ベルギーの密かな愉しみ

しばらくの間 お休みします。

価値観の違う相手との対話・外国人就労の問題 (+ストロマエ)

人は話せばわかると思う? 

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人は話せばわかるか…無理でしょ、話通じない人いるもん…正直にいうと私はすぐにそう思うたちである。

ネット上で過激な、差別的な持論を展開して異論を受け入れない人たち。あるいはトランプ大統領のような人たち。自分が正しいと思っており、明らかな事実さえも捻じ曲げて平気でいる、対話を通じて折り合うとか着地点を探すといった民主主義の基本的な手続きも無視する。自分と意見が違う相手に対し「そっちが間違っている」と言い張る人たち・・・話をする気もなくなる。

でもそれじゃいけないのだ。前回記事に寄せてくださったSPYBOYさまのコメントがすばらしく、もうお願いしてあるのでここに引いてみたい。(全文は前の記事で読んでいただきたい)

id:SPYBOY

 (略)

・・・クジラやイルカだけではなく、『私はシャルリ』なんかの騒動、それに『ヒジャブ』や『ブルキニ』なんかの騒ぎを見ていると、多様な価値観を社会に保持していくことは実に難しいものだと思います。

最近の極右も『自由』や『女性の抑圧』を表看板にして、イスラムを非難しているようですし。我々の民主主義とか自由主義もバージョンアップ、再定義が必要なのかもしれません。

片手には棍棒を持ちながらかもしれませんが、今の時代は説明する言葉すら通じない相手に対してでも、話す勇気を持たなければならないような気がします。それが利害の異なる相手の最少公約数だし、それには対話をする勇気と知恵が必要です。

排外主義を唱える政治家はその勇気と知恵が根本的に足りないとは思いますが、かくいう我々もどこまでその勇気と知恵と忍耐を持てるか、試されているような気がします。(*太字は私)

トランプ大統領就任式の動員数をめぐり、政権顧問や報道官の呆れた発言(alternative facts)を聞いて、アメリカ人じゃない私でも背筋が寒くなったものだ。誰が見ても嘘とわかることを「もう一つの真実」だと言い張る。こんな人たちが国のトップに座っているだなんて。

その直後に誰かが現実が『1984年』に近づいている と発言し、ああそうだ、ジョージ・オーウェルだと思い、急いで書棚から古い『1984年』(ハヤカワ文庫、1972年)を取り出した。若いころ読んだときの恐怖は感じなかった。むしろ笑えてきた。

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1949年に発表されたこの小説は、旧ソ連のような全体主義国家が舞台で、「ビッグブラザー」(権力者)によって管理・監視され、個人の自由が完全に奪われた社会を描いている。特徴的なのは「二重思考」(Doublethink)というもので、「相反し合う二つの意見を同時に持ち、それが矛盾し合うのを承知しながら双方ともに信奉すること」(新庄哲夫訳)である。例としては2+2は4だが、党が5だと言ったらそうなのだ、そう信じなくてはならない。二重思考 - Wikipedia

再読後の印象では、トランプ大統領やその政権はこれとは違うものだということ。予測のつかない不安があるのだ。大統領という立場をわきまえていない。言葉が軽く、思いつきでものを言ったり、ツイッターで人の悪口を言ったり。「俺様の真実」をがなりたてる。やれやれ、お子ちゃまだな。『1984年』とは似ていないなと思った。

しかし、やはり対話はしないといけない。どうせムダだもん、とそっぽを向いていたら社会の分断は大きくなってしまうから。そして対話や議論には最低限のルールや礼儀は必要だろう、お互いに。

それと武装として相手の研究も必要だ。たとえばポピュリスト、排斥主義を唱える人(ヘイトスピーチをして練り歩く人)の心理とはどういうものか、どんな論理を好んで使うかなど、あらかじめ知識があったほうがいいと思う。(関連書物はいろいろ出ていますし)。

私はシャルリ 言論の自由

パリのシャルリー・エブド(Charlie Hebdomadaire)という諷刺新聞社を襲撃したテロ事件は世界中に衝撃を与えた。12人が死亡、20人余りが負傷した。その後「私はシャルリ」という行進がフランス内外で行われた。

私はあのシャルリー・エブドはどうかなとかねがね批判的に思っていた。権力者、例えば政府や個々の政治家、公人、カトリック教会などをからかったりするのはよい。しかしイスラム教徒がいちばん嫌がるマホメットの「肖像」のイラストを描いたり、セリフをつけたりするのはいけないのではないかと。度重なる抗議にもかかわらず、挑発するかのようにマホメットを描き続けた

イスラム教徒はフランスではマイノリティーなのだから、部外者の私の目には嫌がらせのようにうつる。しかしフランスには言論・表現の自由があるのだという。

以前のブログにも書いたのだが、あの新聞の前身は”Hara-Kiri”ハラキリ(=切腹)という左派の風刺雑誌で、かなり悪趣味なものだった(1981年廃刊)。

それはあまりかわっていないと思ったのは、去年3月の↓この表紙を見て…。

手足や目玉があちこちに転がっており、ストロマエが「パパ、どこ?」と言っている。

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cenecio.hatenablog.com

以前、ベルギーを代表する歌手ストロマエのことを書いたのだが、この人は父親がルワンダ人で、ルワンダ内戦の時、里帰りしていてそこで命を落としたのだ。 

その後の報道では「ストロマエの家族は(表紙を見て)心を痛めている」とあり、ベルギー国内外の反響も大きかった。

いったいどういうつもり?…と腹立たしく思っていたところ、ほどなくして、ある全国紙にシャルリー・エブドを弁護する人(文化人?)の談話が載った。

いわく、

この雑誌は初めから同じ路線でやってきた。テロがあったって方針は何も変えてはいない。書きたいことを書いている。

以前はこれを読みたい人だけが買って読んでいた。読みたくない人の目には届かなかったからなんの問題もなかった。

今は事件があったし、ネットの時代だし、読者でない人がそれをとりあげて騒ぎ立てているだけだ。

(ざっくりこんな感じです)

価値観の違う人と話をするのはいつも難しい。文化が違う外国人とはもっと難しく、根気もいる。これからの日本は、といってもすでに始まっているのだが、様々なルーツをもった外国人と共生する社会であるはずで、相互理解のための対話は欠かせない。

先日TVを見ていたら、英語の会話力とはなにか、についてこのように述べている人がいた。英会話の力というのは、ハンバーガーを注文したり、同じ趣味の話で盛り上がることではない。それは、異なった価値観を持つ人と対話ができることだ。お互いに理解しあい、良好な関係を作れるように。非常に納得できる見解である。 

次はこちら。

居候の光さまが「外国人技能実習改正」(介護士について、またSPYBOYさまが外国人労働について書いていらっしゃいます。記事お借りします。

技能実習制度が介護職にも拡大された - 居候の光

外国人問題と中国映画2題:『ブラインド・マッサージ』と『人魚姫』 - 特別な1日(Una Giornata Particolare)

外国人労働 

1980年代後半から外国人留学生・研修生に日本語を教えていたので、関心を持っている。ヨーロッパの国々で出会う移民の人の労働条件と比べると、あまりにひどいと思っている。(私はベルギーで1年移民学校でオランダ語を習っていた)

ベルギーでは介護の仕事は、若くて明るいインドネシアなどの女性たちが多い。養成、労働条件その他、定住に関しても満足なのだという。

「どう、仕事は?困っていることない?」と聞くと、「う~ん、方言がわからないことかな」と笑う。ベルギーのお年寄りの方言は全然わからないからだ。

高齢化の進む世界の先進国では、介護の人材はどこでも引く手あまたで、日本は今のままだと来てもらえないだろう。給料は2倍払ってくれて、条件もはるかによい国を選ぶだろう。たとえばカナダのような。

 

ベルギーやフランスから引っ越し荷物を送るとき、会社は日本の宅配業者だが、働いている人はほぼ全員が外国人労働者だった。移民であるか出稼ぎであるかはわからなかったが、私の印象では短期労働者という感じ。年輩のポーランド人が元締め的な風で、ポーランドでいろいろ指図していた。

本をぎゅうぎゅうにつめた重い段ボールを軽々と肩に乗せ、3階から階段を降りていった。監督する日本人の男性社員に聞いてみると、体が丈夫でよく働くのだという。

同様に農作業、特に決まった時期に果実を摘み取る作業などは、ベルギー人はきついからとやりたがらず、やっても続かないが、ポーランド人は班を作ってやってくる。文句も言わず、夜遅くまで働いてくれるという。残業代はもちろん払うのだが、ベルギー人だと残業そのものを拒否するのだという。こちらも引っ張りだこ。

