで連れていかれた川べり、Gillisplaats。そこにあった凱旋門。De Waterpoortともいうし、 Porta Regia ともConinckxpoort とも呼ばれている。でも一番おもしろいのはアントウェ…
メルクリウス(マーキュリー)の杖 cenecio.hatenablog.com このときにマーキュリーの杖が気になって、調べてみようと思った。 一橋大学の校章にも (下記サイトより引用) http://www.hit-u.ac.jp/guide/outline/emblem.html アントウェルペンの商業学校 当…
王立アテネウム(中高等学校) Het Koninklijk Atheneum Antwerpen アントウェルペン中央駅の近く、トラムやバス乗り場の真ん前にある。 つまりこんなまちなかの、しかもこんなに日当たりのいいところにあるのが中学・高校だなんて!しかも豪華です。王宮み…
人民の家 Liberaal Volkshuis Help U Zelve 王立美術館地区にあるこの建物、なんだろうと思っていたら、「人民の家」というらしい。1902年に建てられたアールヌーボー様式で、指定文化財である。 1994年以来シュタイナー学園が使っているということ…
相変わらず街を歩いています。ほとんど個人メモです。 天気はとにかく変わる。グルグル変わる。だから空がおもしろい。 それでスヘルデ川を渡って、また向こう岸に行ってみた。 いつも大人気のフリット屋さん MAX 二階席あり。サイズもS,M,Lと選べる。ソース…
謎の建物 王立美術館地区のレストランへ行ったとき、遠くに見えるトゲトゲの、スーパーサイヤ人の頭みたいな建物が気になった。 裁判所だとわかってからは、建築家は誰?と気になるだろう。 パリのポンピドゥーセンターやロンドンのミレニアム・ドームを作っ…
ワーテルロー通りWaterloostraat 11番地De Slag van Watetloo ワーテルローの戦い すでにお馴染みのSmet-Verhasの作。レンガの色使いでわかる。モザイクでナポレオンとウェリントンの顔、二階には名前も入っている。 3-9番地 名前はない。「ワーテルロ…