Wasbar
ってバーですか?またお酒を飲む話?
いえいえ、違いますよ。was は動詞wassen(洗う)から。さしずめランドリーカフェってとこかしら。洗濯物を持って行って洗っている待ち時間にお茶したり、ランチしたり、おしゃべりしたりするカフェのこと。フランスにも進出してあちらでは«café-laverie»というらしい。
上:入り口 下:側面。(アントウェルペン店2016年撮影)
きっかけ
一人暮らしの学生や若い勤め人は、たいていの場合部屋が狭く洗濯機がないので、コインランドリーに行くことになる。しかも週日は時間がないから必然的に土曜か日曜だ。暗く殺風景な店で、硬いプラスチックのベンチに座って、洗濯が終わるまで雑誌などを読みながら待つ。もちろん実家が比較的近ければ、親の顔を見に帰ってママに洗濯を頼むこともできる。
自身もそうした生活を送っていたゲント出身の若者、Driesと Yuri(*下に写真)が素晴らしいアイデアを思い付いた。日曜に洗濯機が回っている間、友達と待ち合わせてブランチを食べたり、ついでに髪も切ってもらったりもできる、そんな店があったらいいのに。いや、作っちゃえ!(ただし床屋はアントウェルペンの店にはなかった)
2012年にゲント、2013年にはアントウェルペン、この独創的なアイディアの、おしゃれなホットスポットWasbarは開店と同時に話題をさらい、若者や家族連れでにぎわうことになる。もともとはTVのベンチャー企画のコンテストだったようだ。
訪問
体験してみよう。洗濯物もたまっていたし、4番のトラムでまっすぐだからわかりやすい。店のコンセプトは自宅の居間の延長だそうで、椅子席もソファーもあり、無料WIFIはもちろん、仕事机スペースも設けられ、寛ぎの空間を演出している。カウンターからはたえずいい匂いがしてくる。
私は青い椅子に陣取る。
インテリアやタイルがレトロ調。左側、奥に洗濯機が見える。ほかにもたくさんあった。カウンター右側の不思議なもの(水色の容器の左)、ゆで卵を自分で作るものらしい。
さて、洗濯のやり方がわからないのでお店の人に教わる。
機械に名前がついており、女性名は洗濯機、男性名は乾燥機なんだそう。(真ん中、青地にAlbertというのが見える)
機械はすべて、スウェーデンが誇るエレクトロラックス(Electrolux )製。
洗剤はすべてベルギーが誇るエコベール(Ecover)http://www.ecover.co.jp/ja/
機械に衣類をいれ、適当な洗剤を選び、投入し、好きな香りの柔軟剤を選び、投入。温度を決め(私は40度にした)、30分を指定して回す。カウンターで清算する。洗濯は5ユーロ、乾燥2.5ユーロ。そしてミニ朝食を注文した。3ユーロ。コーヒーにクロワッサン、受け皿に乗っているのはクッキーとマシュマロである。
洗濯が終わったら隣の乾燥機に移し、約1時間、本を読みながら待つ。そしていい香りのするふかふかの衣類を袋につめて帰路へ。
以上、Wasbar体験レポートでした。
🌸開店当時の写真あれこれ
発案者の二人の男性 Driesと Yuri。そして大勢の支援者。
ゲント店 内部の様子
追記:不覚だった💦日本のコインランドリーも進化していた!