ベルギーの密かな愉しみ

しばらくの間 お休みします。

カカオ農民に告ぐ!熱中症に注意&BCGはフランス人の名前。コロナ第二シーズン③

夏の陣

コロナだけじゃなく暑さとも戦わなければならないのがつらいね。

例年なら気温があがるに伴って、汗をかくことに徐々に慣れていくわけだが、今年は長い外出自粛であまり体を動かしておらず、熱中症にはこれまで以上に注意がいるそうだ。今日の東京は30度近い!いきなりのこの暑さである。奄美地方が梅雨入りと聞いて唖然としている。こうしてカカオ農民は美しい春を楽しむことなく、夏へと放り込まれる。

マスク着用により体内に熱がこもりやすくなるため、脱水症状を招きやすく、気づかないうちに脱水するという。脱水は免疫低下につながり、コロナ感染の率をあげてしまうと医師が警鐘を鳴らしている。

みなさん、水分補給と体調管理を今まで以上によろしくね。熱中症でダウンして病院に運び込まれたら、医療現場に更なる負担をかけることになるので。

 

海外から見ても心配な日本(人)、気になって仕方がないらしい。

クルーズ船の頃からさんざんな言われようだった。そしてじきに武漢・イタリアみたいになるぞ、早くロックダウンしろ、ニューヨークみたいになるぞ、PCR検査を増やせ、ロンドンを見たか、まもなく東京もああなるぞ!ず~っとそんなことを言われてきた。あちらの人は心配して言ってくれているのだが、私としては「もう止めて」とうんざり。

私はニューヨーク・ロンドンみたいにはならないだろう、と薄々思っていた。なぜって東京の通勤電車のラッシュ状況、みなさんもご存じでしょ。三密の極致だ。会社など職場でもデスクに仕切りがあるわけでなし、狭いオフィスで皆一緒に仕事をし、帰りに居酒屋やカラオケに寄ったりする。人との距離や密閉空間が問題ならば、東京は2月にはとっくに感染爆発して医療崩壊が起き、目を覆うような惨状(死者数、重篤者数)になっていたはずだ。

そういえば海外からの観光客は3月になっても来ていた。アルコール容器持参で自主的に消毒していたし、マスクもどこから手に入れたのか数箱も持っていた。そうやって注意怠りなく日本旅行を存分に楽しんだあと「国に帰ったら2週間の隔離だけどとっても楽しかった。また来るよ」と言っていた。

日本はなんせオリンピックもあったし、習近平さんも来る予定だったし、春節のお客さんの爆買いにも期待していたから、鎖国するでもなく対策もダラダラやっていた。それが外国から見ると狂気の沙汰でイライラして我慢がならなかったらしい。

4月になってやっと緊急事態宣言が出された時には「日本はお気の毒だったね」となぜか過去形。遅いよ、終わったねと言わんばかりに。「トップがだめなところはアメリカと同じ、専門家委員会がだめなところはイギリスと同じ」などとご親切に総括してくれる人も。その後もPCR検査が一向に進まない理由が、昭和懐メロ級の古い検査機器を使い続けている(←民間や大学病院では違いますよ)ことだと知ると、お隣の韓国に助けてもらえばいいのに、などと憐れんでくれたものだ。

今は皆、東京(日本)では死者数が激増しないことを不思議がっている。確かに欧米と比べて一桁ならず二桁も違う。今後はどうなるかわからないし、なにしろこのウイルスは未知の部分が多く、第二・三波などについては想像もつかないので、とりあえず今は外出自粛を守って家にいるしかないが。

アジアの国々では感染してもあまり重症化せず死者も多く出ていない。理由はいずれ解き明かされるだろう。BCG接種の有無やウィルスの型で毒性が違うことなどいろいろな仮説があるようだ。仏パスツール研究所もウィルスの型について最近発表したらしいが、私は読んでいない。まあ読んでもわからないだろう。

パスツール研究所といえば、私たちは大変お世話になっている。BCGとはすなわちBacille de Calmette et Guérin の略であり、Calmette (カルメット)氏、Guérin(ゲラン)氏という二人の研究者のおかげで生まれた桿菌である。その菌を志賀潔がもらい受け、日本で開発した。「亜株Tokyo-172-1」という名前がついている。

BCGは欧米の国々ではもう接種していないそうだ。しかしこれがコロナウィルスに効果があるかもしれないと考え、オランダでは3月に1千人の医療従事者に実験的に接種した。いずれ報告が出るだろう。そのころは大して興味もなかった一般人も最近は俄然興味を持ち出し、先月末には幾つも記事が出た。いわく日本やポルトガルの死者数の少なさはBCGのおかげではないか、云々。Nieuws: Interesse voor BCG

ところで海外在住日本人も日本語の読める外国人も、山中教授に寄せる信頼は厚く、サイトをチェックしていると言っていた。こちら→山中伸弥による新型コロナウイルス情報発信

 

散歩

といっても30~40分くらいかな。しかも毎日はしない。本当はもっと歩きたいけど今は我慢している。5月後半にちょっと期待。どうかなあ。

近所の根津(ねづ)神社に行ってきた。今年はつつじ祭りもない。そのことはぶじん(挂甲の武人)さまも嘆いておられたが、ホントがっかりだ。いまは旧古河庭園も薔薇がすばらしいのだが、閉園している。前に写真も載せた。

どこもかしこも美しいのに。五月は世界の青春だ。そう言ったのは片山廣子である。引用しよう。

或る国のこよみ

一月 霊はまだ目がさめぬ

二月 虹を織る

三月 雨の中に微笑する

四月 白と緑の衣を着る

五月 世界の青春

『燈火節』片山廣子

 

根津神社の写真を5枚載せておきます。ざっと見てください。 

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↑ベルギーの国王夫妻がいらしたとき、ここ(境内の中にある乙女稲荷神社)を歩かれた。過去記事文化侵略からオタク文化の受容 -6- マンガの翻訳

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ぶじんさまのブログで根津神社周辺を見てみよう。

kofunmeguri.hatenablog.com

この回では煉瓦(レンガ)塀に注目している。私も今度はじっくり見てみよう。

 

🌸みなさんのコメントから(いつも部分だけ切り取ってすみませんね)

URURUNDOさま「PCR機器は1億。マスクに使う税金を回せば480個準備出来る…」

yonnbabaさま「小泉首相時、しきりに規制緩和と掛け声をかけていたが、偉い人が太る分野限定で、いまだに様々な障壁があってPCR検査機器作れど使えず?!日本は多くの犠牲の上に青息吐息で経済大国になるも実態は後進国。」

yskanumaさま「下町ロケット…日本の技術の凄さと同時になぜこれが生みの親の日本で活用されていないのか、政治とお役所が「目詰まり」の親分ということでしょうか?」

本当に謎ですよね。大都市のある都道府県の分だけでもいいから、例えば10個とか、買ってくれてもいいのに。何が何でもPCRやらないぞという意固地さを感じています。

買わない理由はよんばばさんが書いてくださっていますが、自分たちの儲けにつながらないことはやらない、あの千葉の会社は利用できない、天下り先になりそうにないから…ですね。国民のことは全く考えていません。あんなふざけたゴミノマスクにバカみたいなお金使って送り付けるんですから。(うち、まだ届いていませんけど。ふん)

🌸必見の動画「アベノマスク」

さ、気を取り直してこれを聞いて和みましょう。短いので最後の文字のところまで見てね。

www.youtube.com

ではまた~第二シーズン④に続く。

個人メモ:北海道

www.hokudai-hematology.jp ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

お返事

shinonomenさま、コメントありがとうございます。

BCG説には懐疑的だったのですがポルトガルも死者が少ないのは興味深いです。ただフランスも2007年までBCGをやっていたそうなのでまだなんとも言えませんね。
2020/05/12

BCGだけが要因というわけではないですね。それでもこのサイト

https://www.jsatonotes.com/2020/03/if-i-were-north-americaneuropeanaustral.html

を運営している在米の佐藤氏が言うには、5月初め時点でアメリカ在住日本人のコロナ死亡者は一人、欧州在住ではゼロということです。いずれ(コロナが収まったら)各国の日本大使館&外務省から発表があるでしょう。

またジャーナリストの西村カリンさんはこのように発信しています。ちょっと引用します。

感染症研究所の論文によると日本と同様に、フランスでも中国から来た新型コロナウイルス株は終息が出来た。
また、イタリア経由、欧州で流行しているウイルス株もほぼ終息が出来た。ただ問題は、どこから来たかがわからないもう一つの変化株だ。フランスにおいて95%の患者はこの株に感染された。
午後2:00 · 2020年5月10日

研究所はSARS-CoV-2 のゲノム情報を解析したそうです。フランスで今はやっているのは変異株で、フランスの感染者95%はこれですが、他国では%は低いそうです。

これがどこから来たかは不明だが、最初にフランスで流行した可能性もある。このように、西村さんは何回かのツイートでまとめています。さらに研究が進むといいですね。

新型コロナ軍 vs 悪政ウイルス vs カカオ農民 第二シーズン②

(前回の続きです)

新しい三つ巴

よんばばyonnbaba さんのコメントから

やはりTwitterで「カカオ農園で働く人がチョコレートを食べられない」例を引いていて…

私は前回のブログに国民は人質のようなものだと書いたけど、カカオ農民に訂正します。なんてことだ。日ごとに自分たちの置かれた状況がわかってくる。でも日本国民は今日も健気にカフカ的世界を生きている。みんな、絶対生き延びようね。

 

日本の優れた技術の恩恵を受けられないのはなぜ?

