ベルギーの密かな愉しみ

しばらくの間 お休みします。

2017-01-01から1年間の記事一覧

今年も行ってきました!東京藝術大学・藝祭の神輿(みこし)パレード2017年 -1-

もう30年以上も行っている藝祭(げいさい)です。徒歩圏ということもあり、上野近辺はよく出かけるのですが、藝祭は特別です。毎年これが近づくと、我が家では期間中の天気を心配します。藝祭2017 芸術祭というくらいだから、様々な魅力的なプログラムが組ま…

圧巻!4万人もの赤毛の人が集まるオランダのフェスティバル「赤毛デー」(+きつね)追記:2018年8月、11月

9月は赤毛(あかげ)の季節です。 何ですと?いったいどんな関係があるのかとみなさん、いぶかしく思うにちがいありません。 「赤毛デー/ 赤毛の日」(英語:Redhead Days)というフェスティバルが、毎年9月はじめにオランダのブレダという町で開かれるので…

あなたの心に潜む虫を標本に!『弱虫標本』川越ゆりえ展 & アーティスト江本創 + Kate Kato

いいなあ、金沢! 10no3さまがおもしろい展覧会を紹介してくださいました。どこでもドアがあったらすぐに見にいくのにな。こちらです 弱虫標本(前編) - 金沢おもしろ発掘 弱虫標本(後編) - 金沢おもしろ発掘 個別の写真をたくさん撮ってくださって、本当…

小さな本屋さんの広大な宇宙 千駄木・往来堂書店 追記:2020年

「書店ゼロ自治体」が増えている 皆さんのお住まいの地域ではどうですか。書店が地域に1店舗もない「書店ゼロ自治体」が2割強あるということです。8月24日付の朝日新聞で読み、残念に思う一方で、東京在住の私がいかに恵まれた環境に暮らしているかをしみじ…

「写真家チェ・ゲバラが見た世界」展 &チェ・ゲバラの広島& 映画『エルネスト』写真-3-

司令官になる前、僕は写真家だった これは去年ブリュッセルの街角で撮ったウィンドーの写真です。チェ・ゲバラは今でも世界中で、超人気アイコンのひとつと言えますね。。 そして没後50年ですって。映画制作はじめ様々な催しがありますが、 ↓こちら↓SPYBOYさ…

フランスの右翼青年が好きだというヤマグチの写真 &「より良きころの夢」 ピュリツァー賞写真 -2-

前回に続いて今日も写真の話なのですが、まずみなさんに質問です。 オトヤ・ヤマグチと聞いてすぐわかりますか? 5月に読んだフランスL'OBS紙の記事にあった名前です。私はもちろんすぐにわかりませんでした。でもフランス人がわざわざ名前を挙げるのだから…

「旦那」の捨て方教えて & ピュリツァー賞カメラマン沢田 教一展 写真-1-

粗大ごみに「旦那」と入力してみると 「旦那捨てたい」に神回答 横浜市のごみ分別AIがまるで人生相談 - withnews(ウィズニュース) 最近AIに関する記事が多くて、いろいろと学びます。今日は楽しい話題を二つほど。 皆さんも粗大ごみはネットで申し込みます…

必殺削り人と肥後守(ひごのかみ)

今日は肥後守(ひごのかみ)という折りたたみ式のナイフについて。 みなさんもご存知ではないでしょうか。 カメキチさん、ありがとうございます。カメキチさんのおかげで懐かしい日々を思い出しました kame710.hatenablog.com この「懐かしい」というのは、…

ウサイン・ボルトの道を歩み始めたティアム選手 追記:2017年の陸上女王に輝く 追記:2018年5月、8月ベルリン

ナフィ(ナフィサトウ・ティアム Nafissatou Thiam)選手 去年のリオ五輪に続き、世界陸上ロンドン大会 七種競技で金メダル http://plus.lesoir.be/section/161020#_ga=2.190780907.1972968069.1502398919-1474501555.1446876288 Opinie: Wie verzilvert het…

世界一美しい本を作る男 -2- アーティストが作りたいと思う本のコンセプトを完璧に実現したい

(前回の続きです) ゲルハルト・シュタイデル この男の存在自体が文明批評 シュタイデル社は1972年からゲッチンゲンのこの通りにある。シュタイデル氏の実家から50mくらいだそうだ。初めの一棟に次々と建物をつなげていったので、中はちょっと迷路になって…