さらにレストランやカフェでも移民の人たちが多い。すごいイケメンが二人でやっている話題の洒落たレストランも、厨房を見ると移民の人たちが4人で料理を担当していた。

私はカフェなどで、恐らく移民だなと思う給仕人を見つけると、積極的に話しかけるようにしていた。短い間でも交流が持て話が聞けるので勉強になった。

またパリではカフェ業がかなりのハードな労働だから、フランス人がやりたがらず、中国系移民の二世、三世が継ぐケースが増えているという。

アジア系の女性たちも働き者なので人気がある。フランスでもベルギーでも裕福な家のメイド業(家政婦の意味で)は圧倒的にアジア人女性が多かった。

それと関係はないと思うが、私がブリュッセルで1年通った 移民学校にもベルギー人男性と結婚した中国人女性が何人もいたなあ。

日本社会も、様々な分野で外国人に下支えされている。東京だったら飲食業やコンビニなど、あの人たちがいなかったらどうしようと思うくらいだ。

東日本大震災のあと、中国の親が放射能の影響を心配して、日本にいた子どもたちを帰国させたことがあった。そうするとコンビニやスーパーのレジ、厨房で弁当を作っていた中国人留学生(たいてい日本語学校在籍)がごっそり抜けてしまい、大わらわだったのを思い出す。

政府が「移民」(*)は認めていないため、外国人の定住という実態がありながら人権や違法行為・不法就労の問題が無視できなくなっている。

経済協力開発機構OECD)の統計上の定義では、国内に1年以上滞在する人は「移民」になるそうだ。

「移民を受け入れる」のではなく、まず現行の制度、受け入れの在り方と受け入れ先の監督はすぐにでも見直しが必要だと思う。

国は「単純労働の外国人は受け入れない」というが、その建前は虚しい。建設現場や、居候の光さまが書いてらっしゃる、北海道の牧場、それから縫製業や金属加工業など、産業界の本音としてはそうした労働者がほしいのである。それをごまかしているのだから、国連などから批判されても仕方がないと思う。

長くなりましたので、いったん切ります。 

 

すばらしい ひこうき ネズミのお話-2-

   〈*絵本ブログ「子どもの領分」から移動〉

すばらしいひこうき(L'AVION MERVEILLEUX)

今日はこれ。前回と同じ  Heather S. Buchanan(ヘザー・シンクレア・ブキャナン)の作品です。やはり1985年のもの。

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前にも書きましたが、フランスで買ったイギリスの絵本です。

ネズミ好きの我が家は、ついつい手が伸びて買ってしまうんですね

つきあわせてすみません。

そして邦訳はちゃんとあるのです。日本に帰ると何でもあるので、びっくりします。

 表紙の絵が違いますけど。

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ジョージ・マウス はじめてのぼうけん– 2005/5
ヘザー・シンクレア ブキャナン (著),評論社

  

ネズミのロビンくんを紹介します。

両親と5匹の姉妹と木のうろに住んでいます。

いま(下の絵)は何を読んでいると思います?

新聞です。地球を一周するすごく速い飛行機のことが出ています。

そうそう、ちょうど自分も空を飛んで世界をめぐりたいな、と思っていたのでした。

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これはアトリエ。

ね、何をしようとしているかわかるでしょう。

ロビンは手仕事が大好き。発明家なんです。

必要なものを集めて、設計図を描いて。どこに?ってその黄色い葉っぱにですよ。

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お母さんが朝ごはんを作っています。

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何日もかかりましたが、すてきな飛行機ができあがりました。

あとはヘアピンのプロペラをつけるだけなんですが、これをどうやって回すかー

いいアイディアが浮かびません。

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気分転換にピクニックに行きましょう。

木の実を持って小川のほとりにやってきました。

小さな妹がふたり、楽し気に跳ねていますと、

突然大きな音が響きました。

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それは人間でした。おなじくピクニックに来ていたのです。

男の方はいびきをかいています。

足のところにガラスの広口瓶があって、赤いゴムが妹ネズミの頭にかかりました。

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二人は走って逃げて みんなのもとに帰りました。

その赤いゴムを見たロビンは はたと思いついたのです。

そしてアトリエへ走り出しました。

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ほら、赤いゴムで

プロペラのピンを回すのですよ。

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ロビンは飛行士の帽子をかぶり、

寒くないようにとお母さんが編んでくれた服を着て、

シートベルトを締めました。

お父さんネズミがプロペラをグルグルと、少なくとも50回は回してくれました。

 

いよいよその時がやってきました。

お父さんネズミはプロペラを放しました。

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冒険家の気分で空を飛び、かなりの距離をやってきました。

ところがだんだん速さが落ちてきて、ロビンの飛行機は木の太い枝に不時着陸しました。危なかったですが、けがはありませんよ。

再びプロペラを回して、素早く飛び乗り、家路につきました。

家族はみんな集まって、ロビンがよく見えるようにろうそくを灯し、ロビンの帰りを待っていました。

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 無事に着陸できました。

といってもそこは、お父さんネズミがくわを入れたばかりの菜園だったのですが。

でもお父さんはちっとも怒りませんでした。大切な息子の帰還が嬉しかったのです。

そしてロビンは、顔いっぱいに笑みを浮かべています。

悦びと誇らしさで溢れんばかりの。

飛行士にして探検家のネズミなんですもの。

おしまい

 

 

著者 ヘザー・シンクレア・ブキャナン

 

   http://www.georgeandmatildamouse.co.uk/assets/images/Heather.jpg

 

これまた愛らしいホームページをお持ちのブキャナンさん。

さいころから絵を描くのが好き。8歳のときにハムスターを飼い始め、子どもをたくさん産むので増えました。するとお父さんが古いクローゼットを改造して、ハムスターのおうちを作ってくれました。ハムスター全員に名前をつけ、よく観察するようになり、スケッチを始めました。そしてハムスターが主人公の物語を編み出したというわけです。本はいまのところ12冊出ているそうです。

 

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Heather Buchanan : Meet Heather

http://www.georgeandmatildamouse.co.uk/assets/images/H_girl.jpg9歳のころのブキャナンさん

お話はここまで。

魚は痛みを感じるか?(日本のイメージ-4-)ロブスターを熱湯に放り込む従来の調理法禁止(2018年1月)

ロブスターの痛み

国や人によって考え方や慣習も違えば、「常識や考え方は時代と共に変わる」。

http://www.deschelp.be/images/fruits.jpg 

(前回記事 NOS局の取材レストラン ”CHEZ RINI”のメニュー。毎週第3木曜はこれ全部がおひとり 32.50。安いですね)

ベルギーのロブスターの扱いをめぐって

愛護団体の言い分も聞いてみましょう。ばかばかしいと思う人もいるかもしれないが、結局、国際化や共生、多文化主義とは、相手を知ることから始まるわけです。

ベルギー・フランダースのテレビ局の料理ショーで、生きて動いているロブスターをグリルに入れたシェフに対し、団体代表の男性が言ったことば:

「ほら穴に住んでいた時代ならわかるけど、現代でこんな野蛮なことをしているなんて信じられないですよ。シェフにも生き物を扱うにおいて、倫理はほしいですな。生き物を苦しめないで死なせる方法を用いてもらいたいんです。」

生き物を苦しめないで死なせる方法って?

はい、これが前回の問題でした。お返事くださった唯一人の方。

J.パーキンソン (id:PSP-PAGF)

エビの活き作り、確か冷蔵して低温で気絶させてから調理しなければならない・・のでは?

Jさま、ありがとうございました。感激です(笑)。日本人のやり方はそうなんでしょうね。しかしヨーロッパではこんな機械があるそうですよ。ロブスターなど甲殻類の痛点を、電気の針でついて一瞬で麻酔をかける装置だとか。これ↓

     f:id:cenecio:20170410133047p:plain英国製

これを使えば人道的(!)だと言っています。

 

魚の痛み

甲殻類だけでなく、魚にも痛みや苦しみを感じる能力が備わっている。これは イギリス・エディンバラ大学の研究チームがニジマスを使った実験・調査で解明しました。単なる反射(反応)ではない、哺乳類動物にとっての「痛み」に相当するものがあるのだとし、その証拠をあげて発表したのです。科学者としての冷静な問題提起であり、ヨーロッパで時々出会う、半分頭のおかしい妄信的な愛護団体の人が言っているのとはちがいます。BBC NEWS | Science/Nature | Fish do feel pain, scientists say

それからご存知かもしれませんが、本も出ています。

     https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51CJSLrPFmL.jpg

『魚は痛みを感じるか?』 紀伊國屋書店 (2012/2/2)
ヴィクトリア・ブレイスウェイト (著), 高橋 洋 (翻訳)

魚類学者ブレイスウェイトの主張はずばり「魚の福祉」です。「魚は痛みを感じている」と結論づけたうえで、魚を食べるなと言っているわけでは決してなく、漁業などに対し、多くの考察や提案をしています。

その後このテーマ(魚が痛みを感じること)を扱った小説が発表されたりしました。これはオランダ語小説(多国語にも翻訳された。邦訳なし)で私は読了しましたが、日本が酷くたたかれていて辛かったです😢。そんなこんなで、動物保護・福祉はヨーロッパでは伝統的に関心が高いのです。倫理をいう人もあれば、消費者としての選択、たとえば魚を買うならエコフィッシュ(*)というふうに。こうした関心が捕鯨やイルカ漁にもつながっています。エコフィッシュエコフィッシュの取組みを説明します 

 

増える菜食主義・ヴィ―ガン

以前TV番組でみた「訪日外国人に人気の料理屋」は勉強になりました。高山市にある平安楽という店が紹介されていました。

見ているとわらわらと外国人が集まってきます。不思議。なぜだろう?お店は一見どうということのない感じの家庭的なお店。御夫婦でやっていて、すてきな女将さんの絶妙な英語対応や、居心地の良さはわかりますが…。