まったくここでもカフカ的迷宮に放り込まれる。カカオ農民はチョコレートを食べられないのだ。千葉の会社が作って欧米で使われ、感謝もされている全自動PCR検査システム、そんなすばらしいものがあるのに、なぜ国内では使われないの?誰でも疑問に思うよね。

なぜ未だに昔の古いPCR検査機にこだわり、検査も複雑で、判定までに数日かかるという代物を使い続けるんだろう。

どうやらバイスラグ、つまり新しい医療機器を導入する際に、日本は欧米と違って幾つもの高い壁があって遅れてしまうらしい。革新的な機器が日本で承認されるまでに数年もの時間を要し、費用はEUと比べると数十倍かかるということで、日本市場は魅力に乏しく敬遠されているんだって。さらに専門知識を持った審査員の育成も遅れているとか。旧弊で硬直化した制度…やれやれここでもまたか。

昨日の時事通信PCR検査、75分に短縮 富士フイルムが試薬発売 新型コロナというニュースがあり、期待したい。

またこちらも

新型コロナウィルスの「抗体」を作ることに成功!

www.u-presscenter.jp

ラクダ科動物由来の抗体」というところがおもしろい。「一般的な抗体と比較して10分の1の大きさで、高い安定性や微生物による低コスト生産が可能なことから近年注目を集めている」。ほお~。詳しくは記事でどうぞ↑

 

ファックス大好き日本人もついに

そういえば、他国から教えてもらって初めて知る我が国の哀れな現状がここにもひとつ。ニューヨークタイムズFax-Loving Japan to Introduce Online System for Reporting Coronavirus によれば、これまで各医療機関に、コロナ関連届けを手書き、押印の上ファックスで送らせていたのをオンラインに改めるという。ありえないだろう忙殺されている医師たちにそんなことやらせていたなんて。他国の記事で知るのも恥ずかしいが、それより現場のみなさんに申し訳ない思いでいっぱいになる。

第一いつまでも紙媒体やはんこなど、どう考えてもおかしい。コロナ禍を通して変わるべきことの一つと期待するが、もしかして紙でないと困ることでも?シュレッダーにかけて証拠隠滅ができなくなるとか。

 

呆れたことに…

うちは東京新聞をとっているのだが、ウェブでも読めるので貼り付けておこう。東京新聞:<コロナ緊急事態>感染研も出勤8割減? 

国立感染症研究所って今が一番のがんばりどころのはずだ。それなのに出勤者を8割削減するよう指示されていたという。あの古いPCR検査機を使って2割の人員で仕事するのだから道理ではかどらないわけだ。検査数は異常に少ないもの。

それは誰の指示かといえば…

 厚労省の担当者は「新型コロナ対策の本丸的な組織であり、頑張らなければいけないので出勤八割削減に葛藤はあるが、感染研を含めた削減は首相の強い指示だ。業務に支障が出ないようやっている」と説明する。…

緊急事態宣言が発令された四月七日から、全省的に出勤八割削減を目指す取り組みを始めた。本省だけでなく、内部組織の感染研や地方でPCR検査などを行う地方衛生研究所も対象となった。…

何がなんでもPCR検査をさせたくないのかな。そんな気がしている。

 

マスク 暑い夏はどうするんだろう。

夫がコレクションしているチマチマした物を眺めていたらこんなのがあった。これなら暑くないかも。

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2004年ころのサッポロ缶ビールのおまけ「みちのくシリーズ」フィギュア(海洋堂製)。あきたこまち壺装束(つぼしょうぞく)、マスク代わりになり涼しく日焼け止めの効果もあるね(笑)。

レンタル壺装束で宮島観光、というサイトを見た事があるので急いで探してきた。コロナが収まったらこんな楽しいこといっぱいやりたいな。

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https://www.asoview.com/

またシュガーレス さんのエントリ『アシガール』がけっこう面白い!? - sugarless timeを読んですぐにコロナ対策に結び付けてしまった。

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https://www.nhk.jp

アシガールちゃんの被っているもの、素養がなくてよく知らないんだけど陣笠っていうのかな。あの、布の垂れを前面にも張れば壺装束っぽくなるね。

ともあれ、夏にマスクは辛いだろうな(*_*;これが言いたかっただけ。

自宅療養セット 東京・足立区(あだちく)

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足立区は凄い。自宅療養するコロナ感染者のために、写真のようなセットを届けている。週に一回計2回、自宅まで職員が配達する。食品の出どころは、区が災害時の援助協定を結ぶ地元のスーパーから。それに加え、区の備蓄品からマスク、消毒液、トイレットペーパーなども入れている。赤ちゃんがいる場合に備え、おむつやミルクなども用意しているそうだ。

 ちょっと笑っちゃうアイディア

テイクアウトの食事で思うこと

たいていのものは自分で作るのが好き。 だけどコロナ危機の今は、近隣のお店をできるかぎり応援してあげたい。それで計画をたて、家族と手分けして何かしら買ってくる。

今日紹介するのは近所のフレンチのテイクアウト、これで二人前。シェフの手書きのメニューがついていた。パンも自分で焼いている。(東京では小麦粉・イーストとも品薄で困っている)

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(時計回りに上から)

・天然ヒラマサのミ・キュイ +北海ホタテ

・大山鶏のソテー +豚の自家製ベーコン

別海町エゾ鹿(チョコレートソース)

・富山ホタルイカ +皮付きヤングコーン+京筍オランデーズソース

・フランス産鴨のロティ +イタリア産新オリーブ

(中央)

・下田より 金目カルパッチョ +有機栽培エディブルフラワーサラダ

(越後より 付け合わせの山菜:山ウド、うるい、かんぞう、木の芽、地芽、こごみ、アブラ)

おいしくいただいたのだが、やはりレストランで食べるのとどれだけ違うかを思い知らされる。ああ、外で食べることは贅沢な体験であったのだ。一品一品にマッチした皿や目で楽しむ盛り付け、料理の温度や匂い、料理に合うワインなどの飲み物、そこに場の雰囲気や会話や給仕人のプロの仕草などが相混ざって、食事の愉楽を一回性の代えがたいものにしてくれる。早く日常が戻ってきてほしい。そしてその時どのお店も開いていて、今までと同じ笑顔で迎えてほしいものだ。

今日はここまで。第二シーズン③に続く。

 

🌸皆さんのコメントから

ni-runi-runi-ruさま

終息後のGO TOキャンペーンって何なら? ちゃっちゃと 給付や補償を手厚くしないと、キャンペーンを張る前に GO TO HEAVEN か HELLになってしまう。

激しく同感!「GO TO HEAVEN か HELL」👍

zu2さま

沖縄はちゃんと数字も出してるし、OISTが協力して検査件数も増やしたし、ドライブスルーもやってる。なぜ注目されないんだろ、沖縄モデル

わかります。デニーさんのことは注目しているし尊敬しています。「おきなわ、休業中」とか「やーぐまい(=家ごもり)」の呼びかけ、よかったですね👍それに「コロナ前とコロナ後。暮らしも産業も観光も沖縄はすべての価値観を持続可能な観点から見つめ直すことをせまられるだろう。」よいメッセージだった。OIST(沖縄科学技術大学院大学)の試算などもすばらしく東京もならってほしいです。

正直なところ、他県の首長さんがピカピカ輝いて見え、羨ましく思っています。デニーさん以外では、和歌山県、愛知県、鳥取県山形県岩手県の知事さんとか、明石市の市長さんとか…まだあったんですが全部書けなくてすみません。

 

🌸twitterから

可愛い欲しい💛

 エサは出るんでしょうね。

オランダの食事風景

毒性ウィルス、悪”政”ウイルスとの戦い 第二シーズン①

新型コロナ軍との戦い 勝利宣言の国も。

先月末にはニュージーランドのアーダーン首相は「勝利宣言」をした。ヨーロッパの国々でも段階的に解除が進んでいる。お手本のような台湾・韓国・ベトナムは言うに及ばず。あちらの国々は新たなフェーズに進み、日本はまだ第二段階。

以前「日本だけ政府・国民・ウィルスの三つ巴の戦いをしている」というどなたかのツイートに言及した。今調べてみたらなんと一か月前!一か月経っても何も変わっていない日本。マスクも来ないし10万円もまだ。PCR検査は遅々として進まない。相変わらず外出自粛。東京は陽性率すら出せない(←小池さんやる気なし。その点数値をちゃんと出す大阪府は立派。いろいろ問題はあるにせよ)

それどころか明らかになった真相は三つ巴の戦いではなく、私たち国民は人質にとられているんじゃないかということ。爆発的に売れているカミュの小説『ペスト』というよりカフカ的世界、どうやっても病院までたどりつけない、いくら電話してもPCR検査すら受けさせてもらえない、カフカ小説のラビリンスをさまよっている日本人…。

