高齢者の3段階
高齢者に三つの分類ができるかも、という報道記事。75歳で高齢者、65歳は「准高齢者」 学会提言 :日本経済新聞
現在、日本では65歳以上が「高齢者」であるが、65~74歳は脳の働きや歩く速度などいろいろな要素から見て、以前より健康であって、活発な社会活動ができる、として「准高齢者」という新しい名称が提言されている。「高齢者」は75歳からとなる。
朝日新聞の天声人語で、サザエさんの父波平が54歳という設定だと知り、驚いたのだが、確かにカツオやワカメという小学生がいるのだからもっともか。昔は50~60歳くらいでもすごく年寄りに見えたものだ。現在、自分の回りを見ても、70歳の人は皆さんすごく元気だ。よく歩き、旅行もし、趣味の生活を楽しんでいる。
この准というニスイがつく漢字、昔は批准くらいしか知らなかったが、准看護士はいつの間にか普通に使っている。10年くらい前に「准教授」という名称が出現したときにはビックリした。「助教授」のことを今後はそう呼ぶということだった。同時に「助教」という名称も誕生して、これは授業科目を担当できる助手のことであり、単にお手伝いをする人は相変わらず「助手」ということである。(そういえばV6の岡田准一君もこの准だったっけ)
ところで64歳は何と言うのだろう。「前・准高齢者」、それとも未成年や未就学児みたいに「未・准高齢者」、それとも「准高齢者以前のシニア」とか?ちなみに平均寿命を超える90歳以上は「超高齢者」となるそうだ。100歳以上の名称はないのか。ウルトラ超高齢者はどうかな。
105歳「ウルトラ超高齢者」の自転車乗り
こちらのフランス人男性の話題。フランス、ベルギー、オランダの新聞では大変な熱狂を持って報道されたので、私もつられて楽しんだニュース。フランスや低地諸国は自転車競技が盛んであり、日々の暮らしにおいて不可欠な足でもあるため、自転車の話題は常に多い。しかし105歳となるとちょっと別格である。À 105 ans, Robert Marchand effectue 22,547 km en une heure
男性は
「自転車で1時間にどれだけ走れるか」という挑戦で、1時間に22.5kmを走破したというロベール・マルシャン。(写真:ニュース映像から)
1911年生まれのマルシャンさんは、1914年にプロイセンの兵士がピッケルハウベ(てっぺんにとんがった頭立のついたヘルメット)をかぶって入城してきたのを見たと話す。
スポーツは得意で、ボクシングや体操競技をやっていた。自転車競技でも才能を現したが、体が小さすぎ、プロの試験に受からなかった。
職業は消防士や農業、販売業などいろいろで、フランスだけでなく、ベネズエラやカナダでも働いた。第二次大戦中に結婚したが、数年後、妻に先立たれ、以来ずっと一人暮らしである。
そんなマルシャンさんは60代で再び自転車を始め、2012年、1時間で27km近くを走り、100歳以上枠で最高記録を打ち立てた。
今月4日、パリ郊外(サンカンタン、Saint-Quentin-en-Yvelines,パリ日本人学校のある所)の屋内競輪場で記録更新にチャレンジした。1時間で約22.5kmを走った。残り10分の表示が見えていたなら、もっと速度をあげたのだが、と悔しそうだった。
健康の秘訣については「たくさんの果物と野菜、そして運動を欠かさないこと」だそう。
Robert Marchand (cyclisme) — Wikipédia
鉄道の話✖3
1.どこがおもてなし?
新幹線は値段は高いが、速いし遅延もほぼないし、本数も多くて便利だと思う。そして以前から要望があった大型の荷物置き場も、去年利用した北陸新幹線「はくたか」にはちゃんと設けられているのを確認した。偶数号車に限られてはいたが、大きなスーツケースや楽器、スポーツ用具を置くことができ、しかもベルトで固定できるようになっていた。
最近は海外からの旅行客が増え、スーツケースを最低1個は持っている。子供のベビーカーも含めると大変な荷物で、昇降口付近が荷物でいっぱいになったことも、トイレの中にまで置かれたこともあった。
もちろん、各車両の最後部座席の後ろに少しはスペースがあるのだが、確保できないことも多いし、スペース的に十分ではない。ヨーロッパの列車みたいに専用の置き場があればなあと思っていたのだ。さらに北陸新幹線はデザインも格段におしゃれになっていた。
ところが、である。週末や休暇シーズン、混雑するのはわかっているだろうに、乗客数に制限はかけないのだろうか。詰め込めるだけ詰め込めばいいとでも?さきの北陸新幹線では多くの乗客が不快な思いをした。
私は上野で自由席に乗るべく待っていた。1号車から4号車までの自由席は、東京発ですでに満席。通路にも人が立っている状態で上野に到着した。
列車が着くなり、アナウンスで指定席の5号車以降に乗るよう指示があった。待っていた人々数十人が一斉にプラットホームを走り、5,6号車の入り口へ急ぐ。混雑を見越して7、8号車まで走る人も。すぐ発車するから大急ぎなのだ。
大きな荷物の外国人観光客らも同じ行動をとった。まもなく5号車以降の指定席の通路は、身動きがとれないありさまに。しかもあのスーツケース、ベビーカー、バックパック等々を持ったまま…。それを荷物置き場に預けようにもそこまで移動ができないのである。
車内アナウンスで「ご迷惑をおかけして申し訳ありません」とのどかに謝りはするが、外国人のみなさんは肩をすくめたり泣く子をあやしたりで不満顔だった。そのかんにも人はトイレに立ったり食堂車に行ったりする。
