ビーツはスーパー野菜 食卓紅化計画!&無農薬の野菜に虫食いあとがないわけ(ビーツ1)
ビートの歌、マイケル・ジャクソンも歌ってるね~Beet It♪ ビートルズもLet It Beet♪
え、綴りが違うって?ふふふ。今日は野菜のビート、一般にビーツと呼んでいるあの野菜についての話。(*実は10月初め頃書いた記事です。本日後半を加筆してやっとUPします^^)
かの有名なベートーヴェンBeethovenもビーツと関係があるって知ってた?Beetはビーツ、hovenはhofの複数形でhofは英語ならガーデンに当たる。なのでビーツ菜園、ビーツ畑くらいの意味になり、そこに出身を表すVan(よくオランダ系の苗字に見られる)がついている。
ベートーヴェンのおじいちゃんなんて、完璧なオランダ名Lodewijk Van Beethovenであり、ベルギーのメヘレン(Mechelen)で1712年に洗礼を受けた記録が残っている。ナチスの時代、ベートーヴェンがフランドル系であることが問題視されたとか。プロパガンダ的には非ドイツ的な色合いがあることはまずいので、祖先はフランドル出身ではないという論文を捏造させたらしい。
さて、なぜいきなりビーツかといえば、母が家庭菜園で初めてビーツを作ったのである。今年はビーツと芽キャベツに挑戦よ~と言っていたが、本当にビーツ第一号を送ってきた。ちなみに種も簡単に手に入り、深めのプランターで栽培できるらしい。私はやらないけど。
ビーツは海外では広く食べられている。よくサラダやピクルスで見るし、ロシアや東欧諸国ではシチューやスープになる。最も有名なのはボルシチだろう。ボルシチという料理は思い出深くて、私にこの話をさせると長くなり、キャプテン翼が片足を振り上げると回顧モードに入り、長い長いエピソードが展開し、試合が進まなくなり、次回に続く…で終わると同様、軌道を外れてしまう危険があるため今日は料理のことだけに集中したい。
そういえば以前私はガラパゴス化するフランスのすしチェーンについて書いたのだが、その例としてビーツを使ったこんな「すし」を載せた。
フランスSushi Shop 進化する寿司とその無尽蔵なアイディア -2-
すしのネタになるほど馴染んでいるのだろう。しかし脇役ビーツをこうして主役にしてしまうなんて。
夫はフランス時代、ビーツのピクルスが苦手だったと告白。私の企む食卓紅化計画を断念させようとしているのか。あの赤い色が嫌だと言う。たぶん私の握る包丁やまな板の上に広がる赤い汁が怖いのだろう。
赤じゃなく赤紫あるいは紅色と言ってほしい。あの色はベタシアニンというポリフェノールである。ビーツはビタミンやカリウムなどすごくたくさんの栄養を含み、天然のオリゴ糖も入っているし、腸内環境を整えるからいいことずくめのスーパーフードなのだ。
まずは葉っぱをゆでてみよう。上の写真で葉っぱが虫食いなのは無農薬だから当たり前。虫食いのことで以前BUNTENさんがコメントを書いてくださった。それについてはあとで述べる。葉っぱはホウレンソウの要領で茹でると、特にクセもなくおいしくいただけた。
次に根っこの部分だ。調理前の注意だが、色の薄いエプロンや白いシャツなどはやめた方がいい。赤い色がついて落ちなくなるから。
根はよく洗ってから、皮のまま切って使った。短冊切り、いちょう切り、何でも。
シチューを作る要領でよい。そこにビーツが加わるだけなのだから。上は牛肉(煮込み用の肉)と玉ねぎ、人参、ジャガイモ。セロリやキャベツも入れたらなお良い。お宅の冷蔵庫に入っているもので十分、そしてお宅の作り方でよろしい。
ちょうどチンゲン菜があったので緑をプラス。白いのはサワークリームで、ビーツは乳製品と相性が良いと言われ、必ず添えられている。サワークリームは買わなくてもヨーグルトと生クリームを混ぜればOK.