PCR検査:OECDのグラフを見ても下から2番目。

https://pbs.twimg.com/media/EWskIuiVcAEv-oY?format=jpg&name=4096x4096

また「日本の人口1000人当たりの医師数は2.4人で、OECD平均の3.5人よりも下回っている。加盟国36カ国中、32位になっている。」(ジャーナリスト高橋浩祐氏のYAHOO記事より)。

ちょっと話はずれるが、上のグラフは大変既視感がある。ジャック・アタリ氏もNHKのインタビューで言っていたが、いろいろな分野において「日本はOECDの国々のなかでたいていビリかブービー」だと。(私の見たグラフでは、オンライン環境、教育分野でも幾つもの項目で堂々たるビリだった。ブービーですらなかった。いずれ書きます)

PCR検査については、しびれを切らした医師会や民間機関、クリニック、地方自治体が動き出した。東京だったら例えば慈恵会医科大学が半日で結果を知らせてくれる。「即日1件700〜800円」のPCR、驚愕の全貌 「上手い」「速い」「安い」の3拍子揃ったPCR

大量検査ができる機械はあちこちの大学の研究所にあるのだ。理系の人は知っていると思う。高校生の時に使わせてもらったと話している人もいた。

それなのに「大学のは使えない。あれは文科省の管轄だから」とTVで呆けたことを言っている人がいたな。早くに民間に任せていたら他国並みに検査は進んでいただろう。それをやらせたくない理由があるらしいが今そこには触れない。

↑「この落とし前は、今後どこかでつけなければいけない。」 (笑)

山中教授も昨日、安倍首相との対談で話してくださった。ご自身の研究所にもPCR検査の機械は30台ぐらいあり、研究員&技術者もたくさんいる。一日2万、もしかしたら10万はいけるかも」と。ぜひお願いしたいものだ。そこで「目詰まりの元」の正体も明らかになるというものだ。

PCRと抗体検査、今後この二つともやらないと渡航できなくなるかもしれない。先月、中国在住の人が北京から出張で上海に行くのにPCR検査を受けると言っていた。そうでないと飛行機にも乗れず宿泊もできないそうだ。

唾液で簡単にできる方法もあるそうで、今後はサッカーなどスポーツの試合に出る選手は事前に必ず検査を受ける…みたいになるのかな。相撲や柔道のような濃厚接触な競技ならなおさらのこと。終息まで早くて2年はかかると言われているようで、私たちはコロナの時代を生きていくのだ。わが家は再来年の旅行計画を立てている。来年の海外渡航、日本人は難しそう。

 

世界の国々で使われている全自動PCR検査を支えている 日本の技術

johosokuhou.com

きのう初めて知り、驚いたこと。イタリア、フランス、ドイツなど多くの国の現場で使われている全自動PCR検査機器、販売しているのはエリテック社だが、製造しているのは千葉県松戸市にある会社www.pss.co.jp

そして先月、フランス大使から会社に礼状が届いたという。

礼状についてはこちら↓
2020年04月24日 全自動PCR検査システム供給に対する駐日フランス大使からの礼状について:http://www.pss.co.jp/ir/press/pdf/20200424.pdf

イタリアの病院にある全自動PCR検査機器

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https://www.youtube.com/watch?v=_J60fQr0GWo&feature=emb_logo

なぜ日本では使われないんだろう。利権?

宝の持ち腐れというものだ(悲)。

 

ソフィのマスク マスク狂騒曲

年がら年中マスク をつけている日本人っておかしいよね、と韓国人にも中国人にも言われたものだ。「ヨーロッパへ来たらつけないでね」と日本の旅行客はあらかじめ注意報が出るほどだった。

それが今やどうだろう。ヨーロッパの多くの国で買い物時や公共交通機関ではマスク着用が義務化された。ベルギーでは先月ソフィ・ウィルメス首相が、国民一人に布マスク一枚を配布すると言って二日後には届いたという。「ソフィノマスク」。一世帯に2枚じゃないからね。もちろん薬局でもスーパーでも買える。付ける習慣のない人たちは忘れたりもする。それでバスから降ろされた人が腹を立てて道路の敷石をバスのフロントガラスに投げ、破損させた。マスクを忘れた人を狙って15ユーロで売りつける輩も現れた。

フランスではマスクは1日3枚必要だという。行き帰りの通勤に2枚、職場で1枚。今朝のフランス2では、マスクは4時間たったら取り換えろ、60度の湯で洗え、とか言っていた。フランス人でなくてよかったな。

マスクは無意味、身体的な距離こそが大切と説いて、1.5メートル間隔をあけろと繰り返してきたオランダ。周辺国がみなマスク着用なのでそうなると余計不安になるらしい。やっぱり必要なんじゃないの、マスクしてないと「あ、オランダ人だ。避けよう」ってなっちゃうよねと大騒ぎだった。そこに終止符が打たれた。めでたく6月からマスク着用とのこと。

変わったこと、日本の習慣(?)に近づいたことは他にもいろいろ。かつてヨーロッパから来る知り合いは日本の商品の過剰包装を笑い、呆れたものである。たとえばフランスではバゲット(フランスの棒状のパン)はパン屋さんから手渡しで受け取り、そのまま剥き出しで手に持って歩く。なんなら途中で少し齧ったりして実に鷹揚だ。しかしコロナの時代は変わった。ほとんどの物が個包装となり、持ち帰ったら外のビニール袋をすぐに捨てるそうだ。ビニールはゴミ問題的に悪者だったから、日本人は環境問題では劣等生と言われていたのだが。

そしてしょっちゅう手を洗うようになったと言っている。ハンカチも使いまわさない。日本人はティッシュを持ち歩き、ハンカチは涙をふいたり手をふく専用だと思うが、あちらではハンカチは万能選手。鼻もかむし、机にこぼしたコーヒーもふくし、眼鏡もふくし、使ったらそのままポケットにねじ込む。LPレコードをふいたり、革靴を磨いているのも見た事がある。コロナの時代は、手を洗ったら紙タオルでふいてそのままゴミ箱行きである。(ハンドドライヤーなど論外である)

 

ちょっと息が切れてしまった。今日はここまで。 またすぐに書きます。

🌸twitterから

すごいワンちゃん!ガガの歌に合わせ、ピアノを弾きながら歌う。

 5月4日はナースの日だった。いつもありがとうございます💛

 

 

日本はもう他の国からディスタンシング喰らうかもね。

コロナに関する雑記

1.ソーシャル・ディスタンシング 人との間隔

間隔は、歩行・ランニング・自転車では違うって。スピードスケートの小平奈緒さんがそれについて発信しているのでちょっとシェアしておこう。

またグッドなタイミングで、ポレポレさまがジョギングや散歩中のエチケットについて書いていらっしゃる。↓

ランニングに関する山中伸弥教授からのメッセージがとても真摯 

 

こちらジェダイ評議会は合格だな。 

2.トヨタ従業員の涙

今朝フランス2を見たら、フランス北部にあるトヨタの工場が再開というニュース。4500人いる従業員のうち、来ていいのはまだ250人だけだし、マスクやら消毒やら互いの距離を取ることなど、以前は考えもしなかったであろう厳しい規則や不便がついてまわる。Confinement : Toyota rouvre partiellement son site d’Onnaing dans le Nord

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男性が左手で差し示した衝立は、その向こうで仕事する同僚と空間を遮るものだと説明している。仕事の再開は緊張とともに安心や喜びももたらすようで、家庭内の閉じこもりから解放された従業員女性が、インタビューに応え、「すごく嬉しい」と涙ぐんでいたのが印象に残る。

3.ロックダウンの解除が始まった国々。

イギリスやベルギーなどはロックダウンが5月の初めまで延長されたが、他のヨーロッパの国々では少しずつロックダウンの解除が始まっている。小学校が再開したり、小規模のブティックやレストランや美容院などが店を開けた。タトゥーの店までやっていて早速客も来ていたのには驚き。どこでもソーシャル・ディスタンシングと手洗いは気をつけていた。

一方、こちら日本は始まったばかり、と言ってよい。そして恐らく連休後も続くんじゃないかと思う。大学も秋の開始を見込んでいるところが多く、春学期はオンラインだけ。したがってインターネット環境を整えてもらうために学生一律何万円支給しますと表明したりしている。しかし学費の減額などはないようである。

私は実は2月、3月はひやひやしていた。大学受験のま只中だったから。仮に学生がコロナに感染したら潜伏期間2週間として、最も試験日程の込み合う2月半ば、後半の試験が受けられなくなる…その後の国立大学入試もできない…そうなったら何ともお気の毒、ここまでがんばって勉強してきたのに。受験料も昔と違って目が飛び出るほど高いし。受験生をお持ちの親御さんはさぞ心配だったでしょうね。(ともあれ卒業式ができないくらいで済んだのはまだよかった)

4.腸が煮えくり返る

もうね、コロナ発生以降、以前にもまして怒りにうち震えながら暮らしている。頭がかっかして手も震えるので冷静に文章なんか打てないのだ。(それでブログも書けませんでした(-"-)

