ベルギーの密かな愉しみ

しばらくの間 お休みします。

スズメはスピッツを歌う &刺青やろうせきの話&カーフリー道路

デンマークづいてしまい…あれこれメモ。

先日アンデルセンのことを書いた。それはなぜかというと、映画『さとにきたらええやん』を見たあと、突然「アンデルセンとマリリンモンロー」の話が頭に浮かんできたからだ。アンデルセンとマリリン・モンローの違い - 

そのあと変にパタパタとデンマークづいたので、ちょっと書いておきたい。 

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Murakami arriving at the Odense City Hall with the city mayor, Anker Boye (right), and the city and culture councillor, Jane Jegind (left)

Odense honours Haruki Murakami with Hans Christian Andersen award – The Post

 そのうちのひとつは、村上春樹氏の「アンデルセン文学賞」授賞のニュース。ちょっと驚いたなというのが正直な感想だ。ハリー・ポッターの作家がもらったのは知っていたから、そうしたジャンルの賞だと思っていたのだ。理由がわからないなあ。

日経によるとその理由は

 同賞委員会は昨年11月に村上さんへの授与を発表。

「古典的な語り口やポップカルチャー、日本の伝統、夢のような現実、哲学的議論を大胆に融合させた力量はアンデルセンの功績の継承者にふさわしい」と評価した。

村上春樹さん「部外者排除、自分に傷」 :日本経済新聞

 ということです。

そしてデンマークといえば、刺青(タトゥー)デンマークはタトゥー王国と言ってもよく、王室ファミリーもタトゥーを入れているという記事を最近読んだ。1951年のアメリカの雑誌「ライフ」には、フレデリック9世(フレゼリクと発音するらしい。 Frederik 9.)の写真も載ったというのだからさらに驚く。 

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次に来るデンマークレゴランド

2017年に名古屋市港区金城ふ頭にオープン予定だという。

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レゴブロックファンの子供や大人には朗報だ。うちは1994年にデンマークレゴランドを訪ねた。空港まで備えた一つの小さな町といったふうだった。

その町の中には、レゴで作った世界の名所・建造物が配置され、普通の遊園地みたいな乗り物もあり、一日では全然足りなかった。

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1994年夏。↑真ん中の小さな二人がうちの子どもたち。

デンマークはここまで。

スズメ

えっ、もしや?と思ったかた、当たり!私も居候の光さまのブログに言及させていただく。居候の光さまはすばらしいカメラマンなのだが、私は特に生き物が好きなので今日はスズメちゃん(わがやではすずちゅんと呼んでいる)。写真はもうどれもよくてPCの壁紙に欲しいくらい。 isourounomitu.hatenablog.com

 

名前はジャック・スパロウです

Jack Sparrow、みなさんご存じでしょう。

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映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』(Pirates of the Caribbean)の主人公で、苗字のスパロウはスズメという意味である。フランス語でスズメはmoineau(モアノ。音が可愛いし、字も丸っこくてスズメにぴったり!) オランダ語ではmus(ミュス。これもいい感じ)、両方とも苗字で存在するオランダ語の方は古い綴りのmos/ de mosのほうを使う。

そしてジャック(もとはJacob。Johnも同じ名前)なんてたくさんある名前だから「ジャック・スパロウ」っていう男子はたくさんいるというわけ。それで自己紹介のとき相手に印象付けるため、「名前はジャック・スパロウです」と言ってウケをねらったりするんだって。

 

スズメはスピッツの歌をうたう。

みなさんはスピッツ」(Spitzという四人組ロックバンドを知っているだろうか。

まずボーカルの草野マサムネの声がいい。ちょっと春霞がかかったような、透明とはいわないが、のびやかな美しい声をしている。歌詞は比喩、暗喩の使い方が独特で、様々に読み取れるのもいいし、自分で意味を込めたりもできる。

それが曲とあいまって、抒情と遠い追憶の世界に私たちを引き込むのだ。声高なメッセージはない。伴走してちょっと見守っていてくれる感じ。そう、自転車でね。

アルバム『リサイクル』(RECYCLE Greatest Hits of SPITZ 1999年)が出たばかりのある日、ラジカセにCDを入れて聞いていた。よい天気で、ベランダのガラス戸は開いていた。するとベランダに舞いおりたスズメが一羽、草野くんの歌に合わせて囀りだしたのだ。気持ちよさそうに一緒に歌っている。そばにいた私と子供はびっくりして、音をたてないように見守っていた。草野くんの声は、人間だけでなくスズメもひきつける魔力を持っている。そんな思い出のひとこまである。

 

ろうせき

みなさん、知ってる?狼藉(ろうぜき)じゃなくて蝋石(ろうせき)。SPYBOYさまの『さとにきたらええやん』のところで、記事やコメント欄を読んでおもしろいと思ったことがある。チョークの話。私は地面に絵を描いたりするのは「ろうせき」だと思っていた。うちの子供に聞いてみたら、小学校のとき「ろうせき」で絵をかいていたと答えた。

もうひとつ、さとの子供たちは地面に絵を描いているけれど、今の(東京の)子はやらない、というコメント。これにはかなり驚いた。私は比較的都心に近いところ、山手線の内側に住んでいるのだが、我が家の前では、地面に絵や字を書いて遊ぶ光景はいまだに日常的なものだ。つい1週間前も子供たちが絵をかいていたので、そばに集まっていた親御さんたちに聞いてみた。

「それはろうせき、それともチョーク?」

「チョークよ。いろんな色があるからね」と5食入りの箱をみせてくれた。

「ろうせきは古いわよ。でもあっちの方が長持ちするし、手も汚れないね」

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チョークでメッセージ

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(写真:ブリュッセルのテロ後に撮ったもの。2017年3月末)

ベルギーでは(たぶん他の国でも)皆よくチョークを使う。いろいろな色を持っているので当時は驚いたものだ。いつもカバンに入れているのかな?

どこにでもメッセージを書く。テロの後も壁や地面に多くのメッセージが書かれた。デモやスト同様、表現手段の一つなのだ。

これはCAR FREE CITY CENTER つまり「車乗り入れ禁止道路ブリュッセルの旧証券取引所の前の通り。

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なにか特別なことがあったわけでなく、いつもこんなふう。

ブリュッセルはヨーロッパで2番目に、市内中心部にカーフリー道路をもうけた都市となった。これが実現するまで実に約20年かかった。【ろうせきはここまで】

今日はテーマもなく、とりとめないことを書きました。

*注

メモ le Mondial du tatouage à Paris

www.lefigaro.fr

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