ほかの店にないもの、それは豊富なベジタリアン向けメニューでした。しかも客の要望に適宜応えてくれるというのです。旅行者の一行は皆が皆ベジタリアンではないわけで、ベジタリアン向けメニューがあれば同じお店で一緒に食べられます。ベジタリアン向けの飲食店は都会にはたくさんあっても、地方ではほとんど望めないのが実情です。

この平安楽は、トリップアドバイザーで高評価を得て、外国人に人気の日本のレストラン部門で去年2016年は第1位だったそうです。

たしかにベジタリアンは、一昔に比べて倍増した感があります。日本の状況はわからないのですが、ヨーロッパでは私の周りにも大勢います。私が若かったころはイスラム、またはユダヤ教徒の食材に気を配ったり、肉を食べないフィンランド人のために特別メニューを考えたり、あとはアレルギーなどを考えに入れればよかった。

今はベジタリアン、菜食主義のさらに先をいくヴィ―ガン (Vegan)も増えていて驚かされます。ヴィーガニズム (Veganism)は、衣服や日用雑貨などでも動物由来のものを使わないという、ライフスタイルといっていい運動です。

たとえば私は、腕時計はベルトで、象牙の印鑑を使い、ガチョウの羽根布団を使い、羊毛のセーターを着ています。こうしたものは、人間が自分たちの利用目的のために動物を苦しめて得ている、よくないと考えるわけです。

食事だけなら (Dietary Vegan)日本でもあちこちで活動があるようで、たとえば今月は「東京ビーガングルメ祭り2017 」があります。

 

クジラについて皆で学ぶ

捕鯨に反対する人はなにもグリンピースだけじゃない。過激で先鋭化した一部のメンバーのせいで目立っているだけです。

ベルギーやフランスの全国紙は定期的に、クジラ(やイルカ)の種類別にイラストと生息数の推定を載せることがあります。絶滅の恐れのある種類には、詳しく注がついています。このようにして一般市民も学ぶことができ、子どもたちは学校で習って、関心を高めていくのです。他の生き物、特に絶滅危惧種についても同様に。

日本ではクジラについては科学雑誌には載っているかもしれないけれど、一般人の関心になりにくく知識もないのが普通です。私はクジラの名前を言われてもほとんどわからないですよ。

「常識や考え方は時代と共に変わる」

で、またここに戻ります。欧米でも以前は捕鯨をしていましたが、現在では 一般に「クジラやイルカは高度な知能を持っており、人類共有の財産として大切にしなければならない」と考えられています。一方、牛や豚や羊(+鶏や鴨)などの畜産は自国内で再生産できる資源だと考える。養殖もしかり。

ここを踏まえたうえで冷静な議論をすべきで、日本政府も調査捕鯨について理解の得られる説明をしなければならないでしょう。たとえば単に「調査」をするだけなら「非致死的調査法もあるし、そっちのほうが効率的ですよ」と相手に言われているがどう答えているのか。「日本文化や伝統に対する攻撃だ」と憤るだけではだめだと思います。

オーストラリアではジュゴンを食べる人がいるし、別の地域ではアザラシを食べる人もいるし、犬やリスを食べる人たちもいます。でもそれを持ち出して「あいつらはどうなんだ」という議論はいかにもマズいですね。

原発は止めるべきだ、と言うと「あんた、電気使ってんだろう。じゃあもう明日から使うなよな」という乱暴なギロン(笑)がありましたが、ちょっとあれを思い出します。

私たちは食べ物について、これからももっと考えていくのがいいでしょう。クジラやマグロを食べ続けるのか、この魚はどこの海・養殖場からきたか、適正な方法で獲られたものか、偽装はないかなど…。

「活造り」や「踊り喰い」「残酷焼き」といったネーミングも、指摘されてみればちょっと怖いですね。ヨーロッパ人はこれで凍り付きます。【ロブスターの痛み ここまで】

 

こすもっぷさまご紹介の本、さっそく読んでみました。

経済を読み解くための宗教史  –宇山 卓栄 (著)KADOKAWA (2015/11/20)cosmop.hatenablog.com

著者の宇山氏は代々木ゼミナールで世界史を教える先生であり、個人投資家として新興国の株式・債券に投資する一方、「自分の目で見て歩く」をモットーに世界各国を旅する人、だそうです。

「宗教」は私がもっとも苦手とするもの。「経済」も同じ。その金銭・物質的な経済と抽象的・精神的なものである宗教が、実は密接な関係でいかに影響しあいながら社会を形成してきたか、それは過去の話ではなく現代にも繋がっていることを、宇山氏は予備校の先生らしいわかりやすさで教えてくれます。

ユダヤ教キリスト教イスラム教、ヒンドゥー教、仏教、(宗教ではないが)儒教など、これらと古代から現代までの歴史的大事件と絡みあう世界史・・・とても新鮮で刺激的、また知らないことばかりで、唸りました。十字軍がキリスト教国とイスラム教国との経済戦争だったとか、宗教改革カトリックVSプロテスタントの利権争いだった、など。

ほかにも歴史上の事件はおもしろいのですが、私は例えば、イスラム金融のことが印象に残っています。1960年代にエジプトで無利子銀行が創設され、1970年代、ドバイ・イスラム銀行など本格的なイスラム金融ができる。そして世界各地で設立ラッシュ。2001年の9.11のあと、アメリカの金融機関に預けられていたイスラム教徒の金融資産が、凍結されるのをおそれ、ごっそりアメリカから引き揚げられる。その莫大な金融資産の行先はイスラム金融。現在、総資産額は1兆5000億ドル程度だとか。

マレーシア移住が人気など一度も考えてみなかったし、2030年には世界の4人にひとり、2050年には3人にひとりがイスラム教徒になると予想されているなど、刺激的な読書でした。

 

 

追記①:その後見つけた記事です。簡潔にまとまっています。エビやカニにも痛覚があった!? 

追記②

www.afpbb.com

 (引用します)

【1月11日 AFP】スイス政府は10日、暴れるロブスターを熱湯に放り込む従来の調理法を禁じ、事前に気絶させてから絶命させることを義務づけた。動物保護法の全面的な見直しに伴う措置で3月1日から適用される。

 ロブスターを生きたまま熱湯に入れる調理法はこれまでレストランで一般的だったが、今回の法改正によりロブスターは「死ぬ前に気絶していなければならない」とされた。スイスの公共放送局(RTS)によると、気絶させる方法も電気ショックか機械を使った「脳の破壊」しか認められないという。

 動物の権利活動家や一部の科学者は、ロブスターやその他の甲殻類は高度な神経系を持っており、生きたまま熱湯でゆでられると激しい痛みを感じると主張している。

 改正法ではこのほか、生きたロブスターを含む海産甲殻類を氷詰めにしたり氷水に入れたりして輸送することも禁止し、「常に自然の状態に保たなくてはならない」ともされた。(c)AFP 

追記③さよなら、ルイ。

 Dolfinarium水族館のルイが2018年1月10日死去。推定80歳。

クリスマスディナーのご馳走になるところを救出されたのだが、11日間しか生きられなかった。

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https://nos.nl/data/image/2018/01/10/443070/1008x567.jpg

カツラが申告義務かと思った朝・ロブスターの痛み(日本のイメージ-3-) 

カツラ 申告義務ですよ

朝起きると必ずびっくりするようなことが起こっている。朝を迎えるのが怖い。

シリアへのミサイル攻撃もそうだし、スウェーデンのトラックを使ったテロ。ストックホルムは旅行で2回行ったことがあるが、テロ現場は中央駅からも近い繁華な中心部だ。

トランプ大統領が2月に「スウェーデンでテロ」などといい加減なことを言って、皆に呆れられていたのだが…まさかこんなことになるとは。これからもたくさん起こるんだろうか。日本だってあぶない。

また、すでに決まっていた海外留学を取りやめるケースもチラホラ聞かれる。悲しいことだ。

最近個人的にビックリ仰天したのは「頭髪地毛証明書」なるものを高校入学前に提出させる学校があるということ。朝の忙しい時にTVから聞こえてきた「ジゲ証明」。

「自毛証明?カツラをかぶっていること、申し出なくちゃいけないの?いったいいつから?これもアベのせい?」と思い、愛用者の方々に心から同情してしまった。

実際は全然違った。頭髪がもともと縮れ毛の生徒、色が薄い生徒は「故意に加工しない状態」であることを記載し、その証拠に「幼少時代の写真を添えて証明書を提出」することを高校が要求しているという。

唖然として耳を疑った。このグローバル化・多様化の時代に、なんという時代錯誤!両親、またはそのどちらかが外国人の場合、子弟は当然髪の色がより薄く、おそらく「茶髪」に見えるだろう。風紀検査でひっかからないためにも、あらかじめ書類を出しておくのだと。

信じがたいことである。日本はこれから、外国人労働者や移民に来て働いてもらおうというのに。

すると娘が言った。「うちの高校でもそうだったよ。口で申告するの。これは縮毛(しゅくもう)です、って」。はあ、知らないのは私だけだった…やれやれ。

 

