ドキュメンタリ『なぜ君は総理大臣になれないのか』
衆議院議員の小川淳也氏の17年間に密着したドキュメンタリを見たので簡単にメモっておく。(レビューではないので念のため) nazekimi.com
小川議員はもと総務省官僚で、32歳で「社会を良くしたい」「自らトップに立って国の舵取りをしたい」と高松市から立候補した人。その後の奮闘17年間が映画で描かれる。
小川議員と言えば国会での質疑のうまさのみならず、人間味あふれる話力、本物の知性を備えた人物だ。去年くらいから知名度と期待値が上がってきていた。遅ればせながら私も今年の2月頃知って、山添議員、田村智子議員など優れた若手が少なからずいるんだなと注目していた。自民&官僚などの答弁とは鮮やかなコントラストを成し、上質の話術を聞く喜びを視聴者に与えてくれる。(語弊があることを承知の上あえて「上質」な人間と呼びたい)
しかし民主&希望の党の頃はまったく存じ上げなかった。立憲民主党が旗揚げして話題をさらっていたさなか、小川氏の当時の苦悩、ジレンマ。辛い選挙戦も映画の中でくっきり丁寧に描きだされる。その苦境からも学び、成長していく小川議員…
いよいよ明日から公開、、観ていませんが何だか私まで緊張、、初回から満席とか、、本当だろうか、、皆様大切な二時間を本当にありがとうございます。私の弱さ、みっともなさ、もろさ、情けなさ、全て含めてご自身の尊い人生と重ね合わせ、かすかに政治や社会との接点を感じる時間になりますように、、 https://t.co/UbIr1rNrb8
— 小川淳也 (@junyaog) 2020年6月12日
まさかハンカチがいる映画だとは思わなかった。 2017年の苦しい選挙戦に、慶應大学の井手英策教授が高松まで応援にやってきた。井手氏はすごい人だ。何がってまず立ち姿がすっと伸びて美しい。それから声がとってもいい。そして熱いスピーチ!すばらしい!聞くうちにもう涙がとめどもなく流れてきた。小川氏も涙を浮かべている。家族も同じ、聞き入る支援者も泣いている。それを見るとますますヤバくなってくる。ごそごそとハンカチを取り出し、その後も小川氏・家族の皆さんの気持ちに共感しながら緩い涙腺と戦うことに…。
映画の内容についてはこの辺にしておこう。下にSPYBOYさまのレビューを貼っているので。ただ、誰がどうしてこの密着17年間の日々を撮ったかについてはちょっと記しておきたい。
監督は大島新(あらた)氏。監督の妻は偶然にも小川淳也と高校の同級生だった。「高校で一緒だった小川くんが、家族の猛反対を押し切って出馬するらしい」と聞き、最初は興味本位で高松へ赴いた。しかし一か月取材をすると小川氏の人柄や理想の政策を伝える説明能力に触れて、こういう人に政治を任せたいと思うようになった。
その後紆余曲折を経て2016年「この人をもう一度きちんと取材し、記録したい。映画にしたいという、突き上がるような思いを抱いた」ので、映画の企画書を書いてもっていった。が、同時にその頃監督は「もしかしたらこの人は政治家に向いていないのではないか」と感じ始めてもいたという。(公式サイトnazekimi.comより)
政治家に向いていないのではないか
これについて監督は先日このようなツイートをしている。
小川淳也の「政治家に向いていない」問題。先日、小川の妻の明子さんがこう言った。「小川は、これまでの政治家像を変えると言って政界に飛び込んだのだから、政治家に向いていないと言われることは、信念を曲げていない証だと思います」。ごもっとも、天晴れだ。
— 大島新 (ドキュメンタリー監督) (@oshimaarata) 2020年6月25日
また6月19日には
今日から高松で上映が始まった。2016年に映画化を決意した時、周囲の仲間から「そんな映画誰が観るの?」と口々に言われた。私も自信がなかった。だから最低の目標として、東京と高松のミニシアターでやれれば、と考えた。それが全国各地で公開が決まり、高松は400席超の大スクリーン。万感の思いだ。
公式サイトnazekimi.comより
小川淳也議員へのダメ出しのようなタイトルだが、見終わって気づく。
問われているのは、有権者である私たちなのだと。
上西充子(国会パブリックビューイング代表/法政大学教授)
問われているのは、有権者である私たち。重く受け止めたい。
SPYBOYさまのレビューはこちら↓↓ 同じ映画館で観たようですね!
国民のレベルに見合ったリーダーしか持てない?
私は小川氏のようなリーダーがいいなあ。人の話を真摯に聞く、誠実で謙虚、コミュニケーションを大切にする、人情があるし、固い信念もある、言葉を大切に選び相手にわかるように話す。なんといっても笑顔がいい。50歳近いなんて誰が信じるだろうか。30代の初立候補したときと同じ体格、同じ行動力だ。無私無欲で(これは政治家としては欠点かも、と言われているが)常に庶民目線で(家賃47000円!のアパートに住んでいる)、しかし理想はあくまで高く掲げ、政策に強い。
コロナ禍は自国だけでなく、世界のリーダーの質やあるべき姿をはっきり見せてくれた。メルケルさんや台湾の蔡英文さん、ノルウェーやアイスランドの女性リーダーも評価が高かったが、もっとも話題をさらったのはニュージーランドのジャシンダ・アーダーン(Jacinda Ardern)首相だと思う。
Imagine having a leader like this. pic.twitter.com/QN3mVzu0yb
— Ben McKenna (@benmckenna) 2020年6月16日
ジャシンダは非常事態宣言を出したあと、毎日のように 自身のFacebookでライブ配信した。飾らない自然体で、笑顔を絶やさず、国民一人一人に語り掛けるようにして話す。率直でぶれがない、原稿などは読まない。それだけじゃなく双方向なのだ。国民の質問にもテキパキ答えていた。こんなアクロバティックなことをさらりとやってしまう。全く驚くべき水準である。他の国でこれをやれるリーダーがどれだけいるだろうか。
コロナ禍の不安な時期になんと心強いリーダーだろう。この人なら信じられるし、皆で力を合わせ協力したいと思うだろう。
だからtwitterでも「こんなリーダーがいたらなあ」と人々がため息交じりに呟くと、皆が羨ましそうにしているなかで、「うちのリーダーもすごいよ」と自慢してくるスコットランド人がいて。
In Scotland we actually do, she’s called Nicola Sturgeon pic.twitter.com/xA9lS8K2aj
— 🕷Gray Esq., staying @ home (@jollygandt) 2020年6月18日
いいなあ。
結局 ジャシンダはどこの国にもいるのだという意見に落ち着く。選ばれないだけだ。いや、選ぶためのシステムがないのだと。
本当にそうかな、日本はどうだろう。国民のレベルに応じた政治しか持ちえない、と言うらしい。誰の言葉か不勉強で知らないが。私たちカカオ農民もいつかジャシンダを持てるんだろうか。近い都議選は一つの回答であると思う。
🌸早くトマトが食べたい!(我が家の小さな庭)
🌸よんばばさんのマンホール蓋コレクションがすごい!
hikikomoriobaba.hatenadiary.com
楽しいですね。
私も探してきたので貼ってみよう。
近くに田河水泡の住居があったことから、今年初めに区が設置とのことです。
ではまた次回!