特に海外メディアの報道が辛辣で手厳しいので読むのがつらい。日本に住んでいる特派員やフリージャーナリストが書いたりBBCやCNNでしゃべっているのだが、日本の現状に呆れているを通り越して怒っている。クルーズ船から始まって,、後手後手のコロナ対策や検査の異様な少なさ、最近では外出自粛を破って商店街や公園の人出がはなはだしいこと、パチンコ屋の行列や他県に遊びにいく…等々。日本人に愛想をつかしているんだと思う。

給付金はいつもらえるんだろう、と不安に思っている人は多いにちがいない。その「10万円」にすったもんだの大騒ぎ。税金は私たちから一時的に預かったお金なのであって、あなたたちの懐から出るお金じゃないよ。「スピード感をもって」ですと?それはどんなスピードですか。カタツムリのスピード?いやいや、私は何度もカタツムリを飼ったことあるからわかるけど、カタツムリは意外に速いぞ。

するとそんな中、あきえ夫人がまたやらかしてくれて、海外メディアにまでさんざん嗤われていた。それに対し首相は「参拝に行ったが観光はしていない」だって!例の「募ったが募集はしていない」とか「レストランの敷地内であって、花見ではない」などの発言を思い出したのは私だけじゃないだろう。そして今度はアベノマスクじゃなく、カビノマスク、ゴミノマスク事件発生。

医療従事者の方たちに申し訳なく思う。政府は五輪準備に浮かれて、何の対策も打ってなかった。病床や設備・物資、人員の不足といった現在の混乱ぶりに胸がつぶれる思いがする。それでも民間や個人が、できることは何でもやって協力しよう、と様々な取り組みをおこなっているのは心強い。

たとえば、医療従事者に弁当を作って届けるシェフたちの活動は、もう1か月前から行われている。さらにその活動を支えようと寄付をする人々がたくさんいて、農家から野菜などの寄付の申し出もある。

まだまだいろんな活動があるのだが、ちょっと目を引いたのは、私も愛用しているロクシタン(L’OCCITANE)が医療従事者にハンドクリームを提供していること。

また那覇市

それから医療ガウンが間に合わないならレインコートを使って!

こちらの会社は江戸時代創業、世界で初めてビニール傘を発明、皇室にも納入しているそうだ。もちろん医療用ガウンの大量生産が待たれるのだが。

3月のニュースでは、3Dプリントで人工呼吸器を作るというのがおもしろかった。

idarts.co.jp

石北直之氏は小児科医。現在、国立病院機構新潟病院 臨床研究医療機器イノベーション研究室室長である。3Dで人工呼吸器を作り、そのアイディアをFACEBOOKで公開し、誰でもアクセスできるようにした。国内外から問い合わせや協力の申し出が殺到したという。(詳しくは記事で)

困窮学生に10億円

「どんな事があっても きみたちを守る」

あしなが育英会の玉井会長の言葉の凄みに打たれた。


明石市はまた凄いな!

 5.メモ代わりに貼り付けます。

小池さんは英語が上手だった。知らなくて失礼しました。

www.youtube.com

 これは楽しい! コロナ蟄居生活にも笑いは大切!

 

 6.散歩で撮った写真

最後に、ロンドンのともさんみたいに近所の写真でも載せてみよう。

公園1.滝もある。写ってないけど。

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同じ公園。河童が棲んでいるという伝説がある。

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お店1.「営業自粛中 STAY AT HOME」とある。

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お店2.こちらも当分休業。ネコパンチ付き(わさびクリーム)^^

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お店3.やっている。でも入らない。

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お店4.絵が目立つ。

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というわけで今日はここまで。

医療従事者やエッセンシャルワーカーの皆さんに拍手を送りましょう👏

「家にいろ。」で始まる慶應大・環境情報学部長のメッセージ&コロナ禍で見えるリーダーの差が痛い。

今日は雑感です。

1.たったの4センテンスのメッセージ。

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www.sfc.keio.ac.jp(↑詳しくはこちら)

明快なメッセージで心強い。学生との信頼関係、これがポイントだと思う。聞くところによると、多くの大学で5月連休明けまで休校だという。9月からというところもあるらしい。しかしこのコロナはいつ終わるか誰にもわからない。第二波、三波が来るかもしれない。

そんな中、学部長は学生に約束する。授業のことは任せてくれ、教員は最善をつくすからと。今はとにかく家にいて出歩くな。そのことは自分、自分の親しい人、さらに見知らぬ人たちを守り、最前線でたたかう医療従事者を守ることにもつながるのだ。自分のやるべきことをしよう。家にいろ。

2.格差

コロナ禍によって一層浮き彫りになった格差はいろいろある。そのひとつ、やはり貧しい人、弱い立場にある人から先に死ぬのだ。高齢者や基礎疾患のある人だけじゃない。アメリカからの報道にあるように、黒人やヒスパニックの人が犠牲者に占める比率に愕然とする。社会を下支えする労働者は家にこもるなど、そんな贅沢はできず、外で立ち働かねばならないのだ。自家用車を持たず公共交通機関で移動する。したがって感染のリスクはより高く、具合が悪くなってもすぐに医者にはかかれない。家は狭く、家族への感染も避けられない。既にあった健康格差にコロナが追い打ちをかけるのである。

だいたいニューヨークのお金持ちは、コロナ流行の初期に街から逃げ出し別荘に避難した。バカンスみたいなものだ。家の敷地は広く、子どもたちは好きなだけ走り回り、オンラインで授業や個人レッスンを受けられる。欧米の多くの国々では早くから教育にICTを取りいれているから、こんな時にもあわてることもない。私の記憶だと10年以上前に、ベルギーでは小学生にラップトップ又はタブレットを無償で貸し出していた。その当時は、これによる利点は、教科書やノートでギッシリの重い通学かばんを背負わなくてもすむということで歓迎されていた。

しかしその後、テロや災害などにより休校になった時も、授業はオンラインや指示された課題提出などで、年間スケジュールに則って進む。親のチェックは多少必要であるが。格差が生まれるとしたらここかもしれない。なぜなら外国出身の親の場合どうしても不利になるので。あちらは小学生でも留年があるから、親は子どもの教育に目を光らせている。

日本のICT教育は立ち遅れている。中国や台湾、韓国、シンガポールなどは最先端を行き、学業以外の趣味のダンスやピアノ、英語のレッスンもオンラインだというから羨ましいかぎりだ。遠隔教育はこの機会に日本の公教育でもどんどん進めてほしい。熊本市は5月6日まで小中学校は休校、オンライン授業をするということだ。

参考までにこちら:

新型コロナでICTが加速 全世帯にWi-Fi環境を整備した町、ノートPCを配布した大学も - ITmedia NEWS

小中学生のいる低所得家庭にネット環境支援へ 文科省 [新型コロナウイルス]:朝日新聞デジタル

格差といえば、リーダーの資質の差は恐ろしいほどだ。この数週間、私たちは暗澹たる思いで政府や厚労省の「仕事ぶり」を見てきた。検査をするしない、そんな不毛な議論を何か月もやっている国がほかにあるだろうか。クラスターを発見するという初期の作戦が失敗しても方向転換しようとせず、すべてが後手後手にまわった。

そしてやっと非常事態宣言が出された。と思ったら、そのあとも指導者らの方針(思惑)はチグハグ。昨日も攻防を繰り広げていたな。

いやあもう言葉が出ない。国民の命を守る気はあるのかと思う。呆れるとか憤るとかいうレベルではない。(こうした言葉はモリカケの頃に使い尽くしてしまった)

他国から学ぶ時間はたっぷりあったのにその幸運も生かさなかった。死者は今のところ多いわけではない。それは医療関係の皆さんがちゃんと仕事をしてくださったから。その幸運さえも生かせず、医療崩壊への道を進んでいる。

リーダーの言葉が国民や市民にちゃんと届き、説得し、合意を得られるか。こんな大切なことも改めて考えさせられた。クオモ知事やニュージーランドの首相、台湾の蔡英文はすばらしい。そして元々医師であるアイルランドの首相は、医師として復帰したいと言っている。世界には優れたリーダーがたくさんいることも今回わかった。その一人、メルケル首相の言葉は心を打つ。皆さんもご存じと思うが貼り付けておこう。

【全訳】メルケル首相、自宅隔離から復活のスピーチ「“その後”は必ず訪れます」 | 「おかえり!ドイツのおっかさん」 | クーリエ・ジャポン

>私がみなさんにお約束できるのは、連邦政府を頼ってくださいということです。私も昼夜問わず、どうすればみなさんの健康を守りながら、元の生活を取り戻すことができるかを考えています。

>“その後”は必ず訪れます。心から祝うことのできるイースター休暇はまたやってきます。「結果論」としての素晴らしい生活がいつ戻るかは、いまの私たちの手にかかっているのです。

共に力を合わせて、この危機を乗り越えましょう。それが、私たちにいまできることなのです。…

抜粋で ツギハギにしてしまい(メルケルさんごめんなさい)、本当にすばらしいスピーチ。ぜひ今一度全文を読んでみてね。

3.テディベア

前回#テディベアハント(クマのぬいぐるみを窓辺に飾り、外出制限のなか近所を散歩する子どもたちを楽しませようという取り組み)について書いたあと、ロンドン在住のともさんがブログに写真をあげているのに気づき、お願いして二枚借りてきた。(ともさん、いつもありがとう!)