世界一美しい本を作る男-1- ノーベル文学賞作家ギュンター・グラスの本も。

ゲルハルト・シュタイデル 天才たちに愛される完璧主義の男。(映画『世界一美しい本を作る男〜シュタイデルとの旅〜』予告編の最初に出てくる言葉) ドイツ・ゲッチンゲンにある小さな出版社シュタイデル。社を率いるのはゲルハルト・シュタイデル、まるで…

二つ折りの恋文ー蛾も仲間です! ヘッセ『少年の日の思い出』&シモフリスズメ・オンブバッタ

先日NHK「ダーウィンが来た」を見ていたら巨大な虫たち、擬態する虫たちを紹介していた。 ご覧になったかた、いらっしゃいますか。 蛾! 30cmくらいもあるというヨナグニサン(Attacus atlas)の迫力にあらためてびっくり!「ヨナグニ」からわかるように与那…

手作りの贅沢と最良をすべての人に ーヴァージニア・リー・バートンの『ちいさいおうち』展ー

竹中工務店ってすごいと思う。 先日、東陽町(東京メトロ東西線)からすぐのところにある竹中工務店本店に『ちいさいおうち』展を見にいってきた。 竹中工務店と絵本?どんな関係があるの、と思うでしょう。竹中工務店のギャラリーのサイトはこちら。Gallery…

河童忌 田端の王様・芥川龍之介 追記:2019年

河童忌 7月24日は芥川龍之介が自殺して亡くなった日、あれから90年です。芥川の命日を河童忌と呼ぶのは、自殺の前に書いた小説が『河童』だから。(いろいろな文学忌がありますが、太宰治の桜桃忌も有名ですね) Nagasaki-ken's Kappa Densetu 芥川が住んで…

壁絵・ストリートアート Spear &El Bocho

自分が絶対興味を持たないだろう、と思うもの、ありますよね。たとえば私だったらラップなんて詩吟と同じくらい遠いものです。ある日突然、ラップにはまってラッパーさんの追っかけになっている、なんてあり得ないです。ラップファンの皆さんには申し訳ない…

七月の園芸家 マラルメ・詩人の庭 -2-

七月の園芸家 『フランドルの四季暦』フランドルの四季暦 :マリ・ゲヴェルス,宮林 寛|河出書房新社 の中でマリ・ゲヴェルス(1883 -1975、写真)は七月という月を高らかに謳いあげるのですが、その中に青空について語るくだりがあります。私はそこを読んで以…

天気ヒョウ変!ウヒョーどころか、ドヒャーでした。  

*別ブログから記事を移しています。東京に雹が降った日のエントリです。 ウヒョー recoca1940さまも今朝書いてらっしゃいました。 昨日の午後、急に暗くなったと思ったら、雷とイナヅマ、そのあと雨が降り出した。と思ったら雨じゃなくてあられでもなくて、…

二つ折りの恋文 & 七月の園芸家 -1-

二つ折りの恋文 あ、蝶の話だなとすぐにわかってくれた人、ありがとう。去年も読んでくれた人ですね。二つ折りの恋文-1- ルナールの「博物誌」 - 「蝶 二つ折りの恋文が、花の番地を捜している」 千葉にお住いのmiyotyaさま 色々あった一日 - ほのぼの日記…

奇想天外アルチンボルド 合成肖像画のディープな世界(+蝶ダースベーダー)

上野の国立西洋美術館で開催中。 アルチンボルド展 公式サイト 横チン (id:yokobentaro)さま、先日すれ違ったはずです(笑)。お仕事サボってぜひいらしてくださいね。私は上野は徒歩圏内で散歩コースですからよくフラフラしています。 公式HPはこのように非…

見るたびに新しいブリューゲル 現代社会と人間を映し出す鏡 (2019年はブリューゲル没後450年) -2-

(前回ブリューゲルの続き) 信長や秀吉と同じ時代の話です。ブリューゲル(1525/1530?~1569)は 40歳くらいで亡くなってしまいますが、残した作品はいずれも完成度の高いものばかりです。絵画は40点ほどで、これがまた古びるどころか見るたびに新しい。美術…

