リツドアン 堂安 律選手のことを中心に-1-  追記:10月18日(酒井宏樹&南野拓実選手) 

新しい時代がやってきた。間違いなく。今日はサッカーの話です。

そう思わせてくれた昨日のウルグアイ戦(キリンチャレンジカップ2018)。ご覧になったかた、報道で知ったかたは 日本が4-3で勝利したことなど結果や内容についてご存じだろうし、私も解説をしたりする知識はないのだが、ちょっと感じたことを書いてみたい。

個のレベルが上がった選手、強靭なメンタリティーを持った選手たちが次々に現れてくるなと思った。チームプレイや連携が大切なことはもちろんだが、まず自分でもどんどん前へいく。年齢や上下関係は関係ない。個でできることは物おじせず遠慮せずやる。そのことが頼もしくて、ますます日本代表の成長を楽しみにしていこうと思った。

日本代表で背番号10を背負う中島翔哉選手、ロシア杯には呼ばれなくて本当に残念だった。彼はおもしろくて目が離せない。ボールと遊んでいる子どものような喜びに満ちあふれている。笑顔がとってもすてきだ。楽しくて仕方ないんだろう。試合が終わったらまた原っぱ行ってサッカーやろう、とでも言い出しそうな感じがある。香川真司選手のセレッソドルトムント初年度を思い出させる。香川選手がキレキレだったころだ。巧みなドリブルや独特な意表を突く切り返しで相手のデイフェンスを難なくすり抜け、切り崩していく。嘲笑うかのごとく。

失礼ながら中島選手は私より身長が低い。164cmはスポーツ選手としてかなり小さいと思う。でもモドリッチだってマラドーナだって小さい。中島選手はチビならではの敏捷さと高い技術で、背の高い外国人選手らを混乱させ、きりきり舞いさせ、自分はあっという間にゴールへ向かっている。すごい選手が出てきたものだ。

また2得点挙げた南野拓実選手についてはすばらしいの一言。

 

リツドアン?

どうあんりつ、日本式に読んでも日本人っぽくない名前だ。堂安 律選手、20歳になったらしい。というのもオランダ・フローニンゲン所属なのだが、19歳で8得点。これがオランダ人の度肝を抜いたし、この数字は記録に並ぶ快挙だというので話題になっていた。

若手版バロンドールなるものがあって、これは21歳未満の選手が対象となる、仏サッカー専門誌『フランス・フットボール』が設けた賞であるが、なんとその10人のノミネートに入っている。活躍を間近で見て知っている人は当然だというのだ。え、そうなの?いや申し訳ない。私はキリアン・エムバペ選手など錚々たる選手たちが名を連ねているので腰を抜かしたのだ(*註)

 昨日もウルグアイ戦で代表初ゴールを決めた。すばらしいゴールだった。もう1点取れていたかもしれないな。すぐに所属クラブのフローニンゲンがツイート。

長友選手のツイート(メンバー全員の写真が載っていて、いい雰囲気なので載せてみた)

今朝見たらオランダ地元紙でも記事になっていた。

FCフローニンゲンの選手が日本代表でゴール」

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FC Groningen-voetballer Ritsu Doan scoort voor Japan - Sport - DVHN.nl

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Vriendschappelijk » Nieuws » Japan door Doan's eerste goal naar zege op Uruguay

とにかくオランダでは、去年2017年にガンバ大阪から移籍してきてからその活躍が話題になっている。サッカーの実力だけでなく明るくてお茶目、社交的な人柄も大人気のようだ。

地元フローニンゲンのテレビ局も堂安選手が「若手版バロンドール」にノミネートされた際インタビューを行った。(日本語で話しているが下にオランダ語字幕をつけている)。彼の活躍ぶりは当然ながら日本へも伝わり、今や堂安選手の試合を見るためにフローニンゲンに来る家族連れ(下の写真2枚)も増えているという。

 (TV局の動画↑から切り抜いています)

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インタビューでは落ち着き払った堂々たる話しぶりにビックリ。そのまま文字起こししても文章になる。時々カメラに目線を合わせ、しっかりと自分の意見を述べる。

