ベルギーの密かな愉しみ

しばらくの間 お休みします。

子どもの領分

グリム童話『おおかみと七ひきのこやぎ』 民話『一番きれいな小ネズミの娘』

みなさん ご存じ おおかみと七ひきのこやぎ DER WOLF UND SIEBEN GEISSLEIN(Felix Hoffmann) 作: グリム童話絵: フェリクス・ホフマン訳: 瀬田 貞二出版社: 福音館書店 発行日: 1967年4月1日 どの挿絵画家のバージョンで読むかによって印象も違ってく…

ライナー・チムニクの世界(ドイツの絵本詩人)『クレーン男 』『熊とにんげん』

わたしはクレーンが大好き。 ブリュッセルに住んでいたころ、窓からクレーンたちを眺めて暮らし、それはごく普通の日常風景だったのである。 毎朝、クレーンを操縦する人がやってきて、のぼっていく。昼にランチでいったん下に降りるが、そのあと日が暮れる…

『わにくん』 Krokodil, Krokodil &『葉っぱのきもち』Alle meine Blätter(東京ミッドタウン)

恐ろしくも美しい本。 ビネッテ・シュレーダー! 作: ペーター・ニクル Peter Nickl絵: ビネッテ・シュレーダー Binette Schroeder訳: 矢川 澄子出版社: 偕成社 おしゃれで気品あるシュールさに満ちた、そしてあちこちに目くばせとアイロニーがいっぱい…

『3びきのくま』The Three Bears(トルストイ再話)&『てぶくろ 』 The Mitten

3びきのくま 作: L・N・トルストイ絵: バスネツォフ訳: 小笠原 豊樹出版社: 福音館書店 発行日: 1962年05月 森の中のお家に3匹のくまが暮らしていました。 おとうさんぐまは体が大きくて、名前はミハイル・イワノビッチ、おかあさんぐまは中くらいの体…

アメリカの絵本:『もりのなか』『わたしとあそんで』『スイミー』&不思議な売り家の話

もりのなか 作・絵: マリー・ホール・エッツ 訳: まさき るりこ出版社: 福音館書店 発行日: 1963年12月20日 マリー・ホール・エッツ (Marie Hall Ets)は 1895年アメリカ ウィスコンシン州生まれ。動物と親しんだ幼少時代が、のちの作品に大きな影響を…

『十二の月たち』出久根育・『森は生きている』(作者マルシャークの紹介 ほか)

有名な民話です。 といっても日本ではどうでしょう。どのくらい知られていますかね。人によるかもしれません。そのことはあとで説明します。ロシアやチェコ・スロバキア地方では広く知られる民話で、様々なバリエーションが存在します。ちょうどシンデレラや…

『キツネ』(続)水の中のナイフ+コメント集

前の記事 cenecio.hatenablog.com 続きです。 もうひとつのイヌとカササギの物語 キツネを拾う イヌ(アンジェイ)とカササギ(クリスティーナ)は週末を湖ですごすために、車を走らせている。途中ヒッチハイクの若き青年、キツネを乗せてやる。キツネは普段…

Fox (Margaret Wild & Ron Brooks)絵本『キツネ』

〈*絵本ブログ「子どもの領分」から移動。短縮してあります〉 2016年12月12日 『キツネ』という絵本 マミーさんから教えてもらいました。本当に教えてもらえてよかった。自分では絶対にたどり着けなかったから。私の絵本との出会いは幾分受動的ですが、それ…