私が気の毒だなと思ったのは、指定席に座っている乗客である。のんびり北陸への旅行を楽しむつもりが、通路に立つ大勢の乗客たちのせいで落ち着かないだろう。
かがやき・はくたか・つるぎ(北陸新幹線):JRおでかけネット)
軽井沢でたくさん降りたのでほっとしたが、私はあえて自由席の方には移動せず、そのまま通路に立っていた。上越妙高駅までなので、立ちっぱなしでもいいとは思っていた。しかし新幹線は高い。しかも今や代替できる鉄道の手段がほとんどなくなってしまった。そのことを考えると、金額に見合ったサービスと「おもてなし」の本当の意味を、今一度考えてもらいたいと思うのである。
2. 風力で走るオランダの電車
今年から、オランダ鉄道(NS)すべての電車が風力発電のエネルギーを使って走る。
列車クリーン化プロジェクトは2015年に、電力会社ENECOと鉄道NSが共同で計画したものだ。本来は2018年始動であったが、一年前倒しで今年から100%のクリーン電気化が始まった。この電気はオランダ国内施設だけでなく、ベルギーやフィンランドやスウェーデンなどにENECO社が建設した風力発電施設からも来る。Eneco NS Groene Trein
3.運転士のいない列車ードイツ
Deutsche Bahn plans to introduce driverless trains by 2021
フランクフルター・アルゲマイネ紙によると、ドイツ鉄道DBでは、2021年までに運転士なしの列車運行をする計画があるらしい。実はもうテスト運転はしているという。また人間から職が奪われる?車も列車も無人か…。
オバマ・クッキー✖3
オバマ氏、素敵な大統領でしたね。当選して初めてカナダに来た時、メープルの形をしたクッキーをお土産に買って「これ、美味しいんですよね~」と笑顔で話していたのが印象深いです。
前回記事のコメント欄にcranberryさまがクッキーのことを書いてくださった。そのときに思い出したベルギーのクッキー騒動、ちょっと書いてみたい。
まずカナダのほう。
cranberryさん、これですね。オバマ大統領が「おいしい」といい、お土産に買ってかえると発言したことから有名になったという。そのObama cookieを作っているお菓子屋さん。Ottawa's Obama cookie bakery won't sell Trump treats | Metro Ottawa
日本のオバマクッキー
福井県小浜市は、オバマ大統領を「勝手に」応援していることで有名であるが、オバマ氏関連商品もいろいろ作っていた。参考までにクッキーを紹介したい。ただ、画像はここには載せられないので、ご自分で見ていただきたい。”小浜市 オバマクッキー”で画像検索。クッキーの前面、裏面もご覧ください。
ベルギーのオバマクッキー :De speculaas van Obama
2014年3月のオバマ大統領訪問に合わせて、ラジオ局”RADIO1”がなにかベルギーらしいもので歓迎しようと思い、写真左の菓子職人に、オバマ氏等身大のクッキーを注文した。これは、ベルギーやオランダで伝統的に食される「スペキュラース」というものである。職人はアイディアを練り、バスケットボールを持つオバマクッキーを作り上げ、ビニールをかけて店から送り出した。
写真右はアメリカ人で、代表してこの等身大クッキーを受け取った。その記事はベルギーのいくつかの新聞に載った。クッキーの出来はさておき、特にどうということのない話だ。と私は思った。ところがしばらくするとアメリカでは非難が巻き起こっているではないか。その報道を見てベルギー人は、そして私も驚愕した。「ベルギー人は人種差別主義者だ」。
女優のミア・ファローはTwitterで「ベルギーのみなさん、人種差別的な表現で有色人種の人々を傷つける新聞を拒絶するべきです」と呟いた。クッキーのほかに一枚の写真が問題視されていたのだが、私はwebの新聞しか読んでいないので、ペーパーのほうに載っている「おぞましい写真」は知らなかった。
すぐに新聞は謝罪した。私は写真を見たくて、あちこち探して遂に見つけた。それはオバマ夫妻の顔の下半分をチンパンジーみたいに加工したものだった。
ああ、ひどい。新聞社の責任は重いな。単なる悪ふざけだとしてもこれを載せるのを止める人はいなかったのか。このとき残念で本当に涙が出た。というのも、これは私がいつも読んでいるオランダ語新聞なのだ。有名な新聞だし、オランダ語クラスでも記事をよく使っている。寄稿した教授に記事の感想を送ったこともある。
nymag.com オバマ氏は耳は大きいかもしれないが、鼻や唇は全然大きくないし、クッキーの顔はちっとも似ていない。そして似る似ないではなく、有色人種の人間の容貌を扱うだけで、侮辱と捉える人もいるのだから、非常にデリケートな問題である。
しかし私にとっておもしろかったのは、このあとだった。すなわちベルギーやアメリカの新聞にコメントがたくさん寄せられて、それを読むことで教わったことが多々あったからである。
デヴィッド・ボウイ1周忌
(David Bowie、1947年1月8日 - 2016年1月10日)
ボウイは1月8日が誕生日です。ベルギーのある新聞ではちょっとした特集を組みました。新アルバムも出たところでちょうどいい。「おかえりなさい。そしてお誕生日おめでとう」というわけです。私もその新聞を買い、特集ページを読んでいました。そして二日後の1月10日、TVでいきなり訃報を知らされるのです。信じられませんでした。
レコード屋さんが追悼の飾りつけをしている写真です。
終わり。