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サインをもらう子どもたち。

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ときどき見ているNOS(オランダ国営放送)でも試合での活躍ぶりが報道される。先日大きく取り上げられたのがこれ「ドーアンは移籍しない。フローニンゲンでプレイを続けるよ」というもの。オランダでは彼の去就に関心が寄せられていたのだ。高額の移籍金を積む他クラブのオファーを断った。

FC Groningen legt smaakmaker Doan vast | NOS

https://www.fcgroningen.nl/mediadepot/198519e665454/800/1200/SneltlangsSchone.jpg

FC Groningen licht optie en contracteert Ritsu Doan - FC Groningen

堂安選手は他の日本人選手とどこが違うか、それはこちらの記事が的確に指摘している。

フランス誌編集長に訊いた、堂安律を“若手版バロンドール”候補に選んだ本当の理由(SOCCER DIGEST Web) - Yahoo!ニュース

(部分を引用)

まるでずっと前からヨーロッパに住んでいたかのように、あっという間にさらりと先発の座を確保した。勢いのままに駆け抜け、(全公式戦で)10ゴールを叩き出し、4つのアシストを記録してチームの躍進に貢献したのだ。持ち前のドリブルは切れがあり、スペタクルなプレーで観衆を楽しませる。「10番」や司令塔として進化できると思わせる一方で、左右両サイドに置いても実に危険だった。

言うなれば彼は、ヨーロッパの舞台に来たにもかかわらず、まるでいまでもガンバ大阪の少年たちとプレーしているかのように、易々と高質なパフォーマンスを示したのだ。 
 ヨーロッパにやって来る日本人フットボーラーは、かなりの頻度で臆病さを露呈し、どこかおどおどしがちだ。ヨーロッパのフットボールが突きつけるフィジカルな「アンガージュマン(がっつり噛み合うこと)」に、なかなか馴染めない。

ところが堂安律は、恐れを知らない。そんな目つきをしている。

どことなくエムバペに似たところがある。
プレーレベルの単純比較はできないものの、堂安が見せる態度やキャラクターは、どことなくキリアン・エムバペパリ・サンジェルマン)と似たところがある。自信を漲らせ、成功を掴むんだという強い欲求と意志。プレーの中ですでに垣間見せる、一定の成熟ぶりも共通している。・・・

文●レミー・ラコンブ(France Football誌編集長)翻訳●結城麻里 

赤字にしたところ、私が共感するところです。ラコンブ編集長に代弁してもらいました。

もう遅くなったのでまた後日続けたいと思います。

 

*註 ノミネートの10人を発表するツイート。 仏レキップ紙より。

 

 追記:10月18日

堂安選手はオランダに帰国。クラブのサイトに「堂安が代表初得点」という記事と、子どもたちと一緒に日の丸を掲げる写真が載っている。

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Doan maakt eerste interlandgoal - FC Groningen 

またイタリアの記者ペドゥーラ(Alfredo Pedullà)氏もすぐに堂安選手を取り上げ「オランダ征服へ リツ・ドーアン日本のメッシ」というタイトルで、生い立ちから始まり、移籍の詳しい経緯や成績、パフォーマンスについてまとまった記事を書いています。

ALLA CONQUISTA DELL'OLANDA: RITSU DŌAN, IL MESSI GIAPPONESE | Alfredo Pedullà

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追記:マルセイユで活躍する酒井宏樹選手、彼を侍にした壁絵が街角に登場し、話題を集めています。仏語でさむらいは同じく”samouraï”でいいのだが、ここでは禅ファイター、”ZENFIGHTER”となっている。

https://medias.laprovence.com/-ib0Uce3YPnPNKI6yqp4ZgROEiQ=/0x215:1344x955/850x575/top/smart/e247cd520ceb4da29031cb4c52d655a8/1539073501_f-vauban.jpg

Insolite | Marseille : Hiroki Sakai comme un samouraï au quartier Vauban | La Provence

場所:102 boulevard Vauban

 

追記:ザルツブルグの新聞にも南野拓実選手の活躍を伝える記事が。

「南野が今週の勝者」というタイトル。つまりザルツブルグ所属の他の選手たちは芳しくなかったが、南野は2得点と、日本の勝利に大いに貢献。

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Minamino ist der Gewinner der Woche | SN.at