ベルギーの密かな愉しみ

しばらくの間 お休みします。

2016-01-01から1年間の記事一覧

ご挨拶だけ (チュプキ+キーン氏 新聞記事)

みなさま、 お忙しいことでしょう。はてなブログのあちこちで、ご挨拶が飛び交っていますね。 私もです。今日はとても短いです。 ちょっと宣伝を。 25席の小さな映画館 シネマ・チュプキ・タバタ chupki.jpn.org 山手線・京浜東北線の田端駅から5分です。…

ドナルド・キーン氏と浪士さま再び(日本語-4-) 追記:2019年2月24日キーンさん訃報に驚く

ドナルド・キーン自伝 前回記事ちょっと残念なデーブ&アーミー・メソッドの日本語教育(ドナルド・キーン氏) 日本語-3- - の続きだが、本当なら、みなさんにこの『ドナルド・キーン自伝』を読んでいただければよいのである。アーミー・メソッドのくだりは…

ちょっと残念なデーブ&アーミー・メソッド日本語教育(ドナルド・キーン氏) 日本語-3-

きもちが沈んだとき、寂しいときは、浪士さまのブログを読むといいですよ。みんなに笑顔を分けてくださる。それから前にSPYBOYさまから教えてもらったデーブ・スペクターのツイッター。これがまたおもしろくてやめられないんだな。 ただちょっと、本当にちょ…

アン・モーティマーの世界~クリスマスの絵本~&ハムスターの写真

白状すると、可愛いものが大好き!小さくて可愛くて色がきれいなもの。 みなさんだってこどもの頃、自分の気に入ったものを集めたり切り抜いたりして、宝物として、箱や机の引き出しにしまっておいたのでは?私にとっては絵本だって同じ。 でも今は恥ずかし…

美しい日本語・台湾少年工・青島要塞爆撃 日本語-2-

前回の続きです。 1.日本語の勉強会 台湾には「台湾歌壇」や「台北俳句会」などがあり、活動は活発で、日本の新聞や雑誌にも投稿してくる。ご存じかたも多いのではないだろうか。 また「美しく正しい日本語を残したい」という願いから、1990年代初めから、…

お初のおめもじなれば… 浪士さまブログ 日本語がおもしろい (日本語-1-)

浪士さまのブログは内容のおもしろさもさることながら、コメント欄もすごい。浪士色満載で「浪士ワールド」といっても過言ではない。先日のエントリ 猪は落ちてきたら保険が降りる - 備後「あこう浪士」 釣り場の周辺に対して、 ある方が絶妙なコメントを放…

真珠湾 行っておけばよかったな&オタクライフとくまモンのフランス出張

いろいろな話題です。 1.真珠湾 日本の新聞を読むより早く、ヨーロッパの新聞で安倍首相の真珠湾訪問を知りました。ベルギーのオランダ語新聞、一面で報じています。 「犠牲者を慰霊するのが目的」で「現職の首相として初」という、内容は日本で報じられて…

ツイッターの威力 &戦艦武蔵ドキュメンタリ& 沈没艦の眠る鉄底海峡

Twitter ツイッターもFacebookもやっていないのですが、このところいろいろな方たちのTwitterに大変お世話になっているようなのです。その拡散の威力に驚いております。ひとことお礼を申し上げたいのです。届くかどうかわかりませんけれど。 どちら様かわか…

パール・ハーバーの授業 & 日系人収容所再び(+インタビュー)

真珠湾攻撃(1941年12月7日、日本は8日)から75周年。アメリカにとっては忘れてはならない日です。Pearl Harbor 75th Commemoration この時期になると、思い出すエッセイがひとつあります。猪口邦子さんの『パール・ハーバーの授業』。皆さんのなかに、もし…

都会の秋を満喫・新宿御苑のまき

みなさまのブログを多々拝見しますと、すでにたくさんの小さな、大きな秋を切り取っていらっしゃいますね。 雨上がりの翌日の朝、素晴らしく晴れ上がった午前中に、新宿御苑へ行ってきました。なにやらピンとこない単位でいうと、東京ドーム12個分だそうで、…

