ベルギーの密かな愉しみ

しばらくの間 お休みします。

わたしがクレーン萌えだったころ(+ブリュッセルのシティクレーン 写真ギャラリー)

今朝、こちらのanneさまanneneville.hatenablog.comのブログを見て嬉しくなった。

わ、仲間がいた!今日はクレーンの話にするぞと即決した。

 

もうお断りしてあるので、ちょっと失礼して抜粋引用させてもらいます。

それにしても、真近で観る、船で運ばれてきたカーゴを港に移す巨大なコンテナクレーンの姿は、かっこいいです。まるで生き物みたいですもの。

アニメでみる、ガンダムとかマクロスとかの巨大ロボットに通じるものがあると思ってしまうんですけど。

  全く同感!私もベルギーで、港湾クレーンを初めて見た時、目が釘付けになった。「生き物みたい!」と思ったし、巨大ロボットに似ていると感動したものだ。

 そしてこちらの写凡珠(しゃぼんだま)さんの作品をご覧あれ!

遭遇

 遭遇⑨ - 写凡珠

10月にこの写真をみたときに一目ぼれし、いつか言及しようと思っていた。もう、なんという美しさだ。夕陽に向かって馬が歩いているようだし、向こうにも4基のクレーンたちが手を振っている。

空を飛んでいる鳥はなに?「鶴」とかいわれたら、私はもう気を失いそうだ。なぜってクレーン(crane)は鶴という意味だもの。フランス語ではla grue,やはりクレーンと鶴という意味がある。(もうひとつ隠れた意味は「娼婦」、片足を曲げ、足の裏を建物の壁などにつけて立っていることから)。

1.アントウェルペンの港湾クレーン

まず、クレーンってなに?

①荷を動力を用いてつり上げ(人力によるものは含まない)
②これを水平に運搬することを目的とする機械装置(人力によるものも含む) 

港湾クレーン(英語:Port cranes、蘭語:Havenkranen)

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アントウェルペン港。2015年12月撮影

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同。2016年3月撮影。

f:id:cenecio:20170518091318j:plain クレーンの登場はいつ?

・紀元前450年頃のギリシアであると言われ、当然ながら人力で動かした。

古代ギリシアの石造建築は、この人力クレーンによって造られた。

 また日本では 貞観9年(867年)頃、東大寺大仏修復作業において斎部文山が「雲梯之機」なるクレーンを使用したことが、日本三代実録に記載されている。

雲梯とは本来は古代中国の攻城用の折りたたみ式の梯子車のことであるが、その梯子の先に滑車を取り付け、綱をかけて、轆轤で綱を手繰り寄せ、大地震で落下した大仏の頭を引っ張り上げたと書かれている。ウィキペディアより)

 アントウェルペンの書店ではこんな本が出版されていた。(2015年)

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タイトル:『750年ーアントウェルペンにおける港湾クレーン』(1263-2015)

このような長きにわたり、アントウェルペン港とともに立ち働き、その繁栄と発展を支えてきたクレーン。最初はもちろんすべて人力で動かしていた。その後、蒸気、水圧、電気へと技術も革新した。またクレーンの台数も、1680年から1912年の間に、17基から300基に増えたという。1931年の時点では595基あったというから、その情景を思い浮かべるのもたやすいことではない。さらにアントウェルペン市は、クレーンのコレクションも世界一で、18基を所有しており、そのうちのいくつかは博物館で見ることができる。(屋外)

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「青の9号クレーン」、これは国の海洋文化遺産に指定されている。(Drijvende stoomkraan nr. 9 )上がちょん切れたひどい写真で申し訳ない。

クレーンの種類などはこちら。写真と図解で丁寧簡潔な説明がある。

http://www.crane-club.com/study/crane/jibcrane.html

 アントウェルペン港(の一部)

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手前:立ち働くクレーンたち。博物館展望台から撮影。2015年12月。

この日は曇りで写真がパッとしないが、遠くに原発が二基見える。

 

2.ブリュッセルのシティクレーン

さて私たちが普段目にするのは、建設用のクレーンだと思う。ビルやマンション、学校などを建設する何カ月もの間、毎日見ているし、強風の日などはハラハラする。

この建設用クレーンもベルギーで見かけるものと、私の住んでいる東京で主流なものとは違う。ベルギーやヨーロッパのはT字型をしており、つち形クレーン (ハンマーヘッドクレーン)という。日本では敷地いっぱいに建物を建てるため敷地に余裕がなく、ジブ起伏式クレーンを使用するということだ。

2007~2008年のブリュッセル滞在では、自宅の隣の敷地にマンションが建つというので、私は1年間毎日観察していた。

何をかって?

それはね、クレーン男を。クレーンを操縦する男性は朝出勤してきて、クレーンの梯子を登って持ち場につく。お昼に一回だけ降りてきて、建設現場の仲間と食事に行く。そしてまた夕刻までもくもくと働き続けるのだ。毎日見ていたので道ですれ違ってもわかるほどだ。そしてあるうららかな春の日、クレーンの役目は終わったので、上から順々に鉄骨を外して畳んでいった。さようなら、クレーン男さん。

下の写真:解体中。この日は仲間が手伝いに来ていた。

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窓から撮影した写真  Ixelles. Bruxelles, 2008

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Ixelles. Bruxelles, 2007

写真の上のほうに、まだ動いていたころのクレーンの先っぽが見える。向こうの市街地にもクレーンが二基見える。

これで私のクレーン萌え時代のおはなしは終わります。

追記:まえにライナー・チムニク『クレーン男』を扱いました。ライナー・チムニクの世界(ドイツの絵本詩人)『クレーン男 』『熊とにんげん』 - 

 

追記:ブリュッセルのクレーン 写真ギャラリー

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Ixelles, Bruxelles, 2008

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Ixelles, Bruxelles, 2008

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Ixelles. Bruxelles, 2007

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