ベルギー行きに備えてブログを始めた。
それに先立ち、カメラの練習も始めた。ここ数年はケータイでしか写真を撮ったことがなかったし、デジタルカメラを持ってもいなかったのだが、2014年の誕生日にデジタルカメラをもらったのである。
PENTAX Q7 レンズが2本付いている。
ありがとう。これからは写真たくさん撮るね、なんて言ったのに、
それなのに一年も放置してしまい、激しく反省している。
レンズは今のところ、二本のうちの一本しか使っていないが、とにかくこのカメラ、小さき優れものである。旅行中はポシェットにいれたり、首から下げたり、レインコートの襟の下に隠したり。
ベルギーでは、驚いたことにけっこう人にじろじろと見られる。なにか感想を言い合っている。たぶんおもちゃみたいに見えるのだろう。一度など、若いベルギー人女性が「あたし、あんなのがほしいのよ」と隣の彼氏に囁いているのを聞いたことがある。
さて、最初に撮った写真のこともよく覚えている。家の中の身近なものを被写体にして練習した。
動くのが面倒なので、食卓に座ったまま、窓際の招き猫(浅草で買ってきたばかりだった)にズームイン。
ぐるりと後ろを向き、台所の流しのほう。ま、うちは狭いので座っていてもどこでも撮れる。
そしてうちの猫。
窓際のマスコット的存在だ。「あら、今日も猫ちゃんいるわよ~」とファンの声が朝方はとくに聞かれる。
それから玄関へ行って、エケコのおっちゃん人形。
フラッシュをたかず、ケース越しに撮影。ぼけていてもこれはこれでOK。
Ekeko またはEquecoとは、ボリビアで売っている願掛け人形で、手に入れたいものを持たせて飾るものらしい。うちの人形は、写真に見る通り、紙幣や穀物袋や戸建ての家といったものを持っている。
今から25年くらい前、フランス人がボリビア土産にこれを我が家に持ってきた。普通、みやげというものは、小さくて軽くて壊れにくいものが絶対条件だ。ところが彼は、この素朴な手作り人形を紙にくるみ、小脇に抱えるようにしてやってきた。高さは15センチくらい。その時点で家の模型(写真の右下に落ちている)は人形の体から外れていた。ああ、わがやは戸建て住宅には縁がないのかと思ったものだ。
以来ずっと大事にしている人形である。じっと見ていると、しゃべりだしそうな感じがするのが不思議。するとやっぱりスペイン語だよね。スペイン語、まだ覚えているかな。