子どもの領分
前回記事衝撃と奇跡の絵本『キツネ』再び。「私が目になるからあなたは脚に」 の続き。皆さまからいただいた熱いコメントの数々にお答えする形で再度扱ってみます。 裏切った者を許すか。 前回は私がハッピーエンドを提示した。「私がイヌだったら目が覚めて…
忘れ難い絵本 衝撃と奇跡の『キツネ』 以前マミーさんマミー (id:mamichansan)から教えてもらった絵本を、今日は再度とりあげてみようと思っている。ワイルド作、ブルックス絵の『キツネ』(2001年・オーストラリア)ーこのコンビでなくては成功しえなかった…
チョークを食べたことありますか? おおかみの話、まだ続いています。「子どもの領分」3回目です。前の記事はこちら↓ cenecio.hatenablog.com 『おおかみと七ひきのこやぎ』作: グリム 絵: フェリクス・ホフマン 訳: 瀬田 貞二 出版社: 福音館書店 発行…
前回↓の続きです。 cenecio.hatenablog.com マミーさんご紹介の本のなかに、新美南吉の『ごんぎつね』『手ぶくろを買いに』などが紹介されていました。懐かしいですね。 今では小学国語教科書で皆に知られている新美(1913- 1943年)の幼年童話です。29歳と…
松岡享子さん こんにちは、 がんばれヘンリーくんをやくしてばかりいないで いそいで くまのパディントンをやくしてください。 おもしろくておもしろくてやめられません。 はやくあと7さつとも やくしてください。 松岡享子さん はやくはやく やくしてくだ…
〈*絵本ブログ「子どもの領分」から移動〉 すばらしいひこうき(L'AVION MERVEILLEUX) 今日はこれ。前回と同じ Heather S. Buchanan(ヘザー・シンクレア・ブキャナン)の作品です。やはり1985年のもの。 前にも書きましたが、フランスで買ったイギリスの絵…
〈*絵本ブログ「子どもの領分」から移動〉 お針子ニネット(NINETTE COUTURIERE) Heather S. Buchanan(ヘザー・シンクレア・ブキャナン)作、1985年の本。 子どもたちが大好きだった本であり、また我が家はハムスター教、いえ、ハムスター狂時代があった…
〈*絵本ブログ「子どもの領分」から移動〉 子どもが眠くなるのはどうしてか? それはね、眠りの精の「砂売りおじさん」が 目の中に砂をたらしこむためなんです。 ヨーロッパではそう言い伝えられており、子ども時分はみんなが信じています。 『ムスティクの…
*絵本ブログ「子どもの領分」から移動 おかしな結婚式 大型本 – 1986/8ボフミル ジーハ (著), ヤン クドゥラーチェク (イラスト), 井出 弘子 (翻訳) 95ページ出版社: 童心社 (1986/08) 今日もカッパの話なのですが、初めて読む方は前回記事で、チェコのカッ…
*絵本ブログから移しました。 カッパ(かっぱ、河童)は日本人なら誰でも知っている愛すべき妖怪です。柳田國男の「河童駒引」や折口信夫などの著作も有名ですし、芥川龍之介 も『河童』(昭和2年)という作品を書いており、命日の7月24日は「河童忌」と呼…
その大声で知りました。 日本ではうさこちゃん 英語ではミッフィー オランダ語の本名は ナインチェ・プラウス( Nijntje Pluis) ディック・ブルーナ(Dick Bruna) うちの子どもたちにとってはミッフィー、わたしにとってはデザイナー、装丁デザインのブル…
〈*絵本ブログ「子どもの領分」から移動〉 カロリーヌの絵本シリーズ 今日はうちの子どもたちが大好きな「学校編」を紹介します。 大人の私たちが見ても笑えるかどうか、あとでぜひ意見を聞かせていただきたい。 表紙の犬はYoupi、黒板に「ユピ学校へ行く」…
白熊さん、ベルギーにおいでなさい。 今朝はこんな記事↑を見つけてすっかりご機嫌です。 ワッフルは世界中で食されていると思いますが、ヨーロッパの人はすぐにベルギーのワッフルを思い浮かべるようです。しかもリエージュ風とブリュッセル風を。 もちろん…
フェーヴ(ソラ豆)に当たると王様になれる! 1月6日はカトリックの祝日です。公現祭(エピファニー)といいまして、ガレット・デ・ロワという「王様のケーキ」(パイのほうが近いかな)を食べます。 切り分けられたケーキの中にそら豆(*フェーヴともいう…
白状すると、可愛いものが大好き!小さくて可愛くて色がきれいなもの。 みなさんだってこどもの頃、自分の気に入ったものを集めたり切り抜いたりして、宝物として、箱や机の引き出しにしまっておいたのでは?私にとっては絵本だって同じ。 でも今は恥ずかし…
