港で見かけるかっこいいもの、
それはクレーン(Havenkranen)である。
勿論日本にもあるけれど、形が全然違う。こちらのは生き物みたいだ。
また驚いたことに750年以上の歴史を持つという。
去年はこんな本も出た。
750年以上の歴史を持つ港湾クレーン。(1263-2015)
こんな長きにわたり、つつがなくアントウェルペン港とともに立ち働き、その発展を支えてきたクレーン。最初は人力で動かしていたがその後、蒸気、水圧、電気へと技術も革新した。またクレーンの台数も、1680年から1912年の間に、17基から300基に増えたという。1931年の時点では595基あったというから、その情景を思い浮かべるのも難しいくらいだ。
アントウェルペン市はクレーンのコレクションも世界一で、18基を所有しており、そのうちのいくつかは博物館で見ることができる。
青の9号クレーン、これは海洋文化遺産に指定されている。
正式名称はDrijvende stoomkraan nr. 9 (ID:99073)https://inventaris.onroerenderfgoed.be/ivm/varend/99073(オランダ語)
MAS博物館前の広場
MAS
港の風景
MAS展望台から撮影。
調べものを通して、世界中には大勢のクレーンファンがいることも教わった。船舶オタクに港湾設備オタクたち・・・不思議な世界だな。私もこれから港に行くたびに学んでいこう。
向こうに見えるあれ、何だろう。
ネオゴシック様式?
その建物を最初に見たのはMAS見学に来たときだ。
水際に建っているのだから水や船と関係があるのだろうな。でもまさか倉庫ではないだろう。
水先案内業務を取り仕切るオフィスビル
1895年にここタヴェルニエ埠頭(Tavernierkaai)に建てられて以来、なんとまだ現役の建物だという。
昔の絵葉書で見てみよう。高い塔はもちろん船を監視するためだ。
ちっとも変っていない。
水先(案内)人は、大きな船が港や湾、水路などに入るとき、ほかの船とぶつかったりしないよう、港の状況や気象や船舶について詳しい知識を持つ人間が、上手に誘導してやる仕事で、重要かつ責任ある専門職である。
水先(案内)人は、またの名を「無冠の外交官」ともいうらしく、広範な知識も乗船経験も必要で、難しい試験にも合格しなければならないのだ。そんな大変な仕事とは恥ずかしながら全然知らなかった。
*こちら日本水先人連合会のHPです。http://www.pilot.or.jp/
これは水先案内ビルの近くで見かけた愛の錠前。
パリの橋のが有名だけど、重さのせいで問題になり、除去されましたね。
船の保管場所。屋根がレースみたい。
展望レストラン。メニューを見たら目が飛び出るほど高かった。
港の風景、今日はここまで。
その後、再びクレーンについて書きました。