ベルギーの密かな愉しみ

しばらくの間 お休みします。

菜食主義の最前線 ベジタリアン争奪戦(#未来世紀ジパング-1-) 

菜食主義の文化(ベジタリアン / ヴィーガン

先日、テレビ東京の「未来世紀ジパングhttps://www.tv-tokyo.co.jp/zipangu/で、海外の菜食主義を特集していて、おもしろかったので簡単に書いておこう。めったにテレビは見ないのだが、マライ・メントラインさんが出るということで、800万人を超えるといわれているドイツのベジタリアン・ベジ事情を知りたいと思ったのだ。というのも私が習ったドイツ人の先生はほぼ全員ベジタリアン。一人はヴィーガンで日本人の妻も同じく。ヴィーガンというのは動物由来のもの、卵や牛乳、チーズなども口にしない人だ。ヴィーガンのなかには、日用品に皮革やダウン(羽毛)など動物由来の製品を使わない人も多い。私の先生は柔らかい革のジャンパーを着て毛糸の帽子をかぶっていた。もしかして合成皮革だった?もしかして羊毛でなく̠アクリルだった?今となればそうだったのかも、と思っている。

10年前と比べて、身近でも肉食をやめ、菜食生活に移った人はぐんと増えた。私自身は肉は鶏肉を中心に食べるが、量は減らそうと努めている。魚介類は大好き。でも世の動きは肌感覚でびんびん感じている。

ヨーロッパの街を歩けば、レストランなど外食産業で、ベジタリアンヴィーガンメニューは今や当たり前。しかもバラエティーに富んでいる。

ファーストフード店でも同じ。ケンタッキー・フライド・チキンやマクドナルド、あるいはドイツのソーセージ屋台やケバブ屋さんにだってその波は押し寄せている。メニューの写真は一見普通のハンバーガー肉、あるいはチキンなのだが、実はホンモノに似せたフェイク肉なのだった。

菜食ブームで肉離れが進んだが、それが何か?と言わんばかりに、豚肉のソーセージを作るドイツの会社では、気を落とすどころか肉の代用品を次々と開発している。

刺身は無理だろうって?全然問題ない。フェイクのサーモンやマグロには、ご丁寧にサシまで入っている。(どうやって入れるんだろうね、企業秘密だそうです)

https://www.derestaurantkrant.nl/library/page/1538378504.9298.jpg

Vegan Sashimi op de menukaart van Vegan Junk Food Bar

 

キノコ、珈琲かす、リンゴの皮などを利用した製品

食べ物だけじゃない。あの番組を見た人はきっと私と同じように驚いたと思うが、日用の製品の素材、いや素材のアイディアがこんなにもあるのかと。

上の写真の茶色い靴は アマドゥ(Amadou)というキノコを使っている。日本ではツリガネダケ(ホクチタケ)と呼ばれている。(アマドゥ (キノコ) - Wikipedia

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/5/5f/Fomes_fomentarius.jpg/300px-Fomes_fomentarius.jpg

↑この固い外皮のしたに、柔らかくて伸縮する(私が番組で見た印象だと)ゴムとかフェルトのような素材が入っている。

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/e/ef/Kappe_aus_Zunderschwamm.jpg/220px-Kappe_aus_Zunderschwamm.jpg

(アマドゥから作られたルーマニア帽。写真:ウィキペディア

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https://www.amadouleather.com/

アマドゥ・レザーと呼ばれ、これで作る靴や財布、スリッパはルーマニアの特産品だという。

他にも、珈琲のかすやトウモロコシなどが靴に使用されていることに目をぱちくりさせていると、今度はきれいな色の赤いバッグ、黄色いバッグがスタジオに登場。リンゴの皮を使っていると聞かされ、にわかには信じられない、ただただ驚くばかりだった。

こうして皮革の代用を懸命に探すのは、人間のエゴで動物を苦しめ、搾取してはならないという「倫理」から来ており、エシカルファッション (ETHICAL FASHION)という運動も広がっている。