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www.tomoeagle.com

ともさんのロックダウン日記は実にゴージャス!お部屋も凄いんだが、何より料理がお上手。うますぎる。そして写真が美しい。早くロックダウン終わって世界中を飛び回る生活が戻ってくるといいですね。

4.私の”StayHome”

もちろんどっこも出かけないが、けっこう忙しい。まず近隣の小さな商店でできるだけ買い物をする。私は実は「何でも自分で作る派」だけど、この危機を皆が乗り越えられるよう、積極的に消費活動。お惣菜屋さんとか小さなパン屋さんとか和菓子屋さん。テイクアウトに切り替えた飲食店やチェーンでない薬局など。古本屋も開けているところはなるべく行ってあげたい。先日もご近所の二軒を訪ねてきた。クリーニング店も急に仕事が減ったとか。なぜなら在宅で仕事する人が増えると、スーツやワイシャツを着ないのでクリーニングに出さないのだ。

ともあれうちの近所では、互いにちょっと声かけあって励ましあって生活している。

情報交換のメール打ち、寄付や署名活動などできることは何でもしているが、ほかにまだできることはないだろうか、と探しているところだ。

最も時間をさいているのはニュース報道を追いかけること。朝夕でこれに4時間くらい費やす。初めはBBC・FRANCE2・蘭NOSだけだったが、だんだんシンガポールCNAや仏24時間ラジオやベルギーのメディアにも広げ、アメリカのTheDaily(Podcast)もたまに聞いている。慣れてルーティーンになっているので別にたいしたことではない。TV画像は座って見るけど、ラジオは家事をしながら近所を散歩しながらでも聞ける。

さて、みなさんのお住まいの地域でも防災無線ってあるでしょう。東京の我が区では、夕刻6時に防災無線スピーカーから「夕焼け小焼け」の音楽が流れる。他区では曲は違うかもしれない。各区に100以上のスピーカーがあると聞いている。昼間でも光化学スモッグ注意報が出たとき知らせてくれるし、選挙の日には投票所は何時で閉まるから早く行って、などとアナウンスがある。

そうしてコロナの今、「夕焼け小焼け」のあと「外に出ないようにしましょう」という呼びかけが流れている。

5.感謝を忘れないようにしたい。

最前線でコロナとたたかう医療関係者のみなさま、本当にありがとうございます。病院で清掃にあたったり食事を作ったりする人たち、患者を搬送する人たち、病院経営や事務のみなさまにも感謝です。

ほかにも保育園、交通機関・空港などで働く人、スーパーや小売店で働く人、清掃局や郵便・宅配のお仕事のみなさまにも感謝です。

うちの近くの小さなスーパーは「三密」が言われてからの対策が素早くて感心した。他店に先駆けて、レジ待ちの買い物客同士が適正な距離を取れるよう、床にテープを貼ったし、レジの店員と客の間を透明なビニールで仕切ったりもした。マスクもしているけれど、さらに安心である。

では今日はここまで。

🌸4月の初めに飛鳥山まで散歩したので写真を載せます。(徒歩で片道1時間くらい)

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どこかの飼い猫が遊んでもらいたいらしく、盛んにゴロゴロして気を引こうとするのでしばらくお話した。



追記:

twitterに「日本の首相は、LeaderでなくてReaderですからね」とうまいことを言う人がいらして座布団10枚あげたくなった。

コロナ帝国が送り込んだ新型ウイルス軍が進撃中。人類は…

人類は今のところ負けている。

残念ながら負け続けている。いや人類だけでなく、トラやライオン、猫も犬も感染するというニュースまで入ってきた。しかも感染力が半端でない。援軍は来るのか。薬とか。きっと来る。そんなことが言えたらよいけれど、まあ今私たちにできることはStayHome. これだけ。家にいることがこれほど推奨される日が来るなんて!

ご無沙汰してしまい、なかなか皆さんのブログも訪問できなかったここ2か月。もうね、何から話せばいいか…。あのにっくきコロナのヤツ、うちの息子の結婚式をぶっ飛ばしてくれた。息子は海外在住なのだが、日本に来れなくなった。来れても再入国ができない。長期ビザを持っていても入国を禁止すると言っているのだ。それに仕事もあるし。仕事は在宅でできるものなので問題はない。

それだけならまだいい。式ができないだけなら。しかしこのカップルにその後次から次へと難題がふりかかってくるのである。毎日新たな規制・変更があり、計画を練り直す日々。ここまで書いてもう疲れたし、長くなりすぎるので止めるけど。

ところで3月、4月、5月は結婚式が大変に多い。予約はずいぶん前に入れる。あらかじめ皆が集まれそうな日を聞いておいて、その日をしっかり確保する。遠くから来る人には宿を用意したり、海外からなら航空券を送ったりもする。そうして心を込めて準備したことがすべて吹き飛ぶのだ。この場合航空券の払い戻しはない。式場はキャンセル料ですむが。

また式場のほうも本当にお気の毒だ。かき入れ時であるこの時期にキャンセルが相次いで経営の危機も…。

いきなり話はベルギーに飛ぶが、あちらでも結婚式や披露パーティなどはいわゆる三密なので制約がある。会食など論外。市役所で執り行う式だけが許可され、新郎新婦と立会人二人と市長(または助役)の五人のみで行う。両親やきょうだいや友人などは認められないわけだ。コロナの時代の結婚。←『コレラの時代の愛』(ガブリエル・ガルシア=マルケス)の小説をもじってみた。映画にもなっている。イタリアからは早々と『コロナの時代の僕ら』パオロ・ジョルダーノ (著)、飯田亮介 (翻訳)という本が出ている。

 

私たちは誰と闘っているんだろう?

新型コロナウィルス軍と闘っているんだと思っていたら、先日こんなツイートを見つけた。

そうだったのか。他の国々では、国民は政府に全面的な信頼を寄せ、負けないぞ、いつか勝つからなと力を合わせて闘っている。また夜の決まった時間になると窓を開け、医療関係者の皆さんに感謝の気持ちを込めて一斉に拍手を送っている。国民VSウイルス。

政府や行政のトップも現状を正確に伝え、説明責任をきちんと果たしている。オランダの首相は子ども番組に出演して、子どもたちから寄せられるどんな質問にも丁寧に答えていた。

カナダでも。

 羨ましすぎる。こうして信頼され、熱く支持される政府は強いし、必ずこの危機を乗り越えるだろうし、コロナ後の世界でもますます結束を強くしていくのだろう。

一方で我が国は 何故か日本だけ「政府」「国民」「ウイルス」の三つ巴の戦い

これ以上書かないけれど、皆さん私が何を言いたいかお分かりだと思う。

 

今日のよんばばさまの投稿がステキ

hikikomoriobaba.hatenadiary.com

窓辺にクマのぬいぐるみを飾るトレンド。「外で思うように遊べない子供たちのために、せめて最低限の散歩をするとき、窓辺のクマを探しながら楽しく散歩できるようにという大人の配慮から」(よんばばさまのブログから引用)だそう。

私はNOS(オランダ放送)の夜8時のニュースをいつも見ているが、この活動が取り上げられていていいアイディアだなと思ったものだ。親と一緒に運動がてらの散歩中、クマの数を数えたり批評したりして歩くのだ。

子どもたちが描いた虹の絵を窓に貼るのもトレンドらしく、NHKBSで毎週金曜日、ニューヨークからとっておきのレポートを伝えてくれる、マイケル・マカティア(Michael McAteer)さんも、ご自身のお子さんが描いた虹の絵を見せてくれた。

じゃ、私も明日やろう!虹じゃなくてもちろんクマちゃん!これです。

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参考までにクマのぬいぐるみの記事(BBC):

www.bbc.com

 

東京の雪

ところで今年2020年に入ってまだ3カ月ちょっとしかたっていない…って信じられる?短い間にいろんなことが起こりすぎて。たとえばあの雪!まさかねえ、桜が満開の東京で雪だなんて。3月29日のこと、予報通り朝から雪がちらつき、ところによって3~8センチの降雪があった。ホントは積もったら雪だるま作りたかったんだけど、水分が多くて無理だったな。

でも家の周りを散歩してみた。3枚だけ載せますね。

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↑ちょっとソール・ライターを意識した^^写真がお好きなかたならすぐわかっちゃう。

 

今日はここまで。コメントなど、どうぞお気遣いなくね。

みなさま、くれぐれもお気をつけて。油断はなりませんぞ。

そしてまた楽しい話題、お待ちしております。

天気がおかしい! &芽キャベツとドリトル先生 &薪ストーブへの憧れ💛

雑記

メモとかお返事とか。

なかなかブログを書く時間がなくて、そればかりか皆さんのところにコメントを入れるタイミングも外しまくり💦すみません。

というのも、私はキーボードでないと文章が打てない。だからパソコンを開かないといけないわけで…。

なぜ人はスマホなどであんなに早く器用に文字が打てるのかわからない。あるとき美術館で展示作品の解説を恐ろしい速さでスマホにメモしている人を見た事があるけど、もう驚嘆のレベル。しばらく口を開けて見ていた(笑)。しかもあんな薄暗いところで。皆さんすごいね。

