3月28日朝10時 証券取引所前
↑右の男の子の写真は数多くのメディアで紹介され、すでに有名だが、ブリュッセル市民がそれに応えて、左ににメッセージを書いている。
今日のライオン像
嫌ムスリム感情を助長させないように、けがをして入院しているベルギー人や娘を地下鉄で亡くしたベルギー仏語放送の記者などが発信する言葉が胸を打つ。「99.99%のイスラム教徒は素晴らしい人たちなんだ」「必要なのは憎しみでなく 愛だ」など。ここに全文載せたいくらいだ。そのたびに鼻をすすることになるが。
しかし残念なことに、昨日は非常に腹立たしいできごとがあった。証券取引所前に集結している世界各国の報道陣によって放映されたにちがいないから、皆さんもご存じだと思うが、アイツらが大暴れしたのである。右翼や民族主義政党の支持者、サッカーチームのフーリガンたちのことだ。彼らはVilvoorde(ビルボールド)という町に集結して、列車に乗り、ブリュッセル北駅で降りて行進しながらアンスパック通り(証券取引所があるところ)に現れた。
Vilvoordeの位置
昨日の日曜日は、市民による行進が予定されていたが、警備に人員が足りないという理由で許可が下りなかった。しかし問題のグループは、Vilvoordeの市長を説得し、警察の付き添いまでつけてブリュッセル市内にやってきた。実際は彼らが動くのを誰も阻止できなかったのだ。なにしろ、300人のグループと150人のグループが二つという大人数で、酒を飲んでハイテンションの者もおり、市長はじめ皆が恐れをなしたのである。
「テロをやめよ」などは隠れ蓑で、一部の者が一般市民の男性を殴ったり、挑発したり、花束や蝋燭を踏み散らしたりしたので、警察は放水と催涙ガスで広場から遠ざけようとした。抵抗する人間は逮捕し、なんとか大事には至らずその場を収めた。そのかん、柵やゴミ箱や瓶などが投げられて散乱し、追悼に集まっていた多くの市民は嘆き悲しんだ。各国のメディアは安全なところにいったん退去させられたが、しかしすべてを目撃しており、事件は漏れなく自国で報道されたのである。
(写真:オランダ国営放送NOS。ヒトラー式の敬礼が目立つ)
「恥」₋その後この言葉がだれの口からも漏れた。首相や多くのまともな政治家は激怒した。悲痛に沈んでいる人々が集まるこの場所で、しかもテロで亡くなった人は多国籍にわたり、入院している人も重症の人も多いという、こんな状況であの示威行動だ。テロリスト追跡では手落ちだらけで他国から非難されているベルギーに、またさらなるイメージ失墜の上塗りをしてくれたもんだと。
「ベルギーのかなしみ」
ベルギーのかなしみとは、私に言わせてもらえば「国民の不和」である。いや国民と言ってはいけなかった。一部の人なのだから、あるいは一部の政党と政党なのだから。
オランダ語地域のフランダース地方とフランス語地域のワロン地域の人々は、傍目から見てあまり仲がよくない。外国人から見てもすぐわかり、ドイツ人やオランダ人も不思議がる。でもずっとそうだったし、2007年は分裂の一歩手前まで行ったのだ。特にフランダースの独立主義・民族主義者の狭量さが目に付く。時に行きすぎて不愉快になる。例えばベルギー国旗を足で踏みつけるパフォーマンスなど。初めてTVで見たときは衝撃を受けた。
またブリュッセルの壁でも見にいこう。かるーく見てくだされば嬉しい。 (前回の壁絵記事ブリュッセル めくるめく壁アート)
ブリュッセル市お墨付きの有名漫画家の作品もあれば、個人の作品もある。
Frank Pé ”Broussaille”
Rue du Marché au Charbon
Tibet & Duchâteau ”Ric Hochet”
Rue des Bons Secours
Carin ”Victor Sackville”
Rue du Marché au Charbon
追記:12月30日
http://deredactie.be/cm/vrtnieuws/cultuur%2Ben%2Bmedia/kunsten/1.2826053
OUTINGS PROJECT
名画(の写真)を屋外の壁などに貼るというおもしろい試み。イクセル美術館にある作品だそう。見つけたときはとっても嬉しい。
最後にまたまた発見!おしゃれな木。
美術館に行ったとき、坂の上から見えた。
どうしてこんな道のど真ん中に? 角度を変えて撮った2枚。
後ろのやおやさんの野菜の色とも呼応しているし
後ろのお宅とも。あそこの人が編んだのかしら。わかりません。
🌸スナップ
追記:OUTINGS PROJECT案内
OUTINGS PROJECT地図