ベルギーの密かな愉しみ

しばらくの間 お休みします。

ブリュッセル小路礼讃  コウノトリと聖ロクス像&マロール地区

ブリュッセルは実はなにを隠そう、袋小路(東京の向島みたいな感じもある)や路地で有名なのである。高低差があるので坂道もおもしろい。1年住んでいたにも関わらず、あらたな発見がたくさんある。それに8年もたてばずいぶん変わってしまい、残念に思うところもあった。

すでに紹介したコウノトリ小路(フランス語rue de la Cigogne, 蘭語Ooievaartstraat)

ベルギー王立図書館・カフェ「即死」・秘密の小路:コウノトリ小路(追記王立図書館)の続き。反対側のフランドル通りに来てみた。

f:id:cenecio:20160303150708j:plain

ついでに古い写真も。

f:id:cenecio:20160303150911j:plain今と同じだね。現在の住民も夏は外に椅子を出して、近隣なかよくおしゃべりしたりするらしい。

今日は一番大事なことに気が付いた。きのうは興奮のあまり見上げることもしなかったのだが、入り口ポーチの上に聖ロクス像↓が祀られているではないか!(作られたのは1780年)

f:id:cenecio:20160813082841j:plain

なぜ大事かというとー 現代に住んでいる私たち日本人には想像しにくいことだが、黒死病と呼ばれたペストはヨーロッパで猛威を振るった時期がある。ロクスはペストに対する守護聖人で、ヨーロッパで広くあがめられ、崇敬の念を込めて様々な作品が作られ、あちこちに置かれた。たいてい、傷を負った脚を見せて立つ姿で描かれ、そばには口にパンを加えた犬がいる。

参考:イタリア、パルミの有名なロクス像。

f:id:cenecio:20160302174859j:plain

 さて、コウノトリ小路の近くに、もうひとつ小路を見つけた。名前はアザラシ通り。仏語rue du Chien Marin, 蘭語Zeehondstraat。

あんまりぱっとしない通りなのだが、やはりこちらにもロクス様がおられるので紹介しておく。

f:id:cenecio:20160303154111j:plain

壁に嵌め込まれ、安置されている。新しく作り直したようではあるが。

f:id:cenecio:20160303154251j:plain

さあ、ちょっとほかの小路も見にいこう。

Rue des minimes とrue Hauteをつなぐ小路&坂道の数々が最高。

f:id:cenecio:20160302191707j:plain

f:id:cenecio:20160302191909j:plain

f:id:cenecio:20160302192114j:plain

f:id:cenecio:20160302192213j:plain

f:id:cenecio:20160302192409j:plain

f:id:cenecio:20160302192451j:plain

f:id:cenecio:20160302192601j:plain

ちょっとここだけは説明する。古い地域なので老朽化した建物は保存が難しかったりすると、市が買い上げて壊して新しく住宅を作る。そのせいで同じような色レンガの建物が並んでいる。

 

壁に書かれた漫画SPIROU

f:id:cenecio:20160302193417j:plain

日本に紹介されていないのが不思議だが、ヨーロッパでは、特にフランス、ベルギーでは圧倒的な人気を誇るスピルー(赤い服)とファンタジオ(ブロンドで青い服)とリスのスピップの冒険シリーズ。

小路をあとひとつだけ rue de Ruysbroeck

f:id:cenecio:20160303163959j:plain

最後に袋小路もひとつ Impasse madrille。美しい。

f:id:cenecio:20160303170236j:plain

路地オタクの趣味におつきあいくださり、ありがとう!

曇天&雨で写真が暗いのはご容赦ください。

 

🌸 個人メモ:

www.brusselslife.be