気候がおかしい。この冬は特におかしい。東京はまるで梅雨みたいだし、ちっとも寒くないし。雪国では雪が積もらないそうで「国境のトンネルを抜けても雪はありませんでした」とTVから聞こえてきた。スキー場や雪まつりは大変だね。

イランは雪。(朝日新聞テヘラン支局長さんのツイート)

オーストラリアは雨が降って火災も少しは収まったようだ。

Australia fires: Koalas are now having to be saved from torrential floods | Metro News

https://i0.wp.com/metro.co.uk/wp-content/uploads/2020/01/PRI_121400986.jpg?quality=90&strip=all&zoom=1&resize=768%2C1152&ssl=1

今朝のBBC放送ではオーストラリアの森林が命を吹き返すところを見せてくれた。雨が降ったおかげで、黒焦げの大地から緑の芽が顔をのぞかせたり、下の写真のように木の幹から新しい枝が誇らしげに手を伸ばしたり。

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https://www.bbc.com/news/av/world-australia-51186238/

しかし1週間前は、地球滅亡の日かと思うような光景。(仏リベラシオン紙の表紙を飾った写真)Coquillage et réfugiés : réécrire l’histoire de la plage à l’ère de l’anthropocène - Libération

 

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まさにアポカリプス!

2020年はまだ始まったばかりであるが、既に「今年の一枚」としてノミネートしても良いほどの写真だ。場所はオーストラリアのマルア・ベイである。人間も動物も皆一緒に火から逃れてこの砂浜に集まってきた。煙が酷いのでマスクをしている人や疲れ果てて座り込んでいる人、水を飲んでいる子どもも見える。

この写真を撮った Alex Coppel 氏はフリーカメラマンのようだ。さっき調べてみたら短い動画もツイッターに載せていた。

 

さて忘れないうちに 書いておかなくちゃ。

芽キャベツの記事ビーツウォーカーはピンク象の夢を見るか? ピンクのピザと芽キャベツ にいただいたコメント。毎度おもしろくて勉強になる。

wattoさんはいつもアンテナ張ってて的確なコメントをくださる。TV東京系「主治医が見つかる診療所」で芽キャベツを紹介していたという。

効能として「芽キャベツキャベジンという抗潰瘍作用のあるビタミンUが含まれている。またカリウムも多いため、血圧を下げる効果も期待できる」とか。

芽キャベツ栄養を損しない調理法としては、

オーブンで焼く芽キャベツにオリーブオイル・塩・コショウを絡めたらオーブンで約8分焼く。ビタミンA・Eはオリーブオイルと一緒に摂ることで吸収率が上がる。チーズをトッピングすればタンパク質も一緒に摂れる。

お酢と一緒に摂るお酢は血糖値の上昇や血圧の上昇を抑えてくれるため、動脈硬化予防になる。

芽キャベツのピクルスの作り方: 酢を水で約2倍に薄め、塩・砂糖・鷹の爪を加えて加熱。芽キャベツは電子レンジ600Wで約1分加熱し、ミニトマトやパプリカと共にビンの中へ。そこに酢を加えて冷蔵庫で保存。

私のお勧めは、いきなりオーブンで焼くのではなく、2~3分茹でたあとオーブンで焼いたほうが時間も短縮になる。

あるいはホワイトシチューに。これなら子どもも嫌がらないと思う。

sinsintuusinさんは芽キャベツを栽培したことがあるんですって。すごいなあ!ベランダですか?

  一年前、我が家でも芽キャベツを育ててみました。小粒の実でしたが結構実ってかき揚げ風の天ぷらにして食べたところ、これがまた美味でビールとの相性抜群でした。難点は苗を植えてからかなりの月数がかかることです

私は上に書いた調理法しか知らなかったので、かき揚げは今度必ずやってみよう。絶対おいしいと思う。

jerich さまからはいつも貴重な情報を頂いている。冷凍のベルギー産芽キャベツ業務スーパーで売られているって。業務スーパー恐るべし。いえ、それよりもjerich さま、恐るべしでしょう。何でもご存じ。

もうひとつ驚いたのは、ドリトル先生の話を書いてきたのが…

id:SPYBOYさま

芽キャベツというと児童文学『ドリトル先生』に出てくるブタのガブガブ(名前)です。

そして マミー (id:mamichansan)さんも小学生のとき同じくブタのガブガブを読んでらしたという。私は全然知らない話なので、図書館にひとっ走り、読んできたよ~。

芽キャベツが登場するのは、『ドリトル先生の郵便局』Doctor Dolittle's Post Office(1923年)。 

ドリトル先生はアフリカで郵便局を開いた。すると、豚のガブガブに封書だけでなく小包郵便もやってほしいと頼まれる。食いしん坊のガブガブによれば…

イギリスの芽キャベツは今の時期がとってもおいしい。ちょうどツグミがイギリスからアフリカへ渡ってくる時期でもある。芽キャベツは小さい。ツグミ一羽に芽キャベツ一個、くちばしにくわえて運べばいいじゃないかと。

実際にツグミたちは運んできた。しかしあまりに大群だったから、芽キャベツは何トンにもなったというお話。

別のエピソード「真珠とブリュッセル芽キャベツ」では、リスは芽キャベツが大好物なのだという。何とか手に入らないかと思い、小包を盗むのだが、その中身は真珠だった。それで真珠泥棒の嫌疑をかけられてしまうというお話。

いつもいろんなことを教えてくれる皆さんに改めて感謝です。

 

こたつやストーブに憧れる

何を突然、と思うかもしれないけど、みなさんのブログ(の写真)に出てくるでしょ、こたつやストーブ、あれが羨ましくてならない。うちには畳の部屋もないのでこたつは(無理じゃないけど)合わないし。家の中が3階まで吹き抜けなためエアコンではじゅうぶんに温まらず冬はとっても寒い。せめてあったかいストーブがあったらな。特に薪ストーブには憧れる。

知り合いに暖炉や薪ストーブを施工するお仕事の人がいる。やはりお客さんはお金持ちばかりで敷地の広い邸宅の、新築改築時に取り付けるのだとか。薪やガスなど選択肢もいろいろ。広いリビングに存在感たっぷりの暖炉、ヨーロッパでは団らんと幸福の象徴のようなものだが。

先日、ロボット型の薪ストーブくんを発見。

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小磯鉄工という高知県にある会社が作っている。

小磯鉄工 | 薪ストーブから始まる新しい暮らしを提供します。

頭のてっぺんに鍋を置いて調理することはもちろん、扉を開いてピザも餅も焼ける。

1メートルの高さのと、その半分の55センチの二種類があるという。腕は薪などをつかむことができる。 設計した人は童心を保った、ユーモアいっぱいの楽しい方なんだろうな~。

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www.youtube.com

http://www.koiso-tekko.com/img/item/item03-16.jpg

ロボット型 七輪しち衛門商品紹介 | 小磯鉄工というのもあってこっちなら買えそうかな。可愛い!

今日はここまで。またね~!

クスクス笑わないで!冬のあったかい料理クスクス。

*昨日の続き。

冬の定番料理

我が家で冬の料理といえば、クスクス(couscous)とグラーシュ。今日はクスクスについて簡単に紹介したい。

北アフリカ料理、マグレブ料理、と言われたりするが、フランスでは大変にポピュラーで、ビストロや学生食堂でも普通に食べられる。クスクス専門レストランは庶民の味方、安くておかわりもできて言うことなし。それにレストランの人は、たいていはモロッコアルジェリアルーツだが、きさくで親切でお喋りも楽しいのだ。だからパリ時代は冬には週1回は行っていた。

たしかミッテラン氏は大統領の任期を終えて「これから何をしますか」と聞かれたとき、「友人たちとクスクス屋へ」と答えていたっけ。

クスクスは料理名でもあるし、下の写真、スムール (semoule)もクスクスと呼ぶ。スムールはパスタのようなもの、硬質小麦を細かい粒々にしたものだ。フランス人のスムール消費はヨーロッパでは断トツ一位で、二位のイタリアの18倍だとか。スムールを使ったタブーレ(taboulé)というサラダはフランス中どこでも食べられるし、どこのスーパーにも売っている。今は日本のデパ地下でも売られ、インターナショナルな軽食またはオードブルになっている。

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↑年末に半額で売られていて、すぐさま二箱購入したスムール。

クスクスの命は肉と野菜たっぷりのスープだ。基本トマトベースでも、使う肉(牛・羊・鶏など)によって味も全然違うし、スパイスの選択で風味もかなり変わってきて、その店の、または家庭の個性を出すことができる。この冬は3度作ったが、最初の回のをメモっておこう。これがもっともシンプルで材料が少ない。(レシピと言うほどのものではないけどね"(-""-)")