先日もよんばばさんのブログで意見交換したのだが、皮革製品への愛着というものがある。長く使い込んだ革製品は、体の一部のようなかけがえのない存在である。少々値がはっても、手入れして長く使うのが基本だと思っているから、質のよい靴やバッグを選んでいるのだが…。羊毛に至っては、アクリルの毛糸は体に悪いから毛100%で良質のものを買うように、いつも母に言われていたものだ。そうすれば解いて編みなおすこともできる。

しかし、これからはしだいに価値観も変わっていくのだろうか。

 

ベジタリアン争奪戦へ 世界市場5兆円

菜食を選ぶ人には様々な理由がある。宗教や健康志向や動物愛護(食べるだけでなく、動物実験含め)の観点から。また環境問題への配慮から。よく挙げられる例のひとつに、牛など家畜のゲップに含まれるメタンガスが温暖化につながるから肉食(特に牛肉)を激しくターゲットにする人もいる。(現在はメタンガス排出を抑える餌があるそうだが)

参考: 

natgeo.nikkeibp.co.jp

 

世界でどのくらい菜食主義の人がいるのか。こちらのサイトの調査によれば

https://frembassy.jp/news-post/vegetarianmarket/

https://frembassy.jp/wordpress/wp-content/uploads/2018/04/veg1.png

インドは宗教的な理由から、欧米諸国は大雑把にいうと動物愛護・環境問題から、 という人が多い。台湾は「素食」という菜食文化が根付いている。日本は4.5%程度だとか。

代用フードはどうやって作るのだろう。さきほどの写真のフェイク・カマンベールチーズは、カシューナッツを使っているそうだ。

材料として最もよく使われるのは大豆である。我が家でも生クリームを豆乳に代えることはよくする。ほかには、コンニャク、タピオカ、海藻等だそうである。

台湾素食には伝統的な技と工夫が詰まっているという。残念ながら私は台湾に行ったことがない。でも良く知る人たちは「ベジタリアンでない人にも十分に楽しめるおいしさだ」という。

 

ベジ寿司

日本の寿司はどうするだろう。ヴィーガンだと河童巻きくらいしか食べられないはずだ。

すると番組には、野菜で作る寿司をケータリングする日本の若者が登場。ケイタさん(@nakagawakeita中川啓太)は自身で考案したベジ寿司https://vegesushi.eu/をパリを中心に展開している。本も出しているので表紙を見てみよう。寿司のイメージはほとんどない。

https://d2l930y2yx77uc.cloudfront.net/production/uploads/images/8890530/picture_pc_26e0bb37785e535dc59fbcb9f29c5773.jpg

箱を使った押し寿司で、ケーキのように美しく華やかだ。味にうるさいパリのベジタリアンの間で人気上昇、というのはちょっと前から聞こえていた。

youtubeで2016年夏のイベントの様子を見られるので、ちょっと切り抜いてみた。

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https://www.youtube.com/watch?time_continue=106&v=82WxXUJ6AvA

寿司アート集団 ホクサイキッチンhoxai kitchen が、パリ・ブローニュの森にある日本家屋のイベントで、VEGESUSHIの披露をしたということである。

去年の11月には、恵比寿でキッチンカー。(作っているのがケイタさん)

http://hoxai.com/wp-content/uploads/2018/11/DSC05609-1.jpg

VEGESUSHIキッチンカー、1日目の様子。(11日もあるよ) – hoxaigraphics

「未来世紀ジパング」の番組では、ベジタリアンのお宅に行き、集まった招待客のためにベジ寿司を用意する過程を取材している。

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https://tver.jp/episode/54216163

古代米やビーツできれいなピンクに染めたすし飯に、さまざまな野菜をアレンジしている。一口食べたあとの客の反応、パッと顔が輝き、幸せそうに感想を述べるようすがベジ寿司のクォリティを物語っている。

客の一人がケイタさんにお願いがあるという。今度結婚するのだが、彼もベジタリアンなので披露宴で料理を作ってほしいとのこと。

それにしてもケイタさんは大学は彫刻科だったそう。引き出しの多いおもしろいかたで、京都にお住まいだそうである。

 

今日はここまで。

また次回にね~!

🌸おまけ