ブリューゲルのほうへ 「バベルの塔」展 -1-

今日は東京都美術館で開催中(7月2日まで。7月18日~大阪)の「バベルの塔」展に行ったことを書きますね。 ピーテル・ブリューゲル1世の油彩『バベルの塔』と版画が来ています。1世と書いているのは、ブリューゲル画家一族はなんと五代も栄えました。…

もう40年もロンリーで飲んでいる… インスタ映えする不思議な界隈

(*別ブログの記事を移しています) さて、ここはどこでしょう? 東京の人ならもうこのへんでわかるかな。でも東京に住んでいても、多くの人にとって用のないところですね。 もうわかりましたよね。矢吹ジョーが答えを言ってくれました。 カメラ引きますと …

仏大統領選「エリゼ宮のロックスター」マクロン氏 

ナポレオン以来の・・・ PHOTOS. Macron président : les images d'une soirée historique - L'Obs 「ナポレオン以来」は、フランス大統領選が始まってから頻繁に聞かれた形容詞。つまりもし39歳のマクロン氏が大統領に選出されれば、それはナポレオン以来の…

「小惑星が地球に接近」でムーミン谷の彗星を思い出した。劇場版『ムーミン谷の彗星』追記:

『ムーミン谷の彗星』 フランスの大統領選が大混戦になりそう。朝早くおきたらBSをつけて”France 2”を見ることにしている。なんと右と左のポピュリスト対決になるかもしれず、反EUの悪夢が現実味を帯びてきているらしい。メランション氏(左派、社会主義者)…

銃剣道を 編み物の時間に 変えたらどう?編み物男子①&日仏同じ発音の言葉「ゴエモン」

(昨日の続き) 1.リトル・トランプの大集合! どっかの大統領のことではなくて、”Tramp”すなわち「小さな放浪者/浮浪者」と呼ばれるあのおなじみのチャップリン。昨日4月16日、チャップリンに扮装した662人がスイスのチャップリン博物館(Corsier-sur-Veve…

春の話題 夜の地球・復活祭の卵・フランスの海藻「ゴエモン」etc

みなさん、こんにちは。 今朝はびくびくしてしまいましたが、北朝鮮の弾道ミサイルは失敗だったとかで…。いつまで不安が続くのでしょうか。 で、今日は春の楽しい話題を捜してきました。 1.白いリス 白いリス、初めて聞きました。 ベルギーのフランダース…

価値観の違う相手との対話・外国人就労の問題 (+ストロマエ)

人は話せばわかると思う? 人は話せばわかるか…無理でしょ、話通じない人いるもん…正直にいうと私はすぐにそう思うたちである。 ネット上で過激な、差別的な持論を展開して異論を受け入れない人たち。あるいはトランプ大統領のような人たち。自分が正しいと…

すばらしい ひこうき ネズミのお話-2-

〈*絵本ブログ「子どもの領分」から移動〉 すばらしいひこうき(L'AVION MERVEILLEUX) 今日はこれ。前回と同じ Heather S. Buchanan(ヘザー・シンクレア・ブキャナン)の作品です。やはり1985年のもの。 前にも書きましたが、フランスで買ったイギリスの絵…

魚は痛みを感じるか?(日本のイメージ-4-)ロブスターを熱湯に放り込む従来の調理法禁止(2018年1月)

ロブスターの痛み 国や人によって考え方や慣習も違えば、「常識や考え方は時代と共に変わる」。 (前回記事 NOS局の取材レストラン ”CHEZ RINI”のメニュー。毎週第3木曜はこれ全部がおひとり €32.50。安いですね) ベルギーのロブスターの扱いをめぐって 愛…

カツラが申告義務かと思った朝・ロブスターの痛み(日本のイメージ-3-) 

カツラ 申告義務ですよ 朝起きると必ずびっくりするようなことが起こっている。朝を迎えるのが怖い。 シリアへのミサイル攻撃もそうだし、スウェーデンのトラックを使ったテロ。ストックホルムは旅行で2回行ったことがあるが、テロ現場は中央駅からも近い繁…