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ゆる~いレシピ

材料は以下の通り。

・肉:牛すね肉 約400g(3人分として)

・野菜:パプリカ、なす、人参、玉ねぎ、カブ(ナス以外、家庭菜園のもの)

・スパイス類:ニンニク、ショウガ、唐辛子、ローリエ、クミンパウダー、ナツメグ、シナモン、八角、塩、胡椒、固形コンソメアリサ(*下に解説)

・トマトの水煮缶(トマトピューレもあればなお良い)

・水適量。

煮込み料理なので、肉に塩・胡椒を強めにし、フライパンでよく焼き付けてから深鍋へ移した方がよい。最初に肉だけじっくり煮込む。野菜はそれぞれ炒める。このとき軽く塩をするのを忘れないで。野菜の順番も大事かな。火の通りやすいナスなどは後のほうに入れる。

なべ底が焦げ付かないように時々注意してかき混ぜる。スープが減ってきたなと思ったら水を足す。スープにスムールを入れ、混ぜて食べるから、スープの分量はある程度多くないと困る。肉が柔らかくなればできあがり。八角ローリエの葉っぱは途中で取り出しておこう。

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スムールをもどす。

本格的にふっくら戻すには専用の蒸し器を使うとよい。まあ、それはないのでスムールの箱の裏に書いてあるやり方でもどす。分量の熱湯と塩をスムールに注ぎ、蓋をして蒸らす。フライパンにバターを溶かし、スムールを投入してよく混ぜる。バターをオリーブオイルに替えればあっさりしたスムールになる。

 

羊を求めて麻布十番まで。

その後、年末に息子が帰省するので羊のクスクスを作ろうと思い、麻布十番まで買い出しに行った。地下鉄で一本なので便利。Nissin World Delicatessen 日進ワールドデリカテッセン

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羊の骨付きの煮込み用はちゃんとラムとマトンがある。もっと大きくカットしたのもあったが、うちは大きな鍋がないので。

そしてご覧のとおりすごく安い。本当に肉なら何でもある。対面で様々な要望に応じてくれる肉屋のコーナーはいつも人気だ。近隣の大使館の人や外国人が多い。

クスクス・スパイスが売っていることに気づき、試してみることにした。それからひよこ豆。前回すっかり忘れていて今回はちゃんと購入。

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もうひとつ「アレ、買ってくるの忘れないで!」と夫に言われたのがアリサ(写真左上のチューブに入ったもの)。アリサ、ハリサ、ハリッサともいう。

北アフリカでは必ずクスクス料理に添えられる。唐辛子、ニンニク、コリアンダー、クミン、パプリカ、オリーブオイルなどを混ぜて作る。クスクス屋さんは店独自のものを出している。

食べるとき、クスクスのスープをスプーンにすくって、そこにアリサを溶かす。好みの辛さに調節する。

自分でも作ってみたい人へ。こちら→ 何にでも合う魔法の調味料「ハリッサ」の作り方【プロ直伝レシピ】

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この写真は4年前のもので、近所のフレンチレストランのクスクス。最初メニューを見て「クスクス?一人前って本当にあるの?」と思った。夫が試しに注文した。あつあつの鉄鍋に入ってきて、私もスープを一口いただいた。本当にクスクスだった。スムールはふんわりとはいかなかったらしいが。肉は2種類だったか3種類だったかで、ともかく超良心的なメニューで驚いた。今この店は形態が変わってしまい、すごく残念。

「クスクスは山でよく食べるんだよ」と息子が教えてくれた。山男なのだ。

「山 ・めし ・クスクスで画像検索かけてみて。たくさん出るよ。この映画『MERU/メルー』のなかで、固めたスムールを食べるシーンがあるんだ」。ほお、勉強になった。

私のクスクスの課題はトマトスープかな。生のトマトを使って試したい。それはぜひ今年の夏やってみようと思っている。

以上、クスクスでした。

ではまた~!

ビーツウォーカーはピンク象の夢を見るか? ピンクのピザと芽キャベツ

お察しのとおり、タイトルは『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』のもじりで、たいした意味はないよ。ビーツウォーカーはスカイウォーカーから。

去年ビーツを使った料理について何度か書いた。あれはもう終わったと思ってるでしょ?どっこい、ビーツウォーカー(私のことだ)は年末年始もビーツを食べていた。母が「また収穫したから」と言って下の写真にある4本をくれたのだ。うちの家族は「またビーツ?」というので、4本のうち2本は近所のグルメさんちにあげたらとても喜ばれた。新鮮なうちに使ってもらったほうがいいので。

前に話したが、私の母の2019年の目標は「作ったことのない野菜に挑戦する」であり、それがビーツと芽キャベツだった。芽キャベツの方は失敗したらしく、それはあとで紹介する。

今回も出てきたぞ、暇なトルーパーさんたち。

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ビーツはまず無難にボルシチやスープ系のメニューにした。体も温まるので冬には最適だ。

ほかに新しい試みとしてはピンクのピザを作ってみた。ピンクの生地にピンクソース(ホワイトソースにビーツの汁で色をつける。天板の写真↓)。

トッピングは下の写真はシラスだが、他にソーセージの輪切りとモッツァレラチーズの組み合わせも作っている。全部で4枚。まあまあの出来かな。生地は本当にビーツの独特な味がする。

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偶然にも娘がデリリウム・クリスマスバージョンのビール(↑ピンク象のイラスト)を買ってきた。私がピンクピザを作っているその日に!

ピンク象のビールはベルギーのヒューグ醸造所で作られ、中心商品デリリウム・トレメンスは、ラテン語で「アルコール中毒による幻覚症状」という意味である。英語に "Seeing pink elephants"「ピンクの象が見える」という言い回しがあって、アルコールや麻薬などによって引き起こされる幻覚症状のことを言うらしい。

ウィキペディアによれば、ディズニーのアニメ映画『ダンボ』(1941年)にも、酔っ払ったダンボがピンクの象の幻覚を見るシーンがあるとか。

デリリウムが飲めるビアカフェは、東京には銀座や新宿など数店舗あるが、私は赤坂サカスのしか知らない。ここはランチも安くて美味しい。実は以前子どもたちが近くに住んでいたので時々行っていた。「樽生だけで約50種類、ボトルを合わせれば100種類を超える」というベルギービールの品揃え。熟成肉と直輸入ベルギークラフトビール デリリウムカフェ レゼルブ 赤坂サカス

こうした度数が8~9度と高いベルギービールは、向こうの人もちびちび飲んでいる。ベルギーに住んでいたとき、観光客の若い人たちが速いペースで飲んでいるのをみて、地元民が注意している場面を何度も見たことがある。私などはゆっくり飲んでも3杯で止めている。そうしないと歩いて帰れる自信がないから。

話はすっかり逸れるが、今年の箱根駅伝は“ピンクのナイキ”が話題だった。みなさんもご存じだと思うけれど、ナイキの厚底靴が革命的シューズということで、「参加210選手のうちなんと177人が」ピンク靴だったらしい。(山口一臣氏のyahoo記事による)。しかもピンクの色が派手だ。初めて映像を見たときはどうして皆同じ靴を履いているんだろうと不思議に思ったものだ。

 

芽キャベツ今年はお預け。

今年はうまく育たなかったらしい。「どんな風にダメだったか見てちょうだい」と、母は下のを送ってきた。例によって好奇心のかたまりネコは匂いを嗅ぎ、新入りを学習中。

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実が大きくならない、つまり結球がバラバラなのだ。まあ、はじめてなんだからどうってことない。来年はうまくいくかも。

ところで芽キャベツの姿って皆さんご存知だった?私は見た事がなかった。あれは小さな緑の玉がビニール袋に入って八百屋さんの棚に並んでいるものだったから。

ところが去年のんち (id:nonchi1010) さんの記事に丸ごとお目見えした。読者のみなさんも芽キャベツってこんなふうになるの、と興味しんしんなようだった。

nonchi1010.hatenablog.com

↑こちらでご覧あれ。

のんちさんによれば、ご自宅近くのショッピングモールに入っている「産直野菜売り場」から来たんですって。みずみずしくて滋養高く、おいしそう。野菜中心の食卓はいいな、私もできるだけ心掛けているけど、なかなかこうはならない。

のんちさん、いつもありがとうございます。

母からもらったちょっと残念な芽キャベツ、食べられるところは全部むしって、軽く茹でていただいた。大地の薫りが口の中に広がった。

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ところで芽キャベツを初めて食べたのはフランスだ。40年以上も前のことだが、印象が強烈でよく覚えている。それまでに食べたアブラナ科の作物の中で、最も濃くて強い味だったから。ブリュッセル近郊が原産地だそうで、”chou de Bruxelles”「ブリュッセルのキャベツ」という名前もおもしろいと思った。英語でも”Brussels sprouts”。

芽キャベツは子どもの嫌いな野菜の筆頭だと、オランダ語の先生から教わった。2009年の冬、どうしたことかベルギーでは芽キャベツが不作でそれはメディアで大々的に伝えられた。すると「ベルギー全土の子どもたちが大喜び」という記事が翌日新聞に載り、私たちは笑いながらその記事をクラスで読んだものである。

もうひとつ芽キャベツで思い出すのは村上春樹の文章。あの人は料理好きだから思いがけないところに食べ物を挿入してくる。『かえるくん、東京を救う』の中に

引用

たいしたことは何もしちゃいません。ぼくがやったのは、芽キャベツを茹でるよりはいくぶん手間がかかるかな、という程度のことです。ちょっと脅したんです。僕が彼らに与えたのは、精神的な恐怖です。ジョセフ・コンラッドが書いているように、真の恐怖とは人間が自らの想像力に対して抱く恐怖のことです。(下線は私)

芽キャベツを茹でるのはコツがいるのだろうか。何分茹でるのだろうか。村上さんのベストな茹で方教えてもらいたいものだ。

(料理の話はここまで)

 

🌸そのほか メモ。

えるさんのツイートで東京の成人式風景を見てください。

https://pbs.twimg.com/media/EOJkVBfU8AAQsZB?format=jpg&name=small

https://twitter.com/lTfC8qI4PATLiaC/status/1216645168238972929

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みんな本当にきれい!おめでとう!