みなさんに感謝いたします 

なんともまあ、知らないことは多いわけで、いつも教えてもらって感謝の限りである。

前に書いた記事で、写真の出所がわからなかったとき

日本の中にいればそれが普通ですが、それが異常であることに気が付けないのが一番怖いですよね。イタリアの記事の写真はハローワークの求人端末を使っている光景かと思います。こうして見ると異常な光景ですね(笑)2017/04/01

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この写真です。

bosatoさま、教えてくださり、本当にありがとうございます。私などは世間知らずだから、会社ではないとは思ったが、どこであるかは見当もつかなかった。

J.パーキンソン (id:PSP-PAGF)

実は私も、中学生の頃、「日本の経済は、外国から見ると、社会主義だ」と聞いた記憶があります。教師曰く「事業の許可権限を国が持っていて、経済の目標数値(例:GDPの増加率)を国が決め・・」と。

当時、ビックリしたので、記憶していたのでした。 

 中学で習った? そ、そうなんですか…。しっかり覚えてらっしゃるJさまにもびっくり。 

よんばば (id:yonnbaba)

(タマニチェンコさんは)日本のシステムを鋭く看破していらっしゃいますね。
民進党大会で井手教授が言われたように、いま思い切ったパラダイムシフトをしなければならないときに来ているのでしょう。怖気づいて旧来のシステムにしがみついていると、ズタズタになってしまいかねませんが、上も下も、人々にその覚悟はあるのだろうかと疑います。

井出先生の貼り付け、約束しておきながらやっと今になりました。

あちこちで話題になり、みなさまもご存知だと思うが、私のブログにも貼り付けておきたい。正直いうと、井出さんの本気度に胸つまり、目頭が熱くなりました。

www.youtube.com 

こすもっぷ (id:Cosmop)

 残業上限100時間に年度末最終日のプレミアムフライデーと、なにかのコントのように思えるのですよね。何とかしようとしてるのは分かるんだけど、空回り感が半端ない・・・。プレミアムフライデーも有給使ってって、いやそれ違うでしょ?って感じてしまう(笑)。

 ブラック企業などで働いてきたこすもっぷさまがおっしゃると、コントだとしても笑えませんね。 

マミー (id:mamichansan)

(略)強い同調圧力と、横並び主義は全体主義的だし、相続税の高さと長く続いた累進課税制度も社会主義的、共産主義的思想の影響を強く受けたと言ってもいいかもしれないし。・・・

戦後、長い間、宗教も戦前の理想も失った日本社会の心のよりどころが、帰属する会社や企業であったと思うのです。会社と社員は家族のようなもの。その一体感は、長らく働く人々に、喜びや生きがい、自尊心を与えてきた一面も確かにあると思うのですが、終身雇用の終焉、安易なリストラが、その、日本に唯一残っていた「よりどころ」のようなものを粉砕してしまいました。

忠誠心とは、時に心地いいものでもありますが、日本の会社は、今や、その忠誠心に足る存在から、「おりてしまった」。・・・

日本人は、なにか早急に、新たな規範というか、心のよりどころを見つけなくてはいけないなあって。

 すばらしいコメントをいただきながら、全文載せられなくてごめんなさい。みなさんはコメ欄で読んでくださいね。

新たな心のよりどころもそうだし、ギスギスしてやさしさのない生きづらい社会、格差だらけの、経済的にはボロボロに破綻するであろう(オリンピック後?)日本をどうやって建て直したらいいんでしょう。

成長しなくてかまわないから、今あるものを上手にやりくりし、できる限り公平に分け合って暮らすことはできないんでしょうか。私は疑問と怒りでいっぱいです。

この問題はいったんおいて。 

ワシントン大学の美しい桜をしばし愛でてください。

http://media.cntraveler.com/photos/58beec0b19ae004920625158/master/w_1440,c_limit/university-of-washington-seattle-cherry-blossoms-GettyImages-643775328.jpg

University of Washington, Seattle

そしてアメリカ全土の桜分布地図。

http://www.asiamattersforamerica.org/sites/default/files//field/image/cherryblossommap.jpg

anneneville

ロンドンの電車は昔から混んでいたような。。というより車両が小さい??確かに現在では混んだ車両では殺気だった感じがします、ロンドンも。日本の満員電車はほんと、収容所へ連れて行かれる感じがしますね。(>_<)2017/04/04

 ロンドンに住んでいらしたanneさん。今は”痛勤”電車なんですね。ちょっと前に読んだイギリスの記事に「労働条件の改善が急務。このままだと日本人みたいに過労死してしまう」というのがありまして。(ため息) 

ni-runi-runi-ru

通勤電車は確かに酷かったです。駅員と一緒に乗客も手伝って押し込んでいましたから。今は逆に無理して乗ろうとする人を剥がしてませんか❓

「剥がす」のですね。ちょっと笑える表現です。東京でもだいぶ前から、時間差をもうけて出勤・登校するしくみはあると思うのですが。

id:SPYBOY

(略)かってペリーは捕鯨船向けの補給基地を探して、日本へ来たわけですし、ジュール・ベルヌの有名な海底2万里は捕鯨を肯定的に表現していました。メルヴィルの白鯨もありましたね。仰っているように常識とか考え方って時代と共に変わるものだと思います。・・・

どちらが正しいというわけじゃないですが、冷静な議論が必要だと思うんです。宗教とか文化はユニバーサルなものではないものですが、どこで折り合わせるか。

 

常識とか考え方って時代と共に変わる 」

このことは外国で暮らすと痛感します。

たとえば「動物の倫理的扱いを求める人々の会」(People for the Ethical Treatment of Animals =PETA)の活動は有名である。私の記憶では30年前にはすでに「ヨーロッパを旅行するとき、毛皮は着ていかないほうがいいわよ。ペンキを塗られるから」と忠告されていた。もともと毛皮のコートなど持っていないからいいのだが、この団体は過激に走る人も多くて、動物愛護団体から批判も受けている。動物実験や闘牛などに反対。犬を娯楽に使ったり労働させたりもいけない。(ソフトバンクの「お父さん犬」もだめですね)。鎖につながれたままの飼い犬もよくない。書き出すとキリがないので止めておきます。

 

エビの痛み

日本人として私が最も驚いたのは、「エビが苦しむ・痛がる」という表現。2008年だったか、オーストラリアで「伊勢海老の活造り」がたたかれていた。オーストラリアやアメリカのある州では、エビの背に包丁を入れるのに決まりがある。一気に脳を切断しないと、エビが苦しむからだという。規則を守らない日本料理店には指導があり、動物愛護に関する法令で罰せられるということだった。

何を言い出すのかと思ったら、エビ、カニ、ザリガニなどはちゃんと神経があって、痛みを感じるのだ、そのことは研究で明らかになっているのだという。

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"Ze moeten levend zijn, anders zijn ze niet meer lekker" | NOS(ビデオは記事内にあります。オランダ語

 

ベルギー人はグルメなのでロブスターが大好きなのだが、あるときTVの料理番組ショーで有名シェフが、生きたロブスターを直にグリルで焼いた。これが国内外で一部の人から非難ごうごうだった。

NOS(オランダ国営放送)がベルギーのロブスター専門レストランに取材にきたり(上の記事)、オランダの議会ではロブスターの調理法について議論をしたこともある。

オランダ人はこう思っている。生きているロブスターの料理を娯楽として企画するとは何事か、ベルギー人はどういう神経をしているのか。

ではどうすべきだと思いますか。(ちょっと難しい問題…)

答えはあしたにしますね。

アゲハ蝶の舞う季節だね~ &Mr.ビーンのメグレ警視 (追記)

みよちゃんさまのお宅でも 冬越ししたアゲハチョウが羽化しました。もうお断りしていますので、紹介させていただきます。美しいお写真をご覧ください。

d.hatena.ne.jp

一枚お借りします。文様の色の鮮やかなこと!上手に撮れましたね。

http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/miyotya/20170404/20170404160135.jpg

文を読みますと、お母さんのような気持ちで接しているのがよくわかります。

「もし留守の間に羽化してしまったら・・・後ろ髪を引かれる思いで家を出ました」

ええ、私もかつてはそうでした。今はもう、サナギに変身するところや羽化するところはかなりの回数見ていますので。

心配なのは雨降りや肌寒い日にかえったとき。これじゃお空は飛べないよ、と思っていると、ちょっと雨があがった隙に、いまだとばかりに舞い上がり、飛んでいってしまういますね。

今年はベランダのあちこちで、おそらく10匹はサナギのまま越冬したと思うのですが、いろいろなところに隠れているもので、数はよくわからないのです。

何年か前には家の中で、テレビの後ろで一匹羽化してあわてたことがありました。いつのまにここに来たのだろう、うちの猫に見つからなくてよかったな。うまく外へ誘導しました。

すると数日後また、キャットタワーの後ろにもサナギをみつけたのです。ヤバいぞ、いつ羽化するだろうか。毎朝ハラハラしました。運よく殻から抜け出しているところを見たので、猫を別の部屋に移して、窓をあけてやりました。

毎年何かしらドラマがあるのですが、みよちゃんさま、ちょっと聞いてくださいます?