すると母がすかさず第二弾「もっと大きく育ったよ」を送ってきた。
第二弾は確かに大きくて、根だけで合わせて400g近くあった。初回の根の2倍はある。葉っぱは虫食いだらけなので今回は切り落としたそう。そのままでよかったのにな…。
スープ1.
根っこは皮ごと良く洗ってスライサーで千切り(写真下)。ビーツ適量を玉ねぎ、にんにくと炒めてからミキサーにかける。固形スープで味付け。牛乳を少し入れると色がピンクになる。ジャガイモを入れてもよい(右上)。
残ったビーツはビンに詰めて酢漬けにし冷蔵庫で保存すれば少しずつ使える。
スープ2.
茎でもスープは作れる。茎と玉ねぎ(↓上)を炒めてブイヨンを注ぎ、マッシュしたジャガイモが少し残っていたのでそれも入れた。ミキサーにかける。今回は牛乳や生クリームを入れないので色が濃い。例のごとく飽きもせずサワークリームを添える(写真下)。
他にもいろいろ作ってみた。スパゲッティのソースを作るときにトマトとビーツ、コロッケを作るとき、ポテトとビーツ(もちろん紅色のコロッケができる)…と今のところはおおらかに何にでも混ぜ、楽しんでいる。以前は写真を撮って残しておくなど考えもよらなかったが、野菜をくれる母に感謝の気持ちもこめて一枚は撮ろうかなと思っている。
すると先日ジョヴァンナid:giovannnaさんがコメント欄でよいアプリを教えてくれた。
料理の写真はFoodieというアプリで撮影すると、
美肌アプリのごとく、写りがいいので重宝しております。
ああ、もっと早く知っていればよかった。Foodieはさっそくスマホに入れた。今後は美肌な料理写真をお目にかけられるかも。ジョヴァンナさんのお料理ブログはこちら→
野菜に虫食いあとがないのはなぜ?( BUNTENさんの疑問)
そういえば、子供の頃はキャベツといい柑橘類といい必ず虫が付いていたものですが、今は見かけません。無農薬を標榜する野菜にも虫食い痕を見かけるのは希というのがなぜなのかよくわからない。
ごもっとも。私もちょっと考えてみた。全く農薬を使わないとリスクが大きすぎる。かといって農薬や殺虫剤が問題視される昨今、多くの農家は低農薬、減農薬の道を行くのではないかな。昔と違って今は作物の見た目がよくないと売れないし、農家さんもいろいろ大変だと思う。
しかしネットをかぶせて防虫したり、完全温室栽培に切り替えたり(オランダの農法。狭い国土ながらアメリカに次いで世界第二位の輸出国)。あるいは虫を見つけ次第、地味に手で取り除いたりする生産者さんもいる。その場合は少量しか作れないがいろいろな種類を手掛けることで有名シェフなどと提携して活路を見出している。(下の記事では「虫はおじいちゃんが箸で取り除いている」白菜の写真が載っている)
野菜や果物を育てているJ.パーキンソン (id:PSP-PAGF)さまにもご意見を聞いてみたいな。
母の野菜は虫食い痕と虫だらけだが、ちっともかまわない。カタツムリはよく野菜についてくる。その野菜はよく洗い、痕は取り除くがたいていは火を通して食べるので問題はない。小さい虫だったら野菜を酢水やお湯で洗えばきれいに落ちる。
前にも書いたが、カタツムリには「よく来たな。まあ座れ」と声をかけ、しばらく自分で育てている。以前も載せた写真をもう一度ひっぱってこよう。
(卵の殻はカタツムリの殻の成長に必要。1~2か月もして大きくなったら外に放してやる)
地主恵亮さん(じぬし けいすけ。1985年福岡生まれ。武蔵野美術大学卒。東京農業大学非常勤講師)という方の記事無農薬野菜にどのくらい虫がいるのか調べる | 多摩川源流大学が楽しくてためになる。きっとBUNTEN さんにも皆さんにも気にいってもらえると思うので、ぜひ!
長くなったので今日はこれまで。