わがやは Hans Fischer! シャルル・ペロー原作の童話「長ぐつをはいたねこ」には、いろいろな挿絵画家が絵を入れていますが、我が家はこれ。ハンス・フィッシャーのファンです。 右は絵本の扉のページをコピーしたものです。 軽妙なユーモアたっぷりの猫の…
〈*絵本ブログ「子どもの領分」から移動〉 もとはイギリスの絵本でCopycatsシリーズの「シロクマ猫」。 1984年に出るとすぐに仏訳されました。当時フランスに住んでおり、翌年には長男が生まれたから、その子の初めての絵本となりました。 Nicola Bayleyの…
104歳でなくなった まどみちお (1909 - 2014年)。「ぞうさん」や「やぎさんゆうびん」など、日本人の子供時代と強く結びついている詩人です。 地球の用事 まど みちお ビーズつなぎの 手から おちた 赤い ビーズ 指さきから ひざへ ひざから ざぶとんへ ざ…
三びきのやぎのがらがらどん (ノルウェーの昔話) 絵: マーシャ・ブラウン訳: 瀬田 貞二出版社: 福音館書店 発行日: 1965年07月 「ノルウェーの昔話」となっているのは、ノルウェー人のふたり、アスビョルンセン(Peter Christen Asbjoernsen, 1812-188…
きれいなお庭だなあ とよそのお宅を眺めていると、人がにゅっと急に立ち上がって、びっくりすることがある。しゃがんでいたんだね。そして腰をいたわる仕草をする。わかる、わかる。ちょっと微笑んでしまう光景だ。それで思い出した本を紹介する。 楽しい園…
『ゆきがやんだら』 酒井さんはどれもすばらしいのですが、今回はこちら。 (学研) とても有名なのでなにも解説はいりませんね。 もしまだお読みでなく、お子さんと一緒に、というかたのために内容には触れないでおきましょう。 ただひとつ、外出の服装、び…
〈*絵本ブログ「子どもの領分」から移動〉 美しくも衝撃的な絵本『虹伝説』 開くやいなや、めくるめく彩色の世界に絡めとられてしまう絵本。 虹を食べる七人の鬼(ゴブリン)」の話です。 私が持っているのは、 虹伝説 ウル デ・リコ (著), 津山 紘一 (翻訳…
うさぎさんてつだってほしいの (1974/11/5)シャーロット・ゾロトウ (著), モーリス・センダック (イラスト) モーリス・センダックといえば、すぐに『かいじゅうたちのいるところ』があがるかもしれません。 1962年発行の『うさぎさん~』では、センダック…
*絵本ブログ「子どもの領分」から移動 一度見たら絶対に忘れられない絵。ことばにならない強烈な印象を残します。しかもグリム童話? えっ、あめふらし? 絵を描いているのは 出久根育(でくねいく)さんというプラハ在住の女性のかた。 この本がパロル舎か…
娘が大好きで大好きでいつも抱えていた本です。 思い出深く懐かしさのあまり、ちょっと取り上げてみます。 わたしのワンピース 作: 西巻 茅子出版社: こぐま社 発行日: 1969年12月 まっしろなきれ ふわふわって そらから おちてきた で始まります。 わく…
カロリーヌちゃん 永遠のアイドルです、わがやにとっては。 若いみなさんにとっては 「カロリーヌとゆかいな8ひき」シリーズでしょうか。 うちにあるのは、1998年発行、シリーズの『カロリーヌのゆきあそび』BL出版 見開きも楽しい! 他にも1984年フランス…
おおらかな すがすがしさが残ります。 さあ みんな ついておいで! Goat's Trail ブライアン・ワイルドスミスのすっごく楽しい穴あき絵本です。 日本語版のタイトルは、原題Goat's Trailとは違いますが、中身をうまく言い当てています。やぎが山からふもとの…
大好き!ヒゲ父さん―いたずらっ子に乾杯! Vater und Sohn Erich Ohser alias e.o.plauen (1903–1944). 著者はプラウエン。本名はErich Ohserという。 主人公はこの二人、お父さんと子供。 笑ったりしんみりしたり、今読んでも古びていないので驚いてしまう。 …
つきのぼうや Drengen i månen なんと 縦35cm × 横13cm の本!! 作・絵: イブ・スパング・オルセン Ib Spang Olsen 訳: やまのうち きよこ出版社: 福音館書店 発行日: 1975年10月 こんな細長い本は目立ちますね。図書館でも「あれ、なんだろ」…
ラチとらいおん 文・絵: マレーク・ベロニカ訳: 徳永 康元出版社: 福音館書店 発行日: 1965年07月 ハンガリーの絵本は、これしか知りません。だけど世界的に有名で、古典といってもいいでしょう。翻訳者もかの有名な徳永 康元(1912- 2003。このファミリ…