タンポポの綿毛の飛んだところ『この世界の片隅に』熱烈応援中 追記:アヌシー国際アニメ映画祭でも受賞

みなさま、映画もうご覧になりましたか。 熱烈応援 フランスでも 過去ログ(封切り前、記事を2本書いたことがあります) 『この世界の片隅に』 記憶の器として生きる-1- 『この世界の片隅に』 記憶の器として生きる -2- 封切り後3日目に見てきました。作品…

スズメはスピッツを歌う &刺青やろうせきの話&カーフリー道路

デンマークづいてしまい…あれこれメモ。 先日アンデルセンのことを書いた。それはなぜかというと、映画『さとにきたらええやん』を見たあと、突然「アンデルセンとマリリンモンロー」の話が頭に浮かんできたからだ。アンデルセンとマリリン・モンローの違い …

沈没した戦艦が消えた話 安楽死ほか news-3- 

戦艦大和の引き揚げ話、ありましたよね。あれ、どうなったでしょうか。 今日は、数日前に読んだ、日本軍によって沈没したオランダ海軍の沈没船の話から。 1. nos.nl 巡洋艦「デ・ロイテル」 1942年にスラバヤ沖海戦で沈没したオランダ海軍の船3隻、巡洋艦…

ポケモンGOから読書へGO ほかの話題 -2-追記:2018年5月 2019年

1.ブックハンター ポケモンGO、流行りましたねえ。自分はやらないため、夏ころがピークであとは下火になっているんだろう、と思い込んでいました。ついに交通事故まで起きてしまい、痛ましさのあまり言葉もありません。 ベルギーやヨーロッパ諸国でも様々…

日本人は「西洋人」& 最恵国待遇の日本人

初級で習う単語 ピコ太郎さんの PPAP ”I have a pen. I have an apple.”じゃないけど、語学の初級で習う単語は、だいたい決まったものだと思っていた。違うのだ。今日はオランダ語の初級単語で驚いた三つの単語について書いてみる。 ベルギーに1年滞在し、オ…

米大統領選関連 ツィートや画像まとめ 

大統領選の結果を受けて大騒ぎの中、分析などは他のかたに任せて、おもしろ画像などをちょっと拾ってきました。 だいたい見ればわかりますね。品の良くないものは除外してありますので、ご安心を。 1. *ご存じない方のために、「ロケット団」は『ポケット…

レジリエンスの基礎をつくるもの シリュルニク(+北欧旅行の写真)

前回記事の続きです。初めていらしたかた、前回記事の終わりの方をまずお読みください。精神科医シリュルニク氏が挙げたアルベール少年の話。 みなさま、コメントをありがとうございました。どれも正しいですね。 よんばばさまのコメント 人生のスタート地点…

アンデルセンとマリリン・モンローの違い

「みにくいあひるの子」は、アンデルセンが童話で書いた自伝だという人が多い。貧乏な靴職人の家に生まれて、気ちがいだった祖父と、その血をうけて多少どころでない変人だった父と、娘じぶんは乞食もして、男を転々した末に靴職人へ嫁したが、夫に先立たれ…

『さとにきたらええねん』釜ヶ崎 こどもの里 シネマ・チュプキ・タバタ

今日は ドキュメンタリー映画です。 この明るく賑やかな絵を見ただけで、声が聞こえてくるようでしょう? 映画『さとにきたらええやん』公式サイト このすばらしい映画を紹介してくださったのは、こちらSPYBOYさま。ぜひ記事を読んでくださいね。写真も多く…

『この世界の片隅に』 記憶の器として生きる -2-

先日の第29回東京国際映画祭で 『この世界の片隅に』上映後、イギリス、フランス、ドイツ、メキシコ、南米諸国をはじめ世界14か国で公開されることが発表された。 声優初挑戦の、のんさん(能年玲奈から改名した「あまちゃん」のこと)もどんなにか嬉しいだ…