こんなことってあるでしょうか。去年の秋、一匹がサナギになったと思ったら・・

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別のアゲハがその上でサナギになったのです。かなり珍しいことですよね。

ところが1か月くらい前にベランダで、ちょっと目を離したらうちの猫がこれを手で払い落してしまいました。ガラスケースの底に落ちて、そのままにしてあります。この二匹がかえるかどうかが、今の私の最大関心事で、北のミサイルに邪魔されたくない、心静かに羽化の日を待っているところであります。

* 追記:4月23日、重なっている上のほうが羽化しました👏

 

蝶というと思い出すもの

以前にも蝶についてあれこれ綴りました。「蝶・二つ折りの恋文」というカテゴリーさえ設けています。

今日はスイスの絵本作家エルンスト・クライドルフ(Ernst Kreidolf 1863-1956)の世界をのぞいてみましょう。この人の蝶の絵はいっぺんみたら忘れられません。

『花を棲みかに』( Lenzgelind 1926)から

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蝶が擬人化され、人間さながらに暮らす世界を描きます。他の虫や花も擬人化されて出てきます。

https://image.invaluable.com/housePhotos/Bassenge/66/287866/H0223-L16559447.jpg

 ね、ちょっと本を見てみたくなるでしょう?

翻訳はこちら『花を棲みかに』(矢川澄子訳、童話屋、1983)

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これは画集です。

展覧会もありました。 

 

話変わり…

Mr.ビーンメグレ警視だなんて!

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メグレ警視 | AXNミステリー(4月15日 (土) 20:00~)

メグレ警視、ご存知じゃない?ジョルジュ・シムノン原作の小説ですが、ヨーロッパでは人気が高く、ドラマ化・映画化も多くて、たとえば私のような年寄りはメグレ役としてはすぐにジャン・ギャバンを思い浮かべます。

イギリスのこのたびの新作、「初回放送時7,200,000人の視聴者かつ28.8%のシェアを獲得し、文句なしの大ヒットとなった」と話題でした。「Mr.ビーン」のローワン・アトキンソンが主演というのには驚きました。でも写真を見るといい雰囲気だしています。実際はメグレは貫禄のおっさん体形なんですけどね。

写真はメグレ夫人(Lucy Cohu)と。 

制作陣が「刑事フォイル」「名探偵ポワロ」「ミス・マープル」シリーズのメンバーですから、本当に楽しみです。一応お知らせしておきます。

http://www.telegraph.co.uk/content/dam/tv/2016/04/01/maigret7-large_trans_NvBQzQNjv4BqpVlberWd9EgFPZtcLiMQfzQZgYGlavj0_5edVMaKHRQ.jpg

 

個人メモ:

蝶の不思議 : Lenzgesind 

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お針子ニネット ネズミのお話-1- (「南国に対する北国の優越性について」 ポール・アザール)

   〈*絵本ブログ「子どもの領分」から移動〉

お針子ニネット(NINETTE COUTURIERE)

Heather S. Buchanan(ヘザー・シンクレア・ブキャナン)作、1985年の本。

子どもたちが大好きだった本であり、また我が家はハムスター教、いえ、ハムスター狂時代があったものだから、この手の本は思い出深いです。

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 ヘザー・シンクレア・ブキャナンはイギリス人で英語からの翻訳なんです。で、これを書こうと決めて調べてみたら なんと翻訳がありました。日本はなんでもあるんだな。

https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/61TYG4BVGZL._SX368_BO1,204,203,200_.jpg

チルダ・マウスのすてきなおうち

(評論社の児童図書館・絵本の部屋) 単行本 – 2005/5

 ニネットはおねえちゃんネズミ。両親と双子の弟と暮らしています。

場所はというと 老婦人の家の片隅、

ふたのとれた中国製のティーポットの中。

一家の集合写真を見てください。

 

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この本はどのページにも、四隅に可愛い服を着たネズミが描かれています。

私は右上のが好みです。

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ニネットは好奇心いっぱいで手先の器用な女の子。

老婦人の針仕事をじっと見ています。

今、計画していることがあるんです。

 

ネズミたちのおうちの中はこんなふう。

絵をみているだけで楽しいですね。

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興味がありましたら、ご自分で読んでいただくとして

あとはざっくりと。

ニネットは弟ふたりにチョッキを作ってあげたいのです。

それで勇気をだして老婦人のお裁縫籠へ冒険です。

勇敢で賢いニネット。

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糸を体に巻き付け、針を持っています。

一寸法師みたい。

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小さな弟が足で踏んでいるのは綿です。

ニネットはパッチワークですてきなチョッキを作ります。

あとはボタンをつけるだけ。

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ボタンを選びおえて戻ろうとしたら、

まあ、あのいたずらっ子たちがティーポットから出てきている!

大変!猫にも見つかった。

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なんとかふたりは逃げました。

でも二ネットは?

 

ポットのところに猫がいますよ。

こっちを見ているし。

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しかし猫はそのとき飾り皿を落としてしまい、その音を聞きつけた老婦人がやってきて、猫を庭へ出してくれたのでした。

ああ、よかった。

こわかったですね。

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最後はみんなで輪になって踊っています。

すてきなパッチワークの服を着て。

おしまい。

 

 

イギリスといえば

借りぐらしのアリエッティ」の原作になったメアリー・ノートンのシリーズもありますね。

https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51OY5yNNKKL._SX347_BO1,204,203,200_.jpg

みなさん、不思議に思ったことはありませんか。童話や絵本や児童向けの文学は 圧倒的に北ヨーロッパとイギリスが優れているんです。

これについてポール・アザールはこのようなことを述べています。

「南国に対する北国の優越性について」の中で

北ヨーロッパの風土、厳しい自然や森や山々が、空想を広げるのに適しているからだ

https://www.kinokuniya.co.jp/images/goods/ar2/web/imgdata2/large/43140/4314000031.jpg出典はこちら

『本・子ども・大人』

アザール,ポール【著】〈Paul Hazard〉/矢崎 源九郎/横山 正矢【共訳】

第3章 南国に対する北国の優越性について(南国に少ない児童文学;イギリスの子守唄 ほか)

 次回、もうひとつのネズミのお話。

日本という国のイメージ-2- 鉄道・クジラ問題 追記:『 おクジラさま ふたつの正義の物語 』

生まれ育った国を大切に思うのは当たり前ですね。

だからここ数年、海外のメディアで、日本の労働環境(長時間労働ブラック企業、過労死・過労自殺)に関するニュースをあまりに頻繁に目にすると、日本のイメージをひどく損なっていると思い、気が気でならない。どう見ても日本はまともな国ではない、と映るようです。

さらにイジメ問題、とくに最近では福島出身の子どもたちが悪質ないじめに遭っていること。また私は無知だったが、深刻な「大人のひきこもり」についてオランダ語新聞が詳細にレポートしていた。日本は病んでいるなあと思わざるをえない。

前回から、外から見ると日本がどう見えるか、あくまでも私の体験の範囲内ではあるが雑感を書いている。

 

世界が驚いた!ニッポン、スゴイデスネ!

というテレビ番組があるのは皆さんもご存じだと思う。きっと日本にも凄い所がたくさんあるのだろう。だけどこの自画自賛なタイトルにまず違和感を感じる。

昔、フランス人のお宅に夕食によばれたとき、お母さんが「今日はうまく鶏が焼けなくてごめんね。オーブンのせいなのよ」と言い訳したら、すかさず友人が

「お母さん、日本人だったらこういうとき、自分の腕が悪くて、と言うのよ。オーブンが壊れていたとしてもね。そしておいしい料理を出してくるのよ」

そのあと謙譲を重んじる国民性について滔々と述べたてて、かわいそうなお母さんを困らせたことを思い出す。

日本がどれだけ凄いかを視察団に見せるというコンセプトのこの番組、一度だけ見たことがあるが、よりによって列車に関する回だったから苦笑してしまった。時間通りに走らせるための様々な工夫や、駅職員と運転士の連携など、一般人には思いもよらないことばかり。視察に来たドイツ人らが感心し、驚いていた。

確かに日本の電車や長距離高速列車は速いし遅延も少なく、本数も多くてスムーズな運行が売りである。が、東京など首都圏の電車の混雑ぶりは、非人間的に映るようだ。

1990年代にフランスの大臣クレソンの「日本人は兎小屋のようなアパートに住み」発言もあったが、ラッシュ時の通勤電車については 家畜列車か、ユダヤ人を載せて強制収容所に向かう貨車並み、と表現した人もいる

比喩の的確さに思わずうなってしまった。乗車率が何パーセントという問題ではなく、見た目の印象を述べているのだと思う。

「最近はロンドンもそうよ」とイギリス転勤になったベルギー人が、おととしだったか言っていた。ラッシュ時の混み方は東京だけではないようだ。

 

以前、北陸新幹線を利用したときにhttp://cenecio.hatenablog.com/entry/2017/01/12/162636

苦言を呈したのだが、要するに鉄道会社側に「快適な旅を提供する」という発想がないのではないか。ヨーロッパでは長距離列車は座席指定が原則である。荷物置き場、自転車置き場があり、朝早くと夜遅めの時間帯には割引料金を設けて混雑を避ける工夫もある。

日本では、詰め込めるだけ詰め込む。自由席車両が満席で、通路にも立てないとなると指定席に誘導して通路に立たせる。

早くから指定席を予約して、楽しい旅行に出かけようという乗客にはなんともお気の毒なことだ。トイレに立とうにも、人だけでなくスーツケースやベビーカーでぎっしり。(最新車両には荷物置き場が設置されているが)

最近は海外からの個人旅行客も多いし、週末や連休は発券時にすでに混雑することは予測できるだろうに。乗客数に制限をかけたり増便したりしないのだろうか。苦情は受け付けているらしいが、改善する気はないのかな。どこが「おもてなし」なの、どこが「スゴイデスネ」?と思ってしまう。

そこで突然思い出したあの写真!「スゴイデスネ」ってあれかな。

今、アムステルダム近代美術館で、エド・ファン・デア・エルスケン(Ed van der Elsken1925-1990)回顧展をやっている。エルスケンはオランダを代表する写真家で、1959年に初来日してから、東京や大阪で多くの写真を撮っている。

1966年の写真。

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ニッポン、スゴイデスネ!これだ!

