シュクメルリ
響きの良いすてきな名前!ジョージア国(旧名グルジア)の料理であり、ちょっと前から巷で話題になっていて、いろいろおもしろいことがあるので紹介したいと思う。
で、まずこのシュクメルリ、作ってみた。そしておいしくいただいた。誰だ、祝メルリ!なんてオヤジギャグを飛ばそうとしている人は?
できあがりはこんな風。
ひとことで説明せよ、と言われたらチキンのガーリック・クリーム煮。なんとなくわかるでしょ。作り方も難しくなさそうだとわかる。
レシピはどこから来たかというと、1980年代に買った「世界の家庭料理」といったタイトルのフランス語レシピ本。もうとっくに処分してしまって手元にないが、気にいった料理はメモしてある。
その本には先日扱ったボルシチビーツはスーパー野菜 食卓紅化計画!やグヤーシュ(グラーシュとも)など簡単に作れる料理が紹介されていて、その中にシュクメルリも入っていた。材料はこれだけ。
ゆるいレシピ
材料があまりに少なくて寂しいので非番のトルーパーさんたちにもお出まし願って、少し盛り上げてもらおう。
万歳トルーパーさんの下は塩、その前の赤いのはトウガラシ。
サラダ油が50㏄(塩の右)。ニンニクを見て驚くな。レシピには50グラムと書いてある。多過ぎね?とトルーパーたちが心配している。なので30グラムにした(下の写真右真ん中)。
ニンニクのそばにあるのはかれこれ40年は使っているニンニク 潰し器。手が汚れなくていいのだが、潰すのに意外に力が必要である。包丁の腹で潰して刻んだ方が結局は早くて確実だった。コップの中は生クリームと牛乳半々。これを潰したニンニクと混ぜておく(*)。味付けは塩とトウガラシ、と書いてある。
①丸鶏をさばく。(もちろん水炊き用鶏肉のセットを買えば便利だし、自分の好きな部位を組み合わせても良い)。さばいたのが写真上左。計ってみると750グラム。三人のメイン料理としては最適な分量だと思う。
②さばいた鶏に塩・トウガラシで味をつけ、油をふりかけてオーブン200度で20分くらい焼く。写真左下。もう少し色がつくとよかったな。食べてみたけど中までちゃんと焼けていた。
③焼きあがったら器に並べ、(*)のクリームをかけ、再びオーブンで10分くらい。カロリーを気にしない人はバターを乗せて焼くとよい。写真右下。
できあがりは最初の写真にもどる。
夫はパンとビール(写真:ベルギーのルプルス・イベルナテュス)の係。残念ながら8000年の歴史を持つジョージアワインとはいかなかった。ジョージアワインといえば現在映画が上映中。公式HP→「映画で旅する自然派ワイン」公式サイト
パン:CHAMONIX -BOULANGERIE- | シャモニー -ブーランジェリー-
ビール:Beers Lupulus – Belgian craft beers – Brewery Lupulus
松屋の「シュクメルリ定食」を食べにきたジョージア大使館員たち
松屋といえば牛丼とかカレーというイメージで、私は他にどんなメニューがあるかさっぱり知らなかった。しかしジョージア大使館員たちは知っていた。ぼ~っと生きてなどいなかった。「松屋世界紀行ジョージア料理 店舗限定 鶏もも肉を使った”にんにく”と”とろけるチーズ”のホワイトシチュー シュクメルリ定食Shkmeruli(Georgia)Set Meal 790円」を目指してやってきたのである。
松屋でジョージア料理『シュクメルリ』の取り扱い店舗はこちらです→https://t.co/Use8RG1pZg
— 【公式】松屋 (@matsuya_foods) 2019年12月12日
※店舗により付け合わせ、価格が異なります。
※なお販売期間は12/15までを予定しております。#シュクメルリ pic.twitter.com/97WDrpYDzL
その後ジョージア大使館のティムラズ・レジャバ臨時代理大使(写真手前のかた)自身もツイッターで発信。これがまた嵐を巻き起こし、「売り切れだった」「自分も食べたかったのに残念」と嘆く人が続出した。この限定メニューは12月15日までだったのだ。すると松屋さんやるね。翌16日には公式ツイッターで「皆様の応援のおかげで、2020年1月中旬には全店販売が決定しました‼️」と報告してきた。
義理堅い大使はすかさずこのようなツイートを。
なんと。年明けの楽しみができました。松屋フーズさん、そして何より今回たくさんのご注目を下さった皆様に心よりお礼を申し上げます。 https://t.co/c7ImsBRB4v
— ティムラズ・レジャバ駐日ジョージア臨時代理大使 (@TeimurazLezhava) 2019年12月16日
またいつのまにか大使のウィキペディアティムラズ・レジャバ - Wikipediaができており、それを読むと大使のことがもっと好きになってしまう。
1988年生まれの大変にお若い大使さん。父のアレキサンダー・レジャバ氏は生物工学者で、広島大学に留学していたとか。したがって息子のティムラズさんは日本の中学に通っていた。どうりで日本語が堪能なわけである。そしてティムラズさんも大学は日本を選び、早稲田大学で加藤典洋教授らに師事、2011年同大学国際教養学部を卒業、とある。ご一家で日本と深い縁のある、さらに凄い経歴の方が大使を務めてくださっているのだ。
しかしティムラズさんが注目を浴びるのはシュクメルリ定食の件が初めてではない。去る10月の天皇即位の儀の折、ジョージアから参列したサロメ・ズラビシュヴィリ大統領と一緒に公の場に登場。そのとき着ていたジョージアの民族衣装が『スター・ウォーズ』のジェダイの騎士の衣装に似ていると話題になったそうだ。(↑ウィキペディアの写真)
この民族衣装はチョハという名前らしい。
(画像:ピンタレスト)
ちょっとネットで探しただけでもたくさん出てくるジョージアの民族衣装。こんな可愛い子も!もちろん女性のも豪華でうっとりする。見ていると時間を忘れる。
ではまた次回!
🌸外で大きな葉っぱを拾ってきて昼寝をしている猫にかぶせるいたずら^^