『この世界の片隅に』 記憶の器として生きる-1-

呉といえば戦艦大和、軍港…えっと… それ以上の知識はなく、空襲のことにさえ思い至らなかった私は、ベルギーの書店で『この世界の片隅に』というマンガ(*)を見つけてかなり驚いたものだ。戦時下の呉市で暮らす、普通の人々の日常がまず丁寧に描かれる。主…

文化侵略からオタク文化の受容-7(終)-交流する漫画家・BD作家たち 追記:2018年

浦沢直樹とフランス マンガを全く読まない人に浦沢直樹(1960年1月2日ー)をひとことでどう紹介するか。日本の漫画界においてトップランナーの一人、そして手塚治虫の跡を継ぐ者、といったところだろうか。華々しい漫画賞の受賞歴を持ち、手塚治虫文化賞大賞…

マンガの仏語訳 反転した世界を楽しむ セーラームーン&紅の豚&らんま1/2 ロマン・ユゴー  

鳥取のみなさま、お見舞い申し上げます。 三朝町のみなさまもまだ数日、油断なさりませんよう、ご注意ください。 さて、早く次の記事を書け、とメールが来たり、「前の記事で、マンガの反転うんぬんのところ、よくわからない」と叱られたりしています。本当…

大阪

(*別ブログの記事を移しています) ベルギー関連のイベントで大阪へいきました。そのときのスナップなど。 空中庭園展望台|空中庭園 梅田スカイビルに行くのは初めてです。お天気がよくて最高の眺めが楽しめました。 遠足に来ている幼稚園児たち 写真はた…

文化侵略からオタク文化の受容 -6- マンガの翻訳(日本語→仏語)

先週はベルギー色の一週間だった。 今年2016年は、日本・ベルギー修好通商航海条約が締結され、日本とベルギーが外交関係を樹立してから150年、という記念すべき年なのだ。それで春から(テロ事件発生にもめげず)数多くの行事が両国で開催されている。 ベル…

文化侵略からオタク文化の受容まで -5- 影響しあう作家たち

前回の続きです。質問をいただき、自分の説明の仕方が悪かったなと思いました。お答えしながら進めます。 宮崎駿はメビウスの作品を見て、1980年ころ大ファンになり、のちにメビウスも宮崎を尊敬するようになり、二人は固い友情で結ばれました。そしてついに…

文化侵略からオタク文化の受容まで-4- 宮崎駿とメビウス

アニメといえば日本なら宮崎駿でしょ。 メビウス と宮崎駿 もちろん、かの歴史ある『カルピスこども名作劇場』や『ハウス食品・世界名作劇場』のTVアニメ群も、かつて子供だった私たちの心に根をおろしているけれども、日本で「好きなアニメ作品は?」と聞か…

ツッコミどころ満載の「昭和レトロ家電」展

会場はクスクス笑いや興奮気味の会話が飛び交う。 そんな「昭和レトロ家電ー増田健一コレクションー」(足立区立郷土博物館)に行ってきた。 入るとまずこちら。 岩崎通信機「ボースホーン」(BOTHー PHONE) 昭和38年 向きを変えずに両方から使える電話機。…

文化侵略からオタク文化の受容まで-3- 日本アニメ育ちが吹き込む新風キューン(Ahmed Agne)追記:Trappesイスラム化

1. 『聲の形』(こえのかたち)A Silent Voice。大今良時 2.『予告犯』(よこくはん)フランス語のタイトル:Prophecy 筒井哲也 内容 1.胸キュンのKi-oon(キューン)出版 ・風雲児アメッド・アニュ氏 ・相棒のセシル・プロナン嬢 2.「発掘された」漫…

文化侵略からオタク文化の受容まで -2-  マンガの時代 

フランスにおける日本のサブカルチャーの広がりについて、最初に渡仏した1975年から2016年現在までの40年を、個人的にふりかえる試みです。見聞きしたことは多分に狭い範囲のものであり、無知ゆえの誤解や記憶違いなどあるかもしれませんが、ご指摘いただけ…