 

頭の痛いクジラ問題・イルカ漁

日本人は「クジラやイルカを殺戮し、食べる野蛮な人たち」というイメージ。

みなさん、クジラ食べますか。私は子どものころ食べたことがある。缶詰だけれど。

先日、谷口ジローの記事で紹介した『孤独のグルメ』の原作者、久住昌之さんは、インタビューの中で、好きだった給食として「クジラのノルウェー煮。サイコロみたいに切ってある鯨肉がトマト味で煮込んである」と話していた。久住さんとは同じ世代なのに私はこれを知らない。

イルカについてはおととい新たな動きが。ますます頭が痛くなる。

JAZA(日本動物園水族館協会)は追い込み漁を「残酷」と非難する世界動物園水族館協会(WAZA)の警告を受け、2015年5月、この方法で捕獲されたイルカの購入禁止を決定している。

しかし、新江ノ島水族館下関市立しものせき水族館海響館」が「今後も太地町からイルカを購入したい」として、JAZAを退会したことが4月1日、分かった。

2水族館、JAZA退会…太地イルカ購入継続で : 社会 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

イルカ漁がテーマのドキュメンタリー映画ザ・コーヴ』は、2009年にオスカー賞を受賞して、和歌山県太地町の赤く染まった海とともに、世界中の多くの人々の脳裏に刻み込まれてしまった。殺し方の残酷さとイルカをビジネスにして潤う行為が批判されている。

クジラ漁に対しても非常に敏感な反応がある。

昔はヨーロッパ・アメリカでも捕鯨をしていた。鯨油は主に灯火用に、鯨のヒゲは甲冑、帽子、コルセットの骨(下の絵参照)などに使われた。

しかし現在では捕鯨国は日本やノルウェーなどわずかである。

http://p4.storage.canalblog.com/46/38/512163/39642092.jpg「壊れないクジラの骨のコルセット」

捕鯨を非難するヨーロッパの人たちの言い分はー

食文化は時代とともに変わっていくべきだ。現代ではクジラやイルカを食べなくてもほかの食べ物、魚介や肉などたくさんあるではないか。そしてクジラやイルカは高度な知能を持っており、人類共有の財産として大切にしなければならない。ざっくり言ってこんな感じ。

日本人も大昔、犬を食べていたらしい。大陸由来の犬食文化 - Wikipediaがあったことは明らかになっている。アジアの国々では現在も伝統として犬食をしているが、日本人は再び犬を食べるだろうか。答えは否だろう。

 

クジラ問題をめぐる個人的な思い出

①世界中で広く使われている、第二外国語としてのドイツ語教科書(ヒューバー出版社)中級には、こんな箇所がある。

定年退職したらやりたいことのリスト。趣味などのほかに「社会に役立つボランティア活動」が挙げられていて、挿絵が捕鯨反対のデモ行進だった。

え?ボランティアの代表例が捕鯨反対団体で活動すること?ドイツ人の教師に驚きを伝えると、教師は言いにくそうに

「君たちがもう鯨肉を食べていないのは知っているけどね。でもさ、渋谷に専門店があるでしょう。109のそばに。あんな目立つところにあって間が悪いね」と。

ここでもまたビックリ仰天。私はその店を知らなかったのだ。いやはや、渋谷にはあまり行かないからだが、クジラ専門店があるだなんて考えてもみなかった。

(参考までに↓ ここです)

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②ベルギー・ブリュッセルの連続テロから1周年を迎えた。あのころは毎日TVを見て、新聞数紙をオランダ語とフランス語で読んでいた。

日本でもあると思うけどよく読まれている記事TOP5」。DeMorgen紙、3月25日(テロ3日後)のTOP5は今でも忘れない。過去記事に貼り付けたから今引っ張ってきたが、こんなふうだった。

左から順にテーマは ①テロ ②テロ ③捕鯨 ④テロ ⑤テロ

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捕鯨の記事は「日本がクジラ333頭を殺した。ほとんどが妊娠中だった」というもの。

Japan doodt 333 walvissen, meesten waren zwanger | walvissenjacht | De Morgen

国際的な非難勧告も無視し続ける日本に対して容赦ない内容。また読者の関心の高さもわかる。

③ もっともショックな思い出

東日本大震災のあと読んだオランダの全国紙。震災と福島の記事がたくさん載っており、記事下のコメント欄もたまに読んでいた。そのなかに捕鯨反対活動家とおぼしき人の意見があった。

「これまで何十年もグリンピースや他の団体が活動してきても、日本は捕鯨を止めようとしなかった。なのに1回の地震で止めるのだ。船が流されてもう漁に出られないから。それなら時々地震が起こってくればいいのに…」

実際のコメントはもっと長いし、もっとひどいことが書いてあるのでここには書けない。これが本音の人がたくさんいるのだー そう思うと背筋が寒くなった。そしてこうしたコメントは消去されるはずだと思い、証拠としてプリントアウトしておいた。

これは石巻捕鯨津波によって壊滅的な被害を受けたことを言っている。捕鯨反対の人たちは日本の地理に詳しくて、地名や数字をそらんじている。

 以上、日本の悪いほうのイメージでした😢

 

 参考:ロッテルダム港、鯨肉経由拒否

ポートフォリオ・オランダニュース - ロッテルダム港、鯨肉経由拒否

2013-06-27 06:14 (木曜日)
ロッテルダム港は船主とコンテナターミナルに対し、鯨肉を取り扱わないよう呼びかけ、これを欧州他国の港湾にも導入して欲しいと発表した。

アイスランド国籍の船「Samskip」はロッテルダム港を経由し毎年50基近い鯨肉を積んだコンテナーを運んでいる。ロッテルダム港から別のアジア国籍の船舶が日本向けにこれを輸送しているという。

ロッテルダム港は関係する船舶会社と話し合いを進めてきており、彼等もこれに同調の意向を示した。」とロッテルダム港のスポークスマン。同港は、捕鯨反対の署名運動やグリーンピースそして世界自然保護基金WWF)からの圧力で今回の決断となった。

「鯨肉が実際にオランダ市場に入ってきているわけでないので、このキャンペーンはあくまでも呼びかけであり法律ではない。ただ、感情的な問題が大きい。従業員たちが休暇で鯨ウォッチなどに行き捕鯨を嫌うなど、あくまでもセンシティブな問題。」

アイスランドでの捕鯨シーズンは始まったばかり。ロッテルダムに寄港できないとなると他の欧州の港を選ぶ公算が高い。おそらく英国の港に入港するのではないかと見られている。

世界自然保護基金によれば港湾も積荷に社会的責任を取り入れるべきだとし、「保護対象の植物や動物が違法に取引されている。積荷の中身の検査は非常に難しいが、港湾がこれに協力すべき。」と述べている。

これに対しロッテルダム港はこれを実施する計画はないと拒絶。あくまでも当局や政府の管轄である。バングラデッシュから運ばれてくる児童労働者のつくった衣類に関しても同様である。」

 ルモンド紙記事

www.lemonde.fr

佐々木監督のドキュメンタリと本

okujirasama.com

 おクジラさま ふたつの正義の物語 

おクジラさま ふたつの正義の物語

おクジラさま ふたつの正義の物語

 

 2018年8月12日朝日新聞

アメリカでも上映

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中学武道 のらくろに習う銃剣術 エイプリルフールだよね?

中学体育で銃剣道(じゅうけんどう)

 エイプリルフールのネタかと思ったら本当だった。

旧日本軍の戦闘訓練の使われていた「銃剣術」の流れをくむだけに、波紋が広がっている朝日新聞(2017年4月1日朝刊)。

まあ大変! 奥さまがた、わたくしたちもお国のために竹槍部隊を編成しましょうよ。まずは山に竹を切り出しに行って、そのあと公民館で槍を作りましょう。 

・・・って、どんなディストピアに住んでいるんですか!