 

イエ~イ✌

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まあ、見てない人にはわからないのだが、我が家では大受けだった。どこの国のどの都市にも、埼玉・千葉・東京間で互いに感じる複雑な感情や生活の格差、ライバル心などは存在するはず。実際イタリアでは大成功だったようだ。自分の町と隣町に置き換えて共感したという。イタリア人観客も日本人と同じところで笑い、自虐ネタやボーイズラブ、豪華な衣装などを楽しんだあと、普通は席を立つ人の多いエンドロールでもはなわが歌う「埼玉県のうた」まで興味しんしんに聞いていたそうだ。

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https://www.cinematoday.jp/news/N0108456

今日はここまで。

明日もまた料理の話、クスクスについて書きます。

オーストラリアの森林火災 &学校給食再び &#新宿占拠0112 追記:

雑記その7.

ブログを書く時間がなかなかなくて、だけど忘れないうちにメモっておきたいことをいくつか。

オーストラリアの森林火災、去年の秋ころから始まって消えるどころか勢いを増して新年に突入した。オーストラリアがこれまで経験したことのない大規模な惨事で、生態系の破壊がゆゆしい。どんなに不安な日々だろうか。毎日NHKBSでレポートを見ているが、何が辛いって焼けて死んだ動物の夥しい数だ。コアラも生息地が焼けて2000匹以上が死んだ。他の生物も。死骸を見るのがつらい。

カンガルーの赤ちゃん、助かってよかったけれど、つまりお母さんはいないってこと?普通ならお母さんの袋の中にいるはずなのに。獣医さんやボランティアスタッフでは世話するにも数が足りないにちがいない。

「コアラが水を飲む」 というニュースは、何のことやらわからなかった。コアラだって水くらい飲むだろう。焼野原ですごく暑いだろうし、食べものもないのだし…

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https://edition.cnn.com/2019/12/30/australia/cyclist-koala-australia-water-intl-scli/index.html

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https://edition.cnn.com/2019/12/30/australia/cyclist-koala-australia-water-intl-scli/index.html

*自転車乗りの青年が自分の水筒の水をあげている。それをごくごく飲むコアラ。(CNNのビデオから)

しかしコアラが水を飲むのは例外的なことであるらしい。余録:オーストラリアの先住民アボリジニには・・・ - 毎日新聞

アボリジニの伝承によれば、コアラはもとは孤児の少年だった。親戚には冷たくあしらわれ、干ばつの時も水を分けてもらえなかった。皆の水入れを集めて木に登り、降りてこないので困りはてた村人は魔法使いの老人を呼んだ。老人は魔法で少年のもとに飛び、木の上から落として殺してしまった。それを見ていた精霊は、少年を憐れに思い、コアラに姿を変えた。その後コアラは高い木の上で暮らし、水分はユーカリの葉から補給しており、それでじゅうぶん。普通は水など飲まないのだ。

だからコアラに手を出すと、精霊にお仕置きされ、人間は水を奪われるという伝承である。

毎日新聞の記事の最後はこのように結んでいる。

▲気候変動の時代の大規模森林火災のすさまじさを見せつける豪州の猛火である。人の営みが招いた干ばつが精霊たちの森を焼き尽くす今日、やけどを負い、水を求めるコアラは人類の未来を暗示してはいないか。 

 

学校給食の話 その後

韓国の学校給食の写真は去年盛んにツイートされ、おいしそうでため息がでた。しかもタダときた。最初は、割高になる有機野菜への補助を行政が行っていたが、ついに無償化へ舵をきったという。そして国内の有機農業の発展にもつながり、若い人たちを農村に呼び込むのにも成功したという。収穫される有機農産物の6割が学校に搬入されるとか。

添付の山田氏の記事で最も感銘を受けるのは「遺伝子組み換えの試験栽培を止め、ラウンドアップの使用も禁止、ネオニコチノイドも屋外での使用を禁止 」というところ。日本は昔は農薬に厳しかったのに、近年はアメリカのいいなりで規制も緩い。除草剤ラウンドアップは、世界の多くの国で禁止だというのに、ホームセンターの目立つ一角に山積みされて推奨されて売られている。

拙記事学校給食がせつない と同じ時期に書かれた西村カリンさんの記事。

www.newsweekjapan.jp

突っ込みどころは幾つもある。息子さんが「今日、学校の給食がとてもおいしかった!」と言っただけなのに「日本の給食は・・・」となるところや、もちろんご自身でその献立を食べたわけじゃないこと。フランスでの子ども時代の昔と比べていることなど。

ともあれ、日本にはおいしい給食もあれば残念な給食もある。いや給食格差があることが広く知られてよかったではないか。朝ごはんを食べない、食べられない子どもたちも少なくないようだから、せめて昼の給食が充実して楽しいものになるといいな。地域の農産物や有機野菜には助成金がつくといいな。行政には子どもたちに優先的にお金を使ってほしい、と望むのは私だけじゃないだろう。

『劇場版 おいしい給食 Final Battle』が3月公開。

ミニ知識:揚げパンは1952年に誕生 。

知っていても役にたたないけど、みんな好きだった揚げパン。ちなみに韓国人もこれが好きで、まちなかで普通に買えるよと言っていた。

(給食 ここまで)

 

 #新宿占拠0112 http://occupyshinjuku.qcweb.jp/

楽しかったな、昨日は!はてなのブロガーさんたちも書いていますね!

ここは新宿の中央公園。日曜午後1時。これから安倍政権退陣を求めるデモが始まる。

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グループがみっつあって、「渋谷プロテストレイヴ」「肉球新党」「怒りの可視化」のうち好きなところに並ぶ。私はゆるい感じの肉球さん。家族連れが多く、初めての人も多いようだった。そういう話が聞こえた。列につくと、ちょっと周囲の人にご挨拶。それからのど飴を分けたり、交換したり、プラカードの感想を言い合ったり…和やかな雰囲気だ。ネズミの被り物やピカチューやキツネのお面も見える。私はダースベイダーのお面持ってるんだけどな。(←自慢するな。)うしろの子どもがシャボン玉を飛ばしていた。この緩さが良い。

肉球さんは大人気で人がどんどん増えていく。「去年よりずっと多そうでよかったですね。なんでみんな怒らないんだろうって不思議でしたよ」と言うと、ビデオを回している隣の若い女性も、紙を配っている肉球の人も「もうね、嬉しいのひとこと。コールの紙もうなくなっちゃった」とにっこりした。

あとで参加者は3000人という発表があったが、SPYBOYさま(下に記事があります)は数を当てたとか。すばらしい(笑)。私には「いっぱい」と「少ない」の二分しか存在しない。(いや本当は1万とか来てほしかったなあ)

映画監督の西原さん(私は過去ログで『盲ろうを生きる』という作品を紹介した)の短い動画、雰囲気をうまく伝えてくれている。

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新宿はいつもそうなのだが、人々の反応がすごくいい。手を振ってくれるし、一緒にコールもしてくれるし。ハイタッチする人もいて楽しい。

私のグループは最初の方にゴールしたので、また道を戻り、新宿5丁目の交差点で他のグループを最後までお迎えした。上の写真の右下以外は交差点で撮ったもの。「怒りの可視化」さんグループはとってもカッコいい。服装も黒とオレンジでキメている。

詳しくはSPYBOYさまのレポートでどうぞ!

『OccupyShinjuku(新宿占拠)0112』と映画『ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋』 - 特別な1日
 

 デモの終点。ゴールデン街の横。

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 この写真は去年10月である。外国人観光客が多く、デモ隊に興味を持って話しかけてくる人が何人もいるのだ。好奇心いっぱいで「ここには何と書いてあるのか」と参加者に説明させていた。私も今回新宿5丁目で待っているとき韓国人の旅行者の青年に話しかけられ、ちょっとおしゃべりした。おもしろいことはたくさんあるが、今日はここまで。

みなさん、お疲れ様でした!

 

🌸今朝の東京新聞(*'▽')

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東京新聞1月13日

 

追記:1月14日 寄付先など

photraveller.com

www.vogue.co.jp