教育勅語もショックだったが、これはとどめの一撃。え、甘いって?まだこれから始まるって?こうなったら笑い飛ばすしかない。我が家にある、この本で学ぼう銃剣術

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のらくろ上等兵

著者:田河水泡

出版:講談社

発行年:昭和44年(昭和7年の本を復刊したもの)

銃剣術」のまき

のらくろが言う。「これから銃剣術のけいこをはじめるであります」

ご存じないかたのために、白い犬は上官で、それぞれ中隊長(ちうたいちやう)と聯隊長(れんたいちやう)。

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のらくろがてんで話にならないので呆れられている。のらくろは自分で練習しようと壁にカバの絵を描いて、それを一突きしたら、あれま・・・。

著作権の問題もあるのでここまで。続きは図書館などでどうぞ)

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フランスから習った銃剣術

大日本帝国陸軍が発足し、明治7年(1874年)にはフランス陸軍から教官を招聘した。数人が来日し、正剣術(フェンシングのフルーレ)、軍刀術(フェンシングのサーブル)、銃剣術を指導したという。
明治20年(1887年)になると、日本の伝統的な剣術や槍術を元にした独自の軍刀術銃剣術を研究し、考案したということである。(ウィキペディアまとめ)

 

フランス式の銃剣術 l'escrime à la baïonnette

第一次大戦のころ、銃剣術の練習をするフランス人兵士。

http://rosalielebel75.franceserv.com/armesportatives/rosalie-4.jpg

http://rosalielebel75.franceserv.com/armesportatives/rosalie-5.jpg

こちらは1915年ころの英軍兵士の訓練。(オランダのサイトから)

Eerste Wereldoorlog : Mobilisatie, oorlogsverklaring : Britse soldaten tijdens oefening in vechten met geweer en bajonet. Engeland, 1915. - Geheugen van Nederland

https://i.pinimg.com/564x/5a/af/00/5aaf00ec581d9d488564188e9efe1ac6.jpg 

http://rosalielebel75.franceserv.com/armesportatives/lebel-baionnette-croiser-pointer-en-garde-parer.jpg

http://rosalielebel75.franceserv.com/lebel-baionnette.html

号令に合わせて構えをするのかな。銃がずいぶん長いのでびっくり。 

参考:第52軍による訓練の様子(1945年)。竹槍、木槍、なぎなた、その他のポールウェポンで日本を防衛する

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/1/1b/Student_militia_at_Kujukurihama.jpg竹槍 - Wikipedia

 

🌸4月1日限定 おまけ #エイプリルフール

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日本という国のイメージ -1-  

タマニチェンコさまの記事を読んでおもわず「社会主義」の言葉にぴくっと反応した。働き方改革の案などが私にあるわけではないのだが、国のイメージというものについて書いてみる。

↓ こちら読んでくださいね。長くないですよ。

タマニチェンコさま、qtamaki.hatenablog.comありがとうございました。

外国人は日本にどんなイメージを持っているか。その前に私たちが、他国に対してどんなイメージを持っているか、自分で考えてみるといい。

私だったらアメリカはまず自由の国、実力主義、移民で成り立っているから多様性に富んで活気がある、格差は大きいが正義はまだある。しかしトランプ後はそうしたイメージとはひどくかけ離れてしまったと思う。

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(写真:2016年3月パリ)

フランスは一般に歴史、芸術、ファッションなど華やかなイメージ。私だったらワインや農業、酪農、漁業のほうを先に言うだろう。また文化関連に力を入れ、太っ腹の招聘制度(留学など)文化施設の充実などを思い浮かべる。やはり移民や亡命者、難民を受け入れて発展してきた国でもある。

しかし2000年に入った頃からパリ郊外で頻発した暴動事件(主に移民の子弟による)、その後のテロ事件(パリ、ニースなど)ですっかりイメージも変わった。日本の大学生の親も、フランスは危ないから留学させたくないと言っている。 

タマニチェンコさま、部分を引用させていただきます。

日本では、見た目上、自由主義で資本主義でありながら、社会と国民の性向によって、実質的に社会主義的な機能を持つ国家運営がなされてきました。

その中心には、会社中心の生活スタイルや価値観を生み出す、新卒採用制度や年功序列制度、正社員の雇用保護政策があります。

そしてイノベーションや責任よりも画一性や協調性、忍耐や努力を強いる洗脳行為は、学校教育から始まり、新卒研修による大学生活の否定、定年退職に至るまで綿密に組み込まれており、社会に深く根ざしています。

 

私が若かったころ(1975~85年くらいと考えてください)フランス人やスイス人、ドイツ人、イタリア人などからほぼ似たようなことを言われたものだ。「社会主義」とは言わないが、個人が社会に組み込まれている感じがすると。 画一的で集団で動く感じ(団体旅行客から受ける印象か)、制服を着て時間通りに行動してまるでロボットみたい(TVなどのニュース映像からか)。そして「働きすぎ」!

私はそのように言われるまで全く考えたことがなかった。親が勤め人でないこともあるが、10年近く独りで旅行ばかりしていたので知らないことが多かった。

たとえば1980年代初めに、フランス国鉄は「トヨタ生産方式」(仏語:Le Toyota Manufacturing Program )を取りいれようとした。まず幹部らが講習を受けにいき、四苦八苦して学んだノウハウを持ち場で社員や労働者に教えようとする。しかしこれが大ブーイングだった。誰も理解する気がないので「うちの部署では頓挫してやめにした。フランス人には向かない」と当時部長職だった人が話してくれた。

 

日本のイメージ いま

誤解のないように言っておくが、あの時代は文化面では日本はむしろ持ち上げられすぎだった。ド・ゴール政権で文化相だったアンドレ・マルロー(André Malraux, 1901- 1976年)は、初代日本オタクと言ってよく、日本文化に関する著書も多くした。彼の人生も壮絶で興味が尽きないがここでは紹介できない。

あのころは日本映画が大絶賛で、黒澤・小津・溝口の主要作品を見ていないと日本人扱いされなかったものだ。とはいっても日本文化・芸術はやはり少数の知識人にファンがいたというだけである。

日本社会の今のイメージは、というとかなりひどいんじゃないかな。私はいつも朝、海外の新聞をのぞくとき、ビクビクしている。先日、ロイターが塚本幼稚園の記事を配信したときは「やめて~!」と思った。あれが日本の幼稚園だと思われたら困る。安倍首相夫人が訪問したことも、戦前の日本を彷彿とさせる教育をしていることも、15年前から教育勅語を導入したことも写真入りで詳細に伝えていた。 

それから過労死、長時間労働。こちらはあちこちの国で記事が多くて私は憂鬱だ。以前も一度記事を書いている。Karoshiは完全に普通名詞化した。「過労自殺karo-jisatsuも同じく。輸入した(い)ニッポン語「過労死」「積読」 

”karoshi japan”で画像検索してみるとよい。もしかしてサラリーマン姿のお知り合いの人が写っていたりしていない?たとえばこのイギリスの記事のこの写真も「画像検索」の中にある。

http://cached.imagescaler.hbpl.co.uk/resize/scaleWidth/880/offlinehbpl.hbpl.co.uk/news/OTM/japanese-20170109105354618.jpg 

Could the UK fall victim to Japan's 'Karoshi' over-working culture?

電通社員だった高橋まつりさんが過労自殺したことは、私が知っているだけで5か国の新聞で詳しく報道された。

https://www.ft.com/content/982b1c46-d75b-11e6-944b-e7eb37a6aa8e

https://www.ft.com/__origami/service/image/v2/images/raw/http%3A%2F%2Fcom.ft.imagepublish.prod-us.s3.amazonaws.com%2F91e1172c-d1c1-11e6-b06b-680c49b4b4c0?source=next&fit=scale-down&width=700

イタリアの記事ではこんな写真↓が。どこなんだろう??みなさん、写真を撮られたことは知っているのだろうか。高橋さんのことや日本の過労死症候群についての記事。

Il troppo lavoro uccide, il Giappone fa i conti con la sindrome karoshi

f:id:cenecio:20170331171235p:plain 

こちらの記事は、高橋さんの自殺のあと、日本では「プレミアムフライデー」を導入した、というもの。毎月、月末の金曜日の終業時間を午後3時にするように会社側に呼びかけていると。

Contre la mort par burn-out, le Japon instaure le "Premium Friday"

ここで使われている写真。 まだとっても若々しいみなさん、就活中ですね。

http://www.eco-mag.com/wp-content/uploads/2017/01/6558461937_91889f1d05_b-800x450.jpg

またもどるが、日本の過労、長時間労働イメージは昔からなんら変わっていないのだ。外国人でこうした記事を頻繁に読んでいたら、日本は悲しい国だと思うはずだ。

遺族の方がおっしゃっていた「過労死ということばをなくしてほしい」。本当にそんな日がくるといいな。だって移民を入れたり、優秀な外国人に日本で働いてもらおうなんて思っても、こんなひどい労働環境の国に来てくれるわけがない。残業時間の上限100時間とか(60時間であっても)、他国の人が聞いたらまずジョークだと思うだろう。しかも賃金は安い。

むだをなくして拘束時間をできるだけ減らしてほしい。通勤時間も長いのだし、飲み会など最低限で。余暇や趣味でリフレッシュして効率よく働いてもらいたいと思う。そうでないとますます高齢化する日本。若い人が病んで疲弊したら将来は…。言わずもがなである。

追記:

写真はサンパウロ メトロの人込み!東京も真っ青だな。

https://nos.nl/data/image/2018/01/31/447915/1008x567.jpg

https://nos.nl/data/image/2018/01/31/447915/1008x567.jpg

ムスティクのぼうけん  

  〈*絵本ブログ「子どもの領分」から移動〉

子どもが眠くなるのはどうしてか?

それはね、眠りの精の「砂売りおじさん」が 目の中に砂をたらしこむためなんです。

ヨーロッパではそう言い伝えられており、子ども時分はみんなが信じています。

 

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『ムスティクのぼうけん』 Moustique et le marchand de sable

 

なに、それ?きっと誰も知らないお話でしょうね。

私が子どものころのフランスの児童文学・・・ちょっと古いけど。それは写真を見てもわかります(笑)。箱がボロボロ。本の表紙は箱の絵と同じです。

ポール・ギュット( 作)塚原亮一( 訳)センバ太郎 (絵)

シリーズ名 新しい世界の童話シリーズ 11 学習研究社1966年(*)

f:id:cenecio:20160602112315p:plain原書。少年の名前がムスティク。

Moustique et le Marchand de Sable Cartonné – 1 janvier 1957
 PAUL GUTH (Auteur)

 

ムスティクは という意味。なぜってちびで手も足も小さく細く、なのにびっくりするほど元気いっぱいだから。朝、顔を洗う時、水を天井まで飛ばすし、歯ブラシは喉につまらせるし、服を着るときもズボンを破いたり。

学校でもじっと座ってなんかいないし、家に帰れば口いっぱいに食べ物をほおばり、庭に飛び出したかと思うと跳ねまわり、木登りし、また食堂に舞い戻ってはパンで遊びだすしまつ。

夜もなかなか寝ません。お母さんが言う。

「目をつぶってごらん。すぐに砂売りおじさんがやってくるわ」

するとムスティクは、砂売りおじさんに会いたいからずっと目を開けている、と言い張ります。幾晩も遅くまで起きていますが、おじさんには会えません。とうとう風邪をひいてしまい、熱にうかされて見た夢のなかで、白マントをはおり、口ひげをはやした男に出会います。ガラス瓶をぬっと差し出すや、ムスティクの目にさらさらと砂を流し込むのでした。

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ムスティクはこちらから出向くことにします。何週間もかかって食料をためこみ、準備をし、両親に手紙も書いて、さあ出発!

海岸行きの汽車に乗り、浜辺に着きました。そこで砂売りおじさんを捜しますが見つかりません。ひょんなことでホテルの支配人と知り合ってエレベーターボーイの仕事をもらいます。仕事をこなしながら、世界地図を研究し、アフリカに向かうことに。

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マルセイユまで列車で行き、そこからアフリカ行きの汽船に乗せてもらいました。

ムスティクはアルジェの南にあるサハラ砂漠が、世界中で一番砂のたくさんあるところだと知っていました。

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陽気なトラック運転手三人と知り合い、トラックに乗せてもらいます。彼らもちょうどサハラ砂漠にむかうところだったから。

ムスティクが砂売りおじさんを捜しにいくことを告げるとおれたちも同じ方面に行くのだから手伝ってあげるよ」。

空の星も砂漠の砂とおなじようにたくさんあるなあ、とムスティクは感心しています。砂漠の王様は砂売りおじさんで、空の王様は神さまです。ムスティクの頭の中で、砂売りおじさんと神さまがごちゃ混ぜになってしまいました。

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 砂売りおじさんは熊手で砂をかき集め、空では神さまが星をまきちらします。

 

地下に広がる町

サハラ砂漠の熱いことといったら!おじさんが見つからないのは、もしかして涼しい地下で暮らしているのでは?ムスティクはそう考えます。

地下の町にはエレベーターで降りていくのです。するとパリのコンコルド広場よりも広い広場に着きました。

その広場は「とびきり上等の砂の広場」という名前で、砂の像が立っています。太古の昔から砂を作ってきた、有名な砂つくりの偉人たちの像です。

 

12本の通りのなまえがおもしろい。下のページでどうぞ。

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それぞれの通りには砂でできた家がならんでいる。砂でできたテレビ画面には、砂でできた写真が映っていますが、ひっきりなしに崩れ落ちている。

砂をつくる工場やベルトコンベヤーのあるところを通りぬけて、「砂売りおじさんの広場」にやってきました。

砂売りおじさんの玉座は金色でぴかぴかと眩しくて、おじさんは玉座にどっかり座っていました。

 f:id:cenecio:20170220143004j:plain

おじさんは労働者たちに指図をしています。そこでつめている砂は、「とてもとても細かい砂一号」という種類でした。びんというびんには、子どもたちを眠らせるときに使う砂がぎっしりと詰まっていました。女工さんたちはびんを小さな箱に詰め、送り先の番地を書いていました。

ムスティクは切手集めをやっていたから、小箱に世界中の切手が貼ってあることに気が付きました。驚いたことに、自分宛ての小箱を見つけました。

「ムスティク用。送り先、両親の家…」

両親の家、という字にハッとして目をさましました。トラックに揺られながら眠っていたのでした、

両親は自分を捜しまわっているだろう、どんなに悲しんでいるだろうかと考え、泣き出したいきもちになりました。

朝の太陽が顔を見せたころ、砂漠の上に広がる空は薔薇色に染まり、遠くのほうに、高い鉄の柱と小屋が見えました。

「さあ、やっとついたぞ」運転手がいいました。

「あの鉄の柱は何なの?」

「あれは、石油をくみ出すための井戸だぞ」

トラックがとまると運転手が言います。

「さて、これから坊やを驚かせてやるぞ」

「じゃ、砂売りおじさんに会わせてくれるんだね」

働いている人たちが興味しんしんで、その子はだれだと聞いてきます。立ち並ぶ労働者用の小屋の3番目に来ました。

「さあ、ここだ」

小屋に足を踏み入れたムスティクは、思わず、あっと叫びました。

ひとりの男が椅子に腰かけてオレンジジュースを飲んでいました。それはおとうさんだったのです。

「やっ、ムスティク!わたしのかわいいムスティク」

おとうさんはジュースをひっくり返してしまいました。

砂漠の真ん中で砂売りおじさんに会えたらどんなに嬉しかったでしょう。でもおとうさんに会えたほうがずっとずっと嬉しいことでした。

おとうさんはフランスで一番の腕利きの石油技師で、これまでもいくつも油田を発見した人です。

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ムスティクが家を出てから、新聞やテレビに写真が乗り、ラジオも繰り返しムスティクのことを放送しました。

「名前はムスティク。小さな男の子です。小さな目、小さな顔・・・。」

トラックの運転手が新聞の写真を思い出してくれたおかげで、お父さんに会えたのです。

次の日、二人はフランス行きの飛行機に乗りました。

「砂売りおじさんはどこにいるんだろう」

「おまえが眠るたんびに、すぐにやってきてくれるよ。目をつぶらないと、おじさんは現れないんだ」

「じゃ、目をあけたら?」

「とたんに姿を隠してしまう。いいかね、この世で一番美しいものは、毎日の暮らしの中のあるのだ。しかもその美しいものは、目をつぶったときにだけ見えるのだよ」

「おやすみ。砂売りおじさん」

ムスティクは低い声でつぶやいて、そのままぐっすりと眠ってしまいました。

(おわり)

 

著者  ポール・ギュット(1910.ー1997)

フランスの小説家,ジャーナリスト。高校教師を経て文筆活動に入る。

自伝的な小説『世間知らず』 Mémoires d'un naïf (1953) とその連作小説ナイーブシリーズや『お痩せのジャンヌ』 Jeanne la Mince (60) シリーズなど、ユーモア小説で人気を博した。

児童向けではムスティク少年を主人公とする本書のほか、『ムスティックと青ひげおじさん』『ムスティック月へ行く』など。

 

https://encrypted-tbn1.gstatic.com/images?q=tbn:ANd9GcRxkgMIyZnaU429RxGGpEVVKaRUTCSq0Y56yw-f9bqJsIF-JegD https://encrypted-tbn1.gstatic.com/images?q=tbn:ANd9GcQ3crZtSDuAJD076CzVBagN92jf9AgqGEDogzNctrCTyZTJU_4QZQ

Paul Guth Stock Photos and Pictures | Getty Images

左:サイン会のポール・ギュット

右:書斎のポール・ギュット

 

我が家にあるギュットさんの

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中央の数冊がギュットの小説です。

たぶん今はもう読まれないでしょうけど、1950 ~70年代にかけては人気作家で、サイン会にはご婦人方に囲まれたようです。

  

追記:参考までに

(*)新しい世界の童話シリーズ (学習研究社1966年)

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みなさんはどれを読んだことがありますか。

 

”子どもの領分・Le Coin des enfants”では、絵本や児童書などについて語っています。我が家にある本の整理を兼ね、また個人的な忘備録を目的としているため、内容はかなり偏り、外国語の本も混ざります。語るに値するかしないかもとんとお構いなしです。
2016年5月28日~2017年4月13日まで、うちにある様々